1996年に初代型がデビューしたデミオは、グローバルではマツダ2を名乗るが、2019年の改良から日本でもマツダ2へと改名した。
マツダは今、モデル名をグローバルで数字に統一している。アクセラはマツダ3となり、アテンザはマツダ6、そしてデミオはマツダ2になった。ただ、ここでマツダらしいなと思ったのは、名前だけを変えないところである。つまりしっかり外観も中味も進化しているのである。それはマツダブランドのエントリーというマツダ2であっても同様だ。
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ではデミオからマツダ2になってどこが変わったのだろうか。エクステリアではフロントグリルが新しいデザインを採用している。ヘッドライトまわりのデザインの変更も新しさの演出にひと役買っていると言えるだろう。
ただしそれらはデミオのオーナーであれば気が付くぐらいのわずかなイメージチェンジである。 またインテリアも大きな変更はないが使われる色や素材などが変わったという。さらにシートやサスペンションなどにスカイアクティブビークルアーキテクチャーの考え方が採り入れられた。これはマツダの新世代商品で採用している車両構造技術のことで、理想的な姿勢で座れるシートなどが採用されている。
評価したいのは、先進の運転支援機能(ADAS)や利便性の充実である。エントリーモデルであってもこうしたドライバーや乗員の安全への真摯な姿勢は好意が持てる。具体的にはマツダレーダークルーズコントロールを全車速追従機能付きとしアダプティブLEDヘッドライト、レーンキープアシストも設定された。これらがすべて標準装備ではないのは少し残念だが、まずは設定されたことを評価したい。
利便性の向上面ではApple CarPlayやAndroid Autoへ対応したマツダコネクトの進化が挙げられる。ただし音声認識システムは相変わらず要改善である。ナビの目的地設定などはiPhoneの場合、Siriを使う方が簡単で便利だ。
試乗したのは、ディーゼルエンジンの4WDシステム搭載車である。街中で使う回転域は、軽快さも感じられる。そして常用域では室内の静粛性は十分に保たれていた。今回は、割り当てられた試乗時間が短く、撮影などしていたら高速道路を走る時間がなくなり、回転数が上がった時や高速域の静粛性などは確認できなかった。そのあたりは、また別の機会を通じて報告したい。(文:千葉知充/写真:井上雅行)
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