■「ミニバン・イーター」として3列シートSUVが人気
日本だけでなく世界中で人気のジャンルがSUVだ。
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いまでは全長4mから4.2m程度のコンパクトSUV、全長4.4メートルから4.6m程度のミドルSUV、そして4.7m以上のLクラスSUVと、さまざまな大きさのモデルが存在している。
また通常のSUVだけでなく、スタイリッシュなボディを持ったクーペSUVも続々と登場した。SUVの積載性や居住性、走りの良さに加えて、エレガントでスポーティなスタイリングは、とくに若いユーザーの支持が高いという。
ファミリー層には「EセグメントSUV」といわれる、全長5m前後の大きなSUVが人気だ。これらのセグメントのSUVは3列シートを持つモデルが多く、複数乗車でのドライブにも対応でき、また3列目を倒せば大きな荷室が広がるというユーティリティの高さが人気の理由だ。ミニバンからの乗り換えも多いという。
ボルボのフラッグシップSUV「XC90」について、ボルボ・カー・ジャパンの関係者は「XC90は全長5m近い大型SUVで、かつ800万円台からという車両価格ですが、ボルボのラインナップのなかにあってもとくに若いファミリー層が中心になります」とコメントしている。
プレミアムブランドの2019年の販売実績を見てみると、このEセグメントSUVは日本ではレクサス「RX」がもっとも多く9561台を販売している。輸入車ではメルセデス・ベンツ「Gクラス」が3340台と抜きん出ているが、Gクラスは2列シートの5人定員のSUVとなる。
今回は、そんな3列シートを持つプレミアムSUVを5台紹介しよう。
※ ※ ※
●メルセデス・ベンツ「GLS」
メルセデス・ベンツでもっとも新しいSUVフラッグシップ
2020年3月23日に日本での販売が始まったばかりのメルセデス・ベンツの最新SUVがGLSだ。
名称に「S」とあるように、車格はSクラス相当。つまり、メルセデス・ベンツSUV「GLシリーズ」の最上級モデル、いわゆるフラッグシップとなる。
ルーツとなる2006年登場の「GL」から最新のモデルまで、常に3列シートを備えるSUVでもあった。ゆとりある室内空間ですべての乗員に快適な空間を提供するというのが初代から続く伝統ともいえる。
7年ぶりとなるフルモデルチェンジで生まれた新型GLSは、今あるメルセデス・ベンツの技術をすべてつぎ込んだような内容だ。最新のインフォテイメントシステム「MBUX」を採用し、先進運転支援システムもSクラスと同等の最新のもの。
パワートレインも非常に評価の高い直列6気筒ディーゼルエンジンと、48Vシステムを組み合わせたV型8気筒ガソリンエンジン。さらにトランスミッションは先進の9速AT。路面状況にリアルタイムに適応する新型のアクティブサスペンション「E-ACTIV BODY CONTROL」を日本初搭載する。もちろん車内のゴージャスさやコンフォート度もずば抜けたものがある。フラッグシップにふさわしい充実の内容だ。
メルセデス・ベンツ「GLS」
●全長:5210mm×全幅:1955mm×全高:1825mm
●車両価格:1263万円(消費税込、以下同様)から1669万円
●ボルボ「XC90」
ハイセンスなデザインと先進性、高い安全性を備えるボルボSUVのフラッグシップ
ボルボのSUVラインナップとなる「XCシリーズ」最大モデルであり、ボルボSUVのフラッグシップとなるのがXC90だ。
2002年に誕生した初代モデルから3列シートのSUVであり、2016年から日本で発売された現行の第2世代モデルも、3列シートを踏襲している。
カジュアルなイメージの初代に対して、第2世代は高級路線にキャラクターを変更。スタイリッシュなスカンジナビアンデザインとゴージャスなウッド&レザーを融合させた高品位かつハイセンスなインテリアは、ドイツ車とはまた違った独自の世界観を生み出している。
パワートレインには、2種のガソリンエンジンにディーゼル、そしてガソリンのプラグインハイブリッドという4種をラインナップ。また、先進運転支援機能の充実もボルボならではだろう。
改良されるたびに、世界最先端の機能が追加されている。ハイセンス&高品位なデザイン・内装と、先進のパワートレインと高い安全性能を備えたモデルだ。
ボルボ「XC90」
●全長:4950mm×全幅:1960mm×全高:1775mm
●車両価格:824万円から1359万円
■ドイツ車だけでなくイギリス車、スウェーデン車も選択肢
