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【クラウンの軌跡 09】9代目では初のモノコックボディを採用した「マジェスタ」が誕生

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【クラウンの軌跡 09】9代目では初のモノコックボディを採用した「マジェスタ」が誕生

日本を代表する乗用車といえば、まずトヨタ クラウンの名が思い浮かぶのではないだろうか。初代が登場してから、2020年の1月で65年になる。そこで、初代から現行型まで歴代のクラウンの軌跡を振りかえってみよう。今回は、9代目のJZS130/140/UZS140系を紹介する。

新開発エンジンの搭載で上質な走りに磨きをかける
■JZS130/140/UZS140系(1991年10月~)
元号が昭和から平成となって2年目の1990年春、クラウンは累計販売台数300万台の金字塔を打ち立てた。翌1991年(平成3年)10月、満を持してモデルチェンジに踏み切っている。

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だが、9代目にバトンを託したのは安定した人気を誇る4ドアハードトップ(HT)だけだった。販売台数の急増が望めない4ドアセダンとステーションワゴンは、先代のGS/JZS130系モデルをフェイスリフトして継続販売する方針に改められている。

海外ではレクサスブランドの頂点に立つLSシリーズ(日本名セルシオ)が人気を呼んだ。だが、日本では群を抜く知名度と信頼性を誇るクラウンが主役の座を占めている。それゆえ、9代目のJZS140系は気合の入った新車開発を行った。バブル期の真っ只中に開発されたことも華麗な変身を後押ししている。

最大のニュースは、4ドアHTに2つのボディタイプを用意したことだ。最上級シリーズとして送り出した「クラウン・マジェスタ」はセルシオに迫るビッグサイズだが、パーソナル志向のモデルゆえに上質ムードの中に躍動美を表現した。キャッチフレーズは「日本の正統プレステージサルーン」だ。マジェスタは、クラウン史上初めて防振サブフレーム付きモノコックボディと4輪ダブルウイッシュボーンのエアサスペンションを採用し、話題をさらった。

変わったのはマジェスタだけではない。ペリメーターフレームにこだわり続けるロイヤルシリーズも、小型車枠からの脱皮を図った。全幅1750mmのワイドボディを身にまとい、全長も4800mmある押しの強いフォルムに生まれ変わっている。

マジェスタはヘッドランプとフロントグリルを3分割とし、伝統の横長リアコンビランプの間にナンバープレートを収めている。だがロイヤルシリーズはヘッドランプとグリルを一体デザインとした。リアビューも横長のリアコンビランプの間に真っ赤なガーニッシュを挟み、ナンバープレートはバンパー中央に組み入れた。

サスペンションは、8代目から前:ダブルウイッシュボーン/後:セミトレーリングアームを受け継いだ。形式は変わっていないが、ハンドリングとフットワークに磨きがかけられ、乗り心地も一段と上質なものになる。

パワーユニットも魅力的だ。マジェスタは3968ccの1UZ‐FE型 V8DOHCに電子制御4速ATを主役とした。ロイヤルシリーズは1JZ‐GE型 直6DOHCに加え、新開発の2JZ‐GE型 直6DOHC(2997cc)を送り込む。ロイヤルツーリングにはトヨタ車として初めて電子制御5速ATが採用された。

1992年10月、マジェスタに4WDモデルを設定する。そして1993年8月にロイヤルシリーズはスキンチェンジを断行した。リアビューを中心にイメージを大きく変えている。生誕40周年を前に革新に挑んだのが9代目のクラウンだ。

クラウン 4ドアHT マジェスタCタイプ(1991年)主要諸元
●全長×全幅×全高:4900×1800×1420mm
●ホイールベース:2780mm
●重量:1670kg
●エンジン型式・種類:1UZ-FE型・V8 DOHC
●排気量:3968cc
●最高出力:260ps/5400rpm
●最大トルク:36.0kgm/4600rpm
●トランスミッション:4速フロアAT
●タイヤサイズ:215/65R15
●価格:538万円

クラウンの軌跡バックナンバー

[ アルバム : 9代目クラウン はオリジナルサイトでご覧ください ]

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