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走ってよし! 見た目もグッド! バブルを謳歌した国産スポーツセダン6選+1

掲載 更新 24
走ってよし! 見た目もグッド! バブルを謳歌した国産スポーツセダン6選+1

1990年代の人気国産スポーツセダンをプレイバック

 ミニバンやSUVが全盛期の今では想像しにくいかもしれないが、1990年代に乗用車といえば圧倒的にセダンが主流だった。そうした1990年代のセダンのなかで、走りの良さとスタイリングから人気があったスポーティセダンをいくつか振り返ってみることにしよう。

「シーマ」「アリスト」「センティア」! バブル全盛期を謳歌した憧れの「とっぽい」セダン5選

トヨタ・チェイサー(JZX100)

 80年代のハイソカーブームの頃から人気があった、マークII、クレスタ、チェイサーの三兄弟。1992年にツインターボの1JZエンジンが搭載された90系のツアラーVが登場したことで、チューニングベース車両として存在感が出てくる。 とくに1996年のモデルチェンジで100系チェイサーが出てくると、ゼロヨン、サーキット、ドリフト、ストリートとジャンルを問わず支持されるようになる。

 人気の秘密は、ストレート6のターボエンジン、FRの駆動方式、MT、そしてちょっと厳ついフェイス、さらに70&80スープラからエンジンやブレーキなど流用できるパーツが多かったのも大きい。 モータースポーツでもJTCCレースやD1でも活躍し、チェイサー=スポーティというイメージが定着したのも大きかった。

日産プリメーラ(P10)

 1990年に登場した欧州志向の質実剛健な2リッターセダンが初代プリメーラ(P10)だ。

 R32スカイラインと並んで、日産の901活動の代表的な車種で、しっかりしたボディと新開発のマルチリンクサス(フロント)によって、小気味のいいハンドリングと、コシのあるサスペンションを実現。やや固めの味付けだったが、長距離を乗っても疲れないアシで、日産のFF車のなかでは画期的なシャーシ性能を誇っていた。 室内やトランクもクラストップクラスの広さを誇り、ベーシックカーのお手本といえるほど使い勝手も良かった(プリメーラパッケージ)。

 モータースポーツでは、JTCCに日産ワークスが参戦し、長谷見昌弘、星野一義がドライブ。インターTECでは4連勝を果たしている。 日産の良心が詰まったセダンだった。

トヨタ・アリスト(JZS147)

 80スープラよりも先に、3Lツインターボの2JZエンジンを搭載したのが初代アリスト。280psのハイパワーで、国内最速セダンと呼ばれた一台。 ボディデザインはあのイタルデザインが担当し、スタイリングの良さも人気の理由である。1991年から1997年までに6万9010台が販売され、1997年のモデルチェンジで、2代目にバトンタッチした。

 もともと海外ではレクサスブランドの「GS」として売られていて、3代目は国内でもアリストではなく「レクサスGS」として販売された。

日産シーマ(Y31)

 女優の伊藤かずえが30年以上乗り続け、日産(オーテックジャパン)が正式にレストア作業を行っている初代シーマ。1988年に登場し、デビューから1年で3万6400台も売れる大ヒットに!「シーマ現象」と呼ばれるほど注目を集めた。 Y31セドリック/グロリアとプラットフォームは同じだが、3ナンバー専用の上級車として設定された。

 セラミックターボのVG30DET(255ps)を搭載し、4速ATのシフトレバーをDに入れ、アクセルを床まで踏み込めばリヤは沈んでフロントは浮き上がり、スポーツカー顔負けの加速力をみせた。 ジャガー風のスタイリングも支持する人が多かった。1991年にモデルチェンジするまでに、12万9000台も売れた。

ホンダ・アコード(CD型)

 1993年デビューの5代目アコードは、アメリカの新しい安全基準を満たすために全車が3ナンバーになったモデルだ。

 エンジンもキャブレターからインジェクター(PGM-FI)にスイッチし、エンジンも2.2L VTECのH22Aはトルクバンドが広く、使いやすくパワフルだった。

 ハンドリングもよく仕上がっていて、JTCCレースでは、1996年にジャックスアコードの服部直貴が、1997年にはカストロールアコードの中子 修がチャンピオンになっている。

マツダ・ランティス(CBAEP)

 バブルの最中、販売チャンネルを5チャンネル化するという博打を打ったマツダが作った意欲作だ。ファミリアベースで開発され、1993年に発売。小泉巌がデザインしたボディは、ヨーロッパ風の個性的なデザインでいま見てもけっこう美しい。 1996年の衝突安全基準適合した最初のクルマで、ハンドリングもニュルブルクリンクでテストして仕上げたといわれている。 2L V6エンジンのKFを積んだ仕様がJTCCにも参戦した。だが、ライバル勢が直4に対してV6エンジンではフロントヘビーで回頭性に難があり、活躍することはできなかった……。「大鳥居」と呼ばれるインパクト抜群のリヤスポイラーが、マツダスピードから販売されていた。

番外編:アルファロメオ155

 これは番外編。アルファロメオ 155は1992年に登場。 ドイツでメチャクチャ盛り上がっていたツーリングカーレース、DTMに参戦し、1993年のチャンピオンに輝いている。I.DE.A(イデア)がデザインした直線基調の個性的なスタイリングに憧れた人も多い。

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