■新型「プレリュード」は電動モデルとして復活!
2023年10月25日から開催された「ジャパンモビリティショー2023」でホンダは、「プレリュードコンセプト」を世界初公開しました。
プレリュードは、かつて販売されていたホンダのクーペです。初代モデルの発売は1978年で、その後、5代目まで進化して2001年に終了しました。
【画像】「えっ…!」カッコいい! これが新型「プレリュード」です!画像を見る!
今回サプライズで出展されたプレリュードコンセプトのデザインは完成度が高く、細部まで現実的な造形で、市販を前提にしたタイプと考えて良いでしょう。
ホンダの販売店でも「発売時期などはメーカーから聞いていませんが、近い将来、新型プレリュードが発売されることは間違いないです」と述べています。
新型プレリュードが登場する背景には複数の理由があります。
まずは北米など海外で売られた「シビッククーペ」が、現行型には用意されないことです。
以前のシビッククーペのベースになった先代「シビックハッチバック/セダン」のホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2700mmでした。シビッククーペも同じ数値でしたが、現行型のハッチバックと北米で売られるセダンのホイールベースは2735mmと長いです。
2700mmを超えるホイールベースは、後席の足元空間を広げたり、直進時を中心に安定性を高める上では有利ですが、クーペの引き締まった外観を成立させるには長すぎます。運転感覚では、峠道のカーブを機敏に曲がる楽しさも得にくいものです。
このような事情もあり、現行シビックの北米仕様などにはクーペが用意されず、そこでプレリュードという別の車種に発展させ、ホイールベースを短く抑えたクーペを開発することが考えられます。
新型プレリュードの外観は、ショーモデルから分かる通り、落ち着いた印象です。前輪駆動ですがボンネットは長く、フロントマスクは鋭角的。フロントピラーとウインドウは、クーペとしては角度を立てて、フォーマルな雰囲気を表現しています。
リアゲートはリアウインドウを含めて大きく寝かされ、アウディ「TT」の全長を長くしたようなデザインのようにも見えます。
ボディサイズは未発表ですが、全長は現行シビック(5ドアハッチバック)よりも100mmほど短い4450mm前後でしょう。
全幅は、現行シビックは1800mmですが、プレリュードはスタイリングのカッコ良さや操縦安定性を重視するクーペとあって、1850mm前後まで拡幅される可能性が高いです。ホイールベースは先代シビッククーペと同じ2700mmか、新型シビックと同じ2735mmのどちらかだと思われます。
パワーユニットは、ハイブリッドの「e:HEV」が主力で、プラグインハイブリッドを搭載する可能性も否定できません。
プレリュードコンセプトの説明には「本格的な電動化時代へ操る喜びを継承する先駆け、つまりプレリュード(前演曲)」という趣旨が含まれています。そうなると現行シビックに搭載される1.5リッターターボは考えにくいでしょう。
ちなみにホンダは、先ごろ電気自動車の「ホンダe」の生産を終えると発表しました。
ホンダeは近未来を見据えた電気自動車として開発され、インパネにはワイドな液晶メーターを備え、サイドミラーの代わりにサイド/センターカメラシステムも採用。先進装備を豊富に備える電気自動車にすることで、未来のクルマのあり方を表現したのです。
しかし今後はホンダも電気自動車の普及段階に入り、軽商用車の「N-VAN e:」も2024年春に登場します。
日常的に使いやすい電気自動車やプラグインハイブリッドの登場も控えており、もはやホンダeの役目は終わったというわけです。
新型プレリュードもこの流れに沿って、カッコ良くて運転の楽しい電動車として登場するため、e:HEVやプラグインハイブリッドを搭載することが予想され、ホンダが電動化を多角的に進めるには、新型プレリュードのような趣味性を伴ったクルマも大切なのです。
■車両価格は一体いくら? 予想してみた
従来のプレリュードは落ち着いた雰囲気のクーペで、「S2000」や「NSX」のような走行性能を追求するスポーツカーとは異なり、快適性や上質感、ファッション性を重視しました。
そのために「デートカー」(デートを楽しむのに適するオシャレな雰囲気のパーソナルカー)とも呼ばれていたものです。
新型プレリュードも、デザインや走りの性格は従来と同様ですが、異なる点を挙げるなら前述の電動化です。
優れた環境・燃費性能と、内外装のカッコ良さや走る楽しさを両立させるクルマになるでしょう。
新型プレリュードの価格は未発表ですが、e:HEVが470万円くらいに達すると思われます。
「シビックe:HEV」が398万900円ですから、スペシャルティカーとしての内外装を組み合わせると、新型プレリュードは70万円前後の価格アップになるのではないでしょうか。
割高に思えますが、ほかのスポーツカーでは、トヨタ「スープラ」の2リッターターボエンジンを搭載する最廉価グレードが約500万円、2リッターエンジン搭載のマツダ「ロードスターRF RS」にブレンボ製のブレーキなどをオプション装着すると約463万円ですから、新型プレリュードがe:HEVと充実した装備を採用して470万円なら、際立って高価格ではないです。
ただしひとつ不安な要素があります。それは環境技術に取り組んだホンダ車には、短命に終わったり、廃止と復活を繰り返した車種が多いことです。
例えばハイブリッド車の「インサイト」は、初代の生産期間が1999年から2006年、2代目は2009年から2014年、3代目は2018年から2022年という具合で、廃止と復活を繰り返しました。
ホンダでは「初代インサイトはハイブリッドの低燃費を訴求し、2代目は価格を安く抑えてハイブリッドの普及を促し、3代目は上質感を追求しました」と述べていますが、この方法では市場に定着しません。
ユーザーが継続して乗り続けたいと考えても、車種が廃止され、数年後に復活するとまったく異なるクルマに変わっているからです。
先に挙げたホンダeも同様に、日産の軽EV「サクラ」のヒットを見てもわかる通り、日本で電気自動車を普及させるには、セカンドカーとして使えるコンパクトな車種がベストです。
セカンドカーを所有する世帯には、一戸建てが多いために充電設備を設置しやすく、セカンドカーなら長距離を移動しないためにリチウムイオン電池の容量も小さくて済み、そうなると車両価格も安くできます。
ホンダeもコンパクトですが、先進装備を豊富に採用した結果、最終型の価格は495万円に達しました。国の補助金を差し引いて約440万円です。
この価格では売りにくいですが、装備を抑えた仕様を395万円、補助金を差し引いて340万円前後に抑えれば、日産「リーフ」の最廉価グレードと同程度で堅調に売る余地も生じたでしょう。
ほかにも最終型のNSXもハイブリッドに発展しましたが、日本では販売枠が少なく、普及する前に終了しました。
プレリュードも復活させたからには、改良を続けながら長く販売して欲しいです。
クルマを将来に向けて育てることを諦めるのは、大切なお客さまを諦めるのと同じこと。これが今のホンダにとって、改善すべき一番のポイントだと思います。
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みんなのコメント
デートカーとかスペシャリティとか、その辺はもう死語だしクロスオーバーSUVがカバーしている。
更に乗り出し500万となれば、買う層が見当たらない。
繰り返される同じ写真の掲載で、例えば内装の写真など一枚も見たことがない。
大人の事情などで規制されているのかもしれないが、未更新の記事ならアップしても意味がなく、どんどん悪評を並べられるのがオチ