2000年までのシビックのポジションはフィットが継承
今年で初代のデビューから50周年を迎えたホンダの伝統的モデル「シビック」。古くからのホンダファンの多くは、若いころにシビックに乗ってホンダに魅了されたという方かもしれません。だからこそ「最近のシビックは大きくなりすぎて、俺たちのシビックじゃない」なんて批判も出てくるわけですが、そもそも現在のシビックはかつてのシビックとはカテゴリーが異なります。
ホンダによると、初代~7代目(70年代~2005年)までの「小さくてキビキビ走るシビック」のキャラクターは、2001年に誕生した「フィット」が継承、8代目から現行11代目までのシビックはミドルカーへ成長したといいます。かつてのシビックと違うのは当たり前のことなのです。
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先代シビックからは世界のZ世代がメインターゲットに
さらにいえば、シビックは先代モデル(10代目)から「ジェネレーションZ」と呼ばれるインターネット世代をターゲットユーザーとしています。年齢層でいえば、1990年代半ばから2000年代前半生まれの世代に向けた世界戦略モデルがシビックなのです。
2021年登場の現行シビックには「爽快シビック」という愛称が付けられ、1.5Lターボエンジンのみのラインアップで6速MTを設定するなど、スポーティ路線一辺倒というイメージでした。そして今回、「爽快スポーツ e:HEV」という新たなコンセプトから生まれたハイブリッドの「シビックe:HEV(イーエイチイーブイ)」が追加されたのです。
従来と共通の5ドアハッチバックボディのフロントに、新開発の2.0Lガソリン直噴4気筒エンジンと、2モーターハイブリッドの「e:HEV(イーエイチイーブイ)」を搭載、リヤシートの下にリチウムイオン電池を積んだハイブリッドシステムを採用しています。
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ハイブリッドを燃費だけでなく走りの楽しさにも割り振る
2.0Lエンジン、2モーター、リチウムイオン電池という組み合わせは、すでにホンダのハイブリッドカーではお馴染みのシステム構成といえますが、じつはガソリン“直噴”エンジンを採用したのはシビックe:HEVが初めてです。エンジンの最大熱効率は世界最高レベルの41%を実現するなど、ホンダの最先端のハイブリッドシステムを搭載しています。
シビックらしいと感じるのは、そうした技術力を燃費性能一辺倒には使っていないことで、燃費性能はWLTCモードで24.2km/Lと実用上は十分なスペックを実現させると、このハイブリッドシステムのポテンシャルを“シビックらしい走りのたのしさ”に割り振ったというのが特徴です。
シビックe:HEVにはECON/NORMAL/SPORTと3つのドライブモードが設定されていますが、SPORTモードを選ぶと疑似的な演出もあってエンジンサウンドは快音といった雰囲気になり、まるでシフトアップをしているかのような演出も加わります。パワーステアリングのアシスト特性も変わることで、非常にスポーティな運転が楽しめます。
ハイブリッドはエコカーだからドライビングカーにはならない、と思っているならば間違いです。少なくともシビックe:HEVは、かつてのシビックのような走りの楽しいファミリーカーというキャラクターをもっています。
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新型タイプRと共通の骨格やタイヤのチョイスも本格派
そうした、まさに爽快な走りに貢献しているのが、しっかりしたボディによる高いシャシー性能でしょう。9月に発売予定のシビックのフラッグシップ「タイプR」と基本骨格が共通という噂は、高速コーナーでのビタっとした姿勢から実感できます。
ハイブリッドカーながら、タイヤには専用開発した「ミシュラン パイロットスポーツ4」というスポーティな銘柄を履いているのも、質の高いハンドリングにつながっています。こうしたタイヤチョイスからもわかるように、スポーティなハンドリングと乗り心地を両立しているのがシビックe:HEVの持ち味です。
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また市街地では、そのほとんどをモーターで走行(エンジンは発電に専念)するというe:HEVの特性も、クラス上の上質さを感じさせる走りに貢献しています。
数値化しにくいドライビングフィールでライバルを超えている
そんなシビックe:HEVのメーカー希望小売価格は394万200円と、2.0Lクラスのハイブリッドカーとして見ても、それなりに高価なもの。
たとえば、このクラスのハイブリッドカーといえば国産車ではボディ形状も同じ5ドアハッチバックの「トヨタ プリウス」(1.8Lエンジン/2モーター)が代表的モデルですが、259万7000円~344万2000円という価格帯で、シビックe:HEVよりかなり手頃な設定になっています。WLTCモード燃費も27.2~32.1km/Lとシビックを凌いでいますから、カタログスペックではプリウスの圧勝という形になります。
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しかし、実際に乗ってみるとシビックe:HEVは、プリウスと同じクラスのハイブリッドカーという想像の域をはるかに超えた走り味をもっています。ドライビングフィールというのは数値的に価値化するのが難しいのですが、日常的に感じられる運転のたのしさ、走りの気持ちよさをコストパフォーマンスに含めるのならば、シビックe:HEVとプリウスはかなりいい勝負をするライバルといえるかもしれません。
シビックe:HEVは単なるハイブリッドカーではなく、たしかにコンセプトの通りに「爽快スポーツ」なハイブリッドカーなのです。
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文:山本晋也
写真:
1~7、11~14枚目:ホンダ シビック e:HEV
8~10枚目:トヨタ プリウス
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みんなのコメント
インサイトの二の舞にならなければ良いが‥‥。