●アウディ「Q7」
4輪操舵のオールホイールステアリングを採用するアウディの大型SUV
2005年に、3列シートを備えるアウディSUVの最大モデルとしてデビュー。2015年には第2世代にバトンタッチ、日本では2016年3月より発売となった。
フルデジタルメーターのAudiバーチャルコクピットや最新世代のアウディMMIなどの先進インフォテイメントシステムを搭載。
最高出力252馬力の2リッターターボと最高出力333馬力の3リッターV6ターボという2種類のガソリンエンジンを搭載し、駆動はもちろん4WDのクワトロだ。
後輪操舵を伴うオールホイールステアリングを採用することで、大型車とは思えないような機敏な動きと取り回しの良さを実現する。ちなみに2019年にはSUVクーペとなる「Q8」の日本販売がスタート。オーソドックスで実用性の高いQ7に対して、Q8はよりスポーティなモデルという住み分けとなる。
アウディ「Q7」
●全長:5070mm×全幅:1970mm×全高:1735mm
●車両価格:827万円(消費税込、以下同様)から955万円
●BMW「X5」
最高出力530馬力のハイパフォーマンスモデルも用意するスポーティSUV
SUVでありながらもBMWらしい「走る歓び」を実現するのが「X5」だ。1990年の初代誕生とともにオンロードでの走りの良さで世界的なヒットモデルとなった。
現行型は2019年2月に日本での販売が開始されたばかりの第4世代モデル。先代よりもボディを大型化し、室内空間を拡大。オプションの3列シートを、より選びやすくなっている。
新型X5の特徴は、BMWの最新技術を満載しているところだ。高性能3眼カメラを使う先進の運転支援システムや会話形式での機能操作を可能とするBMWインテリジェントパーソナルアシストなどが採用されている。
パワートレインは、スタンダードのX5には最高出力265馬力・最大トルク620Nmの3リッター直列6気筒ディーゼルエンジンを搭載。ハイパフォーマンス版である「X5 M50i」には、最高出力530馬力・最大トルク750Nmの4.4リッターV8ガソリンターボエンジンが搭載されている。
3列シートSUVであっても速さにこだわる人におすすめしたいスポーティなSUVだ。
BMW「X5」
●全長:4935mm×全幅:2005mm×全高:1770mm
●車両価格:938万円(消費税込、以下同様)から1361万円
●ランドローバー「ディスカバリー」
世界最高峰レベルのオフロード性能をより身近に提供
タフなオフローダーとして70年以上の歴史を持つランドローバー。その中核モデルとして、1989年に初代が誕生したのがディスカバリーだ。
ランドローバー社のフラッグシップであるレンジローバーのコンポーネンツを流用し、世界最高峰のオフロード性能をより身近な価格で提供するのがディスカバリーの使命となる。
現行モデルは2016年にワールドプレミアされ、翌2017年より日本での発売が開始された第5世代だ。デザインはフラッグシップのレンジローバーのテイストを濃厚に感じさせるもの。ボディの85%にアルミ素材を利用し、先代よりも最大360kgもの軽量化を実現。ディスカバリー伝統のオフロード走行性能は、さらに磨きがかかっている。
3列シートはスマートフォンによる遠隔操作でシートアレンジを変更することができるなど、実用面でもさらなる進化を果たしている。自動ブレーキなどの先進運転支援システムや最新のコネクテッド機能の充実も魅力のひとつだ。
LAND ROVER「Discovery」
●全長:4970mm×全幅:2000mm×全高:1790mm
●車両価格:938万円(消費税込、以下同様)から1023万円
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みんなのコメント
アルトワークスを5回目の車検受けよう!
3列目は普段子供しか使いませんが、一度興味本意で私が乗ってみました。結論としては大人は厳しいです。
足元スペースがキツく、ミニバンみたいに2列目のスライドがほとんどできないので、膝が前のシートにぶつかります。
5ナンバーミニバンの3列目の方が快適です。ただ、シートの作りはしっかりしているので、小柄な方なら長距離でも大丈夫そうです。閉塞感はあります。
あと、ミニバンのような3列目へのアクセスは期待できません。2列目を少し前にスライドさせて背もたれを前に倒して乗り込みますが、フロアが高いため、登山の岩場を乗り越えるような姿勢になります。