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これがファミリカーの新定番!?安全性能も使い勝手もレベルアップした日産「セレナ e-Power LUXION」はお買い得?

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これがファミリカーの新定番!?安全性能も使い勝手もレベルアップした日産「セレナ e-Power LUXION」はお買い得?

 日産のミドルクラスミニバン「セレナ」は、1991年に初代が発売された。以来、日本のミニバンを代表するモデルとして人気を得ている。最新モデルは2022年11月にフルモデルチェンジした。この時は、ガソリン車とe-Power車を公開した。しかし、ガソリン車は年末からの販売だったが、e-Power車は来春と発表された。e-Power車の発売は延期され、ようやく試乗車が登録された。

「セレナ」の2022年4月から2023年3月までの登録台数は約5.2万台で、これは乗用車ランキングの13位。ライバルのトヨタ「ノア」は8位、「ヴォクシー」は9位、と差をつけられていた。しかし、e-Power車が発売された2023年4月の「セレナ」は9位、5月は7位と、「ノア」「ヴォクシー」と順位を争うまでに迫っている。そこで今回はe-Power車の実力をチェックした。

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運転支援技術「プロパイロット2.0」が標準装備



 ファミリーカーとしての「セレナ」の魅力は、先進技術の装備と安全性能の凄さだ。試乗したのは、今回のフルモデルチェンジから設定された「LUXION」(479万8200円~)。運転支援技術では「プロパイロット2.0」が標準装備された。ナビで目的地を設定し、高速道路にのるとルート走行を開始し、同一車線内ならハンズオフ走行もできる技術だ。



 さらに、前方障害物を回避する際のステアリングアシストのほか、メモリー機能付きのパーキング支援機能、リモコン操作で車の出し入れができるリモートパーキング機能も搭載している。快適装備ではクルマ酔いがしづらくなる新開発のシートも用意された。

 パワーユニットは新開発の3気筒1.4ℓガソリンエンジン(98PS、125Nm)とモーター(163PS、315Nm)。リチウムイオン電池の総電力量は未公開。日産のハイブリッドは、エンジンが電気を発電して、電池に供給、その電力でモーターを動かし、走行するという方式。エンジンが始動したときの振動、音も改良されたという。

 新型になった「セレナ」は、フロントマスクもLEDを全面的に採用。ヘッドライト、デイランニングライトなどが縦一列に斜めに並んでおり、特徴的だ。運転席の着座位置は高く、計器類は低めにレイアウトされ、三角窓も大きいので、視界はとても良い。ハンドルは小径で、握りも太めなスポーティー路線。できれば乗り込み用のピラーグリップは欲しい。前席の開放感は大きく、助手席とのサイドスルーも、センターパネルの張り出しがないのでラクにできる。



ボディサイズと使い勝手のよさで、さらに人気を呼ぶ予感

 試乗した「LUXION」は「セレナ」シリーズで唯一の7人乗り(他は8人乗り)。2列目はキャプテンシートを採用している。室内は全高1.8m以上のミニバンでは最も広いので、着座位置の高い3列目シートでも狭さは感じない。2列目背もたれにテーブルも内蔵されているので、3列目の居心地も悪くなかった。2列目の不満点といえば、スライドドアのウインドウが全開せずウインドウの5分の2程度残ってしまうこと。たしか以前の「セレナ」もこの形式でユーザーから不評だったはずだが。新型もそこを継承していたのは残念だ。



 エンジンスタートでギアを選択する。今回からATのセレクターはセンターパネルの押しボタン式になった。P/R/N/D・Bの4つのスイッチがピアノブラックのインパネに並んでいる。Dを押しスタート。ドライビングモードはSTANDARDを選択する。

スタートからの動きは軽快さやスポーティーさよりも、ゆったりのファミリーモード。それでも0→100km/hの加速はDレンジで8秒台を記録。通常10秒を切ればスポーティー車の部類といわれているので、十分にスポーティーなミドルミニバンといえる。

 ミニバンでハンドリングを評価するのも安全性第一だ。スタンダードモードでも操舵力は重め。交差点やコーナーでの戻しも強めだ。スポーツモードではもっとFF車らしい動きが感じられた。乗り心地はスタンダードモードでは路面の凹凸などで硬さはないが、上下動があり、2列目シートでは細かいゴツゴツとした動きも発生していた。スポーツモードではゴツゴツ感はさらに硬めになるものの、高速での上下動は抑え気味で、安定性は確保されている。



 日産のEVといえば、アクセルペダルの動きで減速ができるeペダルだが、これも状況によっての使い方で楽しい運転ができる。アクセル・オフでの減速が大きく、その都度ブレーキランプが点灯するので、高速道路での高速走行はeペダルスイッチはOFFがいい。街中ではeペダルを活用し、ブレーキペダルを踏まない減速と回生で走行したい。

「セレナ」の特徴でもあるリアゲートの一部分のみでも開閉できるデュアルバックドアは、開口部の大きさをリアウインドウだけから、ボディーの一部までを開閉可能にしたことで、使い勝手が格段に向上した。車両本体価格は、ミドルクラスミニバンとしては、高額(479万8200円)だが、そのボディサイズと使い勝手のよさで、さらに人気が上昇しそうだ。



■関連情報
https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/serena.html

取材・文/石川真禧照 撮影/萩原文博

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みんなのコメント

6件
  • dor********
    新型セレナ実車で思う事。
    •ボタンシフトは斬新だけど慣れればアリ
    •最小回転半径5.7mは以外と大きい
    •床の高さは従来同様。老人にはキツイ可能性も
  • kai********
    ルキシオンをノア、ステップワゴンなどのミドルサイズミニバンと比べると値段が高いと感じますが、アルファードなどのラージクラスミニバンと比べると安いのにプロパイロット2.0がついていると感じます。

    アルファードまではいらないけど、最新装備がほしいという人にはアリな車だと思います。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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