現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > これがトヨタの力だ! 世界の自動車業界を震撼させた技術5選

ここから本文です

これがトヨタの力だ! 世界の自動車業界を震撼させた技術5選

掲載 更新
これがトヨタの力だ! 世界の自動車業界を震撼させた技術5選

 当たり前の存在となったハイブリッドカーの先駆者

 トヨタという自動車メーカーは「石橋を叩いても渡らない」など、保守的なイメージが強い人も多いかもしれない。しかし世界初、日本初といった技術も少なくない。これまでトヨタが世に送り出してきた技術を振り返ってみよう。

一度経験すると付いていないクルマに乗れなくなるほど便利な装備11選

 1)ハイブリッドカー

 今では当たり前のものとなったハイブリッドカーは、トヨタが1997年登場の初代プリウスで実用化した技術である。1.5リッターガソリンエンジンを積む当時のカローラの2倍の燃費を目標に開発された初代プリウスは、現代のトヨタのハイブリッドカーにも通じる駆動用と発電用のモーターを持つ2モーターハイブリッドを搭載。当時未知のものだったハイブリッドシステムの開発は、フィーリングや信頼性、耐久性の確保などに加え、かなりの短期間で行われたものだったこともあり、困難の連続だったという。実際発売後のトラブルも少なくなかったようだ。

 しかし初期モデルのトラブルに対しては、特別なサービス体制やバッテリーを永久保証にするなど、顧客満足度を第一に考えるトヨタらしい対応で乗り越え、信頼も得た。ただ当時はガソリン価格が安かったこともあり初代プリウスはそれほど売れず、収益が良くなかったのも事実だった。

 だが「ハイブリッドは将来基幹技術となる」と判断したトヨタは初代プリウス以降エスティマやハリアーなど、ハイブリッドカーのラインアップを徐々に拡充。さらに2003年登場の2代目プリウスのモデルサイクル後半にはガソリン価格の高騰も追い風になり、プリウスは徐々に人気車に成長した。

 そして2009年登場の3代目プリウスではリーマンショック直後の不景気を敏感に察知し、205万円からという激安価格としたこともあり爆発的にヒット。以降ハイブリッドは多くのトヨタ車にラインアップされるようになり、他社も含め日本車では当たり前の存在となった。

 2)燃料電池車

 燃料電池車は、水素と酸素の化学反応でできた電気で走る。そのため排出されるのは水だけということもあり、究極のエコカーと呼ばれる存在だ。その反面水素タンクなど超高レベルの強度や精度が求められるため、コストの高さやインフラ整備など、実用化のハードルも非常に高いのも事実ながら、トヨタは2014年にMIRAIで実用化。しかも価格は700万円台(国からの補助金も約200万円!)と現実的な範囲かつ、内容や生産台数などを考えれば激安なこともあり、世界中の自動車メーカーを震撼させた。

 現行MIRAIがまだメジャーな存在でないのは否めない。しかし東京モーターショーに出展され来年末に市販化される次期MIRAIは、エコカーという前にエモーショナルな魅力あるクルマとして選んでもらえる存在を目指し開発されているとのことで、燃料電池車普及の牽引車として大きな期待が掛かる。

 安全性を高める機能や便利なデジタルメーターも積極的に開発

 3)トラクションコントロール

 滑りやすい道などでの駆動輪の空転を抑え事故防止に寄与するトラクションコントロールは、1987年登場の8代目クラウンが日本初である。初期のトラクションコントロールは過剰制御な部分もあったものの、1993年登場の2代目スープラでは電子制御スロットルを組み合わせたスリップコントロールと呼ぶものに発展。スリップコントロールは駆動輪となる後輪の力を100%近く使うというコンセプトを持ち、スポーツ走行の際の武器になるほどのものに進化した。

 4)VSC

 横滑り防止システムと呼ばれるアンダーステアやオーバーステアによるコースアウトなどを防ぐ安全装備は、1995年登場の2代目クラウンマジェスタの4WDで、トヨタがVSCと名付け日本で初めて実用化した。ちなみにこのタイミングはメルセデス・ベンツが世界で初めて横滑り防止システムを実用化した直後だった。横滑り防止システムは自損事故の減少に大きな貢献を果たしたほか、コストダウンが進んだ現在では当たり前の装備となった自律自動ブレーキの重要な基盤のひとつにもなっており、2代目クラウンマジェスタは歴史に名を残すべき存在といえる。

 5)デジタルメーター

 かつてハイソカーと呼ばれたクルマたちでよく見たデジタルメーターは、1981年登場の初代ソアラが日本車初採用だ。当初のデジタルメーターは未来感こそあったものの、「チカチカして見にくい」などの評価も少なくなかった。しかし将来的な低コスト化や発展性といった可能性を信じたトヨタは、デジタルメーターが遠くに見えるように工夫し、疲労軽減に配慮したスペースビジョンメーターにするなど、コツコツと手を加え続けた。

 一時期デジタルメーターは装着車が減った時期もあったが、初代プリウスや1999年登場の初代ヴィッツといった量販車に再び採用されはじめ、今では他社も含め珍しくないものとなった。

