『シャコタン★ブギ』のアキラZを完全再現
ワークス仕様の日産S30型「フェアレディZ」といえば、ヤンチャな青春時代を過ごす若者たちのカーライフをリアルに描いた漫画『シャコタン★ブギ』に登場した「アキラZ」が有名です。今回紹介するS30Zは、そんなアキラのZを完全再現した究極の1台。まるで『シャコタン★ブギ』の世界からそのまま飛び出してきたような圧巻のスタイルに注目です。
昭和バブルな『シャコタン★ブギ』を完コピしたトヨタ「ソアラ」は「ハジメちゃん仕様」でした! 「ヒロ」のエアロに「renoma」のステアリングが懐かしい~
ボディはイエローにオールペン
ワークス仕様の日産S30型「フェアレディZ」といえば、ヤンチャな青春時代を過ごす若者たちのカーライフをリアルに描いた漫画『シャコタン★ブギ』に登場した「アキラZ」として有名だ。昭和のクルマいじりは性能よりカッコよさを優先して、飛躍的な発展を遂げていった。そういう意味でも、この漫画の影響力はとても大きく、当時の改造スタイルを再現し、その多くを学んだという旧車乗りは多い。
このアキラZレプリカを製作した島崎さんも、古きよき時代を懐かしむ旧車乗り。島崎さんの日産S30 フェアレディZは1972年式の後期モデルで、『シャコタン★ブギ』のハジメとコージたちのライバルとして登場したアキラのZを完全再現。しかも、ボディはヤングマガジン連載当初に登場したイエロー──通称「う〇〇色」と呼ばれた色でオールペンした姿までも模している。
また、アキラZの愛称にもなった「Yanky Mate(ヤンキーメイト)」のロゴをボンネットとサイドに大きくカッティングシートで貼り、ひと目でわかるようにアピールしている。
漫画版と映画版スタイルをミックス
街道レーサーとしてカッコよくキマッた外装は、Gノーズ(240ZGのフロントバンパーの愛称)に加えて、レース用チンスポイラーとワークスオーバーフェンダーで武装。そこに収まるホイールは1円玉ホイールことSSRのスピードスターマーク1で、サイズはF9J×15、R10J×15。タイヤのサイズはF:195/50-15、R:205/55-15の組み合わせで、エア圧を高めて引っ張り気味でセットしている。
また、リアについては漫画とは一部違う部分がある。分割ウイングは似せて作っているが、美しいアイローネゲートはガラスを無くすことで軽量化を図っている。さらに漫画と違う点として、フェンダーに大きく開けたダクトを設定。漫画では2連ダクト仕様だが、島崎さんの愛車では3連仕様となる。
じつはこの仕様は実写映画版の劇中車に採用されたスタイルで、わかる人にはしっかり伝わるマニアックな改造スタイルが島崎さん流のこだわり。そのまんまの仕様ではなく、部分的に漫画版と映画版の要素を加える遊び心を楽しむ仕様が特徴といえるだろう。
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貴重なトキワのゴールドソレックスを装着
エンジンについては、漫画で描かれていた仕様はL28改の3L仕様で、ハイカムやビッグバルブをセットし、ポート研磨、ウェーバーキャブレターを3連装させるL型定番チューンを施していた。
島崎さんのS30ZもL28改3L仕様は同じだが、漫画では描き切れないパーツにこだわって部品を選択。なかでも注目すべき点が3連ソレックスキャブレターで、定番のφ44mmだが当時のレース用として人気を博したトキワのゴールドソレックスをセレクトしているのがマニアック。旧車乗りが欲しがる特別なキャブレターをさりげなく装着させている。
『シャコタン★ブギ』の世界観をそのまま再現した島崎さんのS30Z。このクルマを見ていると、改造好きが情熱を注ぎ、勢いそのままにひたすら愛車のカスタムに打ち込んだ頃を思い出すというオジサンたちもきっと多いことだろう。そして再び『シャコタン★ブギ』を読みたくなってしまう気持ちに駆られる。やはり当時の改造スタイルは懐かしさとともに奥深いものがある。
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みんなのコメント
しかし竹槍は認めません。
ただ、自分の所有車であれば恥ずかしくて。
僅かに車高を落としセミオバフェンにハヤシストリートホイールをツライチに。
ボディカラーは白。
この程度が一番カッコよくて実用性もある。
コピー再現するのは勝手だが、あくまで個人の所有車。
う…こ色なんてたまにしか乗らないにしても、素敵な色だと思わない。