■レトロスタイルの内外装に「めちゃ懐かしい」の声も
スズキの南アフリカ法人は2024年7月26日、小型商用バン「EECO(イーコ)」をベースにしたキャンピングカーを初公開しました。
日本でもかつて売られていた軽ワンボックスバンに酷似したイーコの車中泊仕様に対し、SNSなどでは多くの声が集まっています。
【画像】めちゃカッコいい! スズキ新型「”商用”バン」を画像で見る(30枚以上)
イーコの歴史は、日本で1999年に販売された「エブリイプラス」(2001年にエブリィランディと改名)の主要コンポーネントを継承し、2001年に登場したミニバン「ヴァーサ(Versa)」がはじまりでした。
2012年にパワートレインを変更した際に車名を現在のイーコに改名し、現在も生産されている長寿モデルです。
ベースとなったエブリイプラス/ランディは、軽ワンボックスバン「エブリイ」(4代目)の基本構造をベースにした3列シート7人乗りのミニバンで、1.3リッターエンジンを搭載していました。
日本での販売終了後、生産拠点をインドに移し、途上国や新興国などで展開しており、南アフリカでは1列シート2人乗りの商用バンとして21万2900ランド(約170万円)で販売されています。
ボディサイズは全長3675mm×全幅1475mm×全高1825mm、ホイールベース2350mmで積載能力は615kg。
パワートレインは1.2リッターエンジンに5速MTを組み合わせたもので、最高出力80ps、最大トルク104Nmを発生します。
同社はイーコの多用途性を広くアピールするため、バンライフキャンペーンを企画。その一環として製作されたのが今回発表されたキャンピングカーです。
開発の背景には、大型パネルバンをキャンピングカー仕様にコンバージョン(変換)した、いわゆるバンコン(バンコンバージョン)人気の高まりがあります。
同社のブランドマーケティングマネージャーであるブレンドン・カーペンター氏は、次のように話します。
「簡素なパネルバンを居心地の良い空間に変えるユニークなアイデアに刺激され、私たちはコンパクトで手頃な価格のパネルバンで同じことを試みました」
サプライヤーの協力を得て、日本のバンコンを参考にしながら製作したといいます。
荷室スペースにはソファーベッド、ミニギャレー(簡易なシンクと水道設備)、収納棚、カーテンなどが備わり、ルーフにはルーフラックと格納式サイドオーニング(日よけ)を設置しています。
ボディカラーはベージュを基調したアースカラーが施されています。
イーコ キャンピングカー仕様はこのあと南アフリカ各地を巡りながら、キャンペーンを実施していく予定です。
そんなイーコの車中泊仕様車に対し、SNSなどではさまざまな反響が寄せられています。
多かったのは「まだ生きていたのか」「懐かしい」「むかし実家にあったヤツ!」といった、かつてのエブリイバンに思いをはせる声でした。
また「こういうのでイイのよ」「安くて簡素なクルマってニーズあると思う」など、日本でも一定の支持を集めるとした意見も見られます。
国内の復活は望み薄ですが、現地での活躍ぶりを一度はみてみたいものです。
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