 トヨタが初めて実用化した技術を見ると、トヨタの「熟考の末やると決めたことは時間を掛けてでもやり続け、かならずものにする」というよきDNAがよく分かり、この点は何事でも見習うべきことである。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「6リッターV12エンジンで6段MT」乗れるのは2人!?  衝撃の激レア英国車デビュー!
「6リッターV12エンジンで6段MT」乗れるのは2人!? 衝撃の激レア英国車デビュー!
乗りものニュース
トヨタの「超凄いヤリス」登場! 1.6L直列3気筒ターボ搭載!? 公道でアクセル“ベタ踏み”!? 爆速で駆け抜けるRally2の現状は
トヨタの「超凄いヤリス」登場! 1.6L直列3気筒ターボ搭載!? 公道でアクセル“ベタ踏み”!? 爆速で駆け抜けるRally2の現状は
くるまのニュース
[15秒でニュース]アウディ『R8』生産終了…17年の歴史に幕を下ろす
[15秒でニュース]アウディ『R8』生産終了…17年の歴史に幕を下ろす
レスポンス
ヒョンデ、新型高級SUV「アイオニック9」でレンジローバーに対抗 過去最大のEVがデビュー
ヒョンデ、新型高級SUV「アイオニック9」でレンジローバーに対抗 過去最大のEVがデビュー
AUTOCAR JAPAN
勝田貴元選手は甘口派!! 好きなトッピングが衝撃!! モリゾウさんもカレー大好きだった件
勝田貴元選手は甘口派!! 好きなトッピングが衝撃!! モリゾウさんもカレー大好きだった件
ベストカーWeb
トヨタ新型「“4WD”スポーツカー」初公開! “現代版セリカ”な「2ドアクーペ」! 「旧車デザイン」&300馬力「ターボエンジン」採用の「GR86」米に登場
トヨタ新型「“4WD”スポーツカー」初公開! “現代版セリカ”な「2ドアクーペ」! 「旧車デザイン」&300馬力「ターボエンジン」採用の「GR86」米に登場
くるまのニュース
「金田のバイク」でおなじみのSFアニメ「AKIRA」 11月30日にトムス・エンタテインメントが無料配信
「金田のバイク」でおなじみのSFアニメ「AKIRA」 11月30日にトムス・エンタテインメントが無料配信
バイクのニュース
ジャガーが3年前に開発中止した大型SUV「Jペイス」 全長5m強のプロトタイプ、画像で明らかに
ジャガーが3年前に開発中止した大型SUV「Jペイス」 全長5m強のプロトタイプ、画像で明らかに
AUTOCAR JAPAN
寒風吹きすさぶ自動車各社、日産は北米の従業員6%が希望退職、フォードは欧州で4000人削減[新聞ウォッチ]
寒風吹きすさぶ自動車各社、日産は北米の従業員6%が希望退職、フォードは欧州で4000人削減[新聞ウォッチ]
レスポンス
子育てもひと段落したのでスズキ「ジムニー」にVWゴルフから乗り換え…「オープンカントリーR/T」をセットして趣味環境は整いました
子育てもひと段落したのでスズキ「ジムニー」にVWゴルフから乗り換え…「オープンカントリーR/T」をセットして趣味環境は整いました
Auto Messe Web
「最悪の出来事だ……」ヒョンデ、タイトル王手ヌービル苦しめたWRCラリージャパンでのトラブルを謝罪。ターボ関連の疑い
「最悪の出来事だ……」ヒョンデ、タイトル王手ヌービル苦しめたWRCラリージャパンでのトラブルを謝罪。ターボ関連の疑い
motorsport.com 日本版
「すごい衝突事故…」 東富士五湖道路が一時「上下線通行止め!」 ミニバンが「横向き」で“全車線”ふさぐ… 富士吉田で国道も渋滞発生中
「すごい衝突事故…」 東富士五湖道路が一時「上下線通行止め!」 ミニバンが「横向き」で“全車線”ふさぐ… 富士吉田で国道も渋滞発生中
くるまのニュース
「GT-R」の技術が注ぎ込まれたV6ツインターボ搭載、日産『パトロール』新型が中東デビュー
「GT-R」の技術が注ぎ込まれたV6ツインターボ搭載、日産『パトロール』新型が中東デビュー
レスポンス
「アルピーヌA110RGT」が初のヨーロッパラウンド以外となるラリージャパン2024に参戦!
「アルピーヌA110RGT」が初のヨーロッパラウンド以外となるラリージャパン2024に参戦!
LE VOLANT CARSMEET WEB
バイクニュース今週のダイジェスト(11/18~22)
バイクニュース今週のダイジェスト(11/18~22)
バイクブロス
超クラシック! ホンダが新型「ロードスポーツ」発表で反響多数! ロー&ワイドの「旧車デザイン」に「スタイル最高」の声! 女性にも人気らしい新型「GB350 C」が話題に
超クラシック! ホンダが新型「ロードスポーツ」発表で反響多数! ロー&ワイドの「旧車デザイン」に「スタイル最高」の声! 女性にも人気らしい新型「GB350 C」が話題に
くるまのニュース
タイヤに記された「謎の印」の意味とは? 気になる「赤と黄色マーク」の“重要な役割”ってなに? 気づけば消えるけど問題ないのか?
タイヤに記された「謎の印」の意味とは? 気になる「赤と黄色マーク」の“重要な役割”ってなに? 気づけば消えるけど問題ないのか?
くるまのニュース
上質な乗り心地が最高! 軽二輪クラスのスクーター5選
上質な乗り心地が最高! 軽二輪クラスのスクーター5選
バイクのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

275.0460.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.0789.0万円

中古車を検索
プリウスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

275.0460.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.0789.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村