1月23日、F1は2026年からスペインGPをスペインの首都マドリードで開催すると発表した。公道区間と常設区間を合わせ持つことになるが、レイアウト設計に関わったクレイグ・ウィルソンがその一端を語った。
マドリードでのF1スペインGPの中心となるのは、マドリード市内にあるIFEMAエキシビジョンセンター周辺を通る公道で、隣接する未開発地に建設される常設トラックの小さなセクションを組み合わせた1周5.47kmのハイブリッドサーキットとなる予定だ。
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2つのセクションは高速道路の高架によって隔てられているため、アンダーパスのトンネルによって接続されることになる。
F1はこのハイブリッド形式のサーキットの性質を、既存の道路を利用し専用のセクションと組み合わせているマイアミGPにたとえている。
この新サーキットのレイアウトに関わった重要人物のひとりが、F1の車両パフォーマンス責任者でもあるクレイグ・ウィルソンだ。彼はF1公式サイトで、マドリードにおけるF1トラックのレイアウトについて語っている。
「最初の提案から最後までに、24ものトラックモデルがあったんだ」とウィルソンは言う。
「その後も、多くのサブモデルの調査や様々な詳細の調査が行なわれた。今、我々は喜んで開発を進められるコンセプトを手にしており、これが形になるのが非常に楽しみだ」
ウィルソンはマドリードのレイアウトについて「通常のストリートトラックのレイアウトと、常設サーキットのレイアウトの中間だと考えられている」と続ける。
「多くの場所では一時的なコースが設置されるが、IFEMAに合わせた最終的な実装によっては、見た目や雰囲気が少し異なるセクションもあるかもしれない」
またウィルソンは設計の詳細が承認されるまでは、やるべきことがまだたくさんあると強調した。
「次のステップとして、コンセプトから詳細な設計開発に進む必要がある」
「そしてFIAへの申請とホモロゲーションのプロセスを通過すること、全ての安全性アセスメントを通過し、(F1開催に必要な)グレード1のトラックライセンスを獲得することが重要になる」
「建設を開始すると全ての査察に合格する必要があるが、その一方で我々はデベロッパーと協力し、全ての計画やインフラ、ガレージの設置やパドックレイアウトの詳細など、全てのシステムを統合する必要がある。つまりこれは旅の始まりといったところなんだ」
なおサーキットレイアウトのうち、右コーナーのターン10ではその後のオーバーテイクのチャンスを作ることを期待して、オランダ・ザントフールトのようにバンクをつける可能性があるという。
ウィルソンは「ターン11とターン12をオーバーテイクの可能性があるエリアへにするにはどうすればいいか、それを念頭に置いて考えて、(ターン10を)どうバンクさせるか、どんなバンクにするか、どんな輪郭とするか」の話し合いが続いていると説明した。
またウィルソンはさらにふたつのトンネルエリアが、このコースのランドマークとなる可能性も語った。
既存の道路からなるターン7からターン9にかけてのセクションは、ひとつ目のトンネルを通過したあと、「かなり急な下り坂になる」という。そして2つ目のトンネルを抜けた後、IFEMAのメインの展示エリアへと戻る過程は高速となり、ウィルソンは“野心的”だと表現した。
そういったマドリードのコースデザインを総括し、ウィルソンは「ドライバーにとっては良いチャレンジになると思う」と付け加えている。
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