現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > スバルが新型「すごい4ドアセダン」公開! 2.4水平対向ターボ×独自4WD採用!? 「重いクルマ」鍛える意味とは

ここから本文です

スバルが新型「すごい4ドアセダン」公開! 2.4水平対向ターボ×独自4WD採用!? 「重いクルマ」鍛える意味とは

掲載 更新 14
スバルが新型「すごい4ドアセダン」公開! 2.4水平対向ターボ×独自4WD採用!? 「重いクルマ」鍛える意味とは

■スバルの4ドアセダンである「ハイパフォX」九州の地で走行を開始。どんな目的で走るマシンなの?

 スバルの4ドアセダンをベースにした「HIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPT(略してHiPerfX=ハイパフォX)」がスーパー耐久の場に登場しました。

【画像】かっこいい!これが「凄い4ドアセダン」です。

 どのような目的で走るのでしょうか。チーム代表と監督が説明を行いました。

 2024年5月の行われたスーパー耐久第2戦富士24時間で有終の美を飾ったBRZ CNF CONCEPT。

 そのあとを受け継ぎスーパー耐久の場にスバルが投入するのが「ハイパフォX」です。

 4ドアセダンをベースにしており、ボディサイズは、全長4670mm×全幅1865mm×全高約1420mm、ホイールベースは2675mm。

 パワートレインはレース用にチューンした「2.4リッター水平対向ターボエンジン」に6速MTを組み合わせて搭載。

 エンジンスペックは最高出力300馬力以上、最大トルク400Nm以上を誇ります。

 燃料はこれまで同様にカーボンニュートラル燃料を使用します。

 駆動方式はスバルの伝家の宝刀シンメトリカルAWDを採用しています。

 このハイパフォXになりチーム監督も今までチームを率いてきた本井氏から伊藤監督に引き継がれました。

 本井氏はチーム代表としてチーム内の統括や対外的な仕事をしていくことになります。

 まず伊藤監督は2年間のBRZの挑戦について次のように振り返りました。

「2年間BRZ CNF CONCEPTでもエンジニアをとして参戦してきました。

 その中でカーボンニュートラル燃料の特性の理解や技術的な対応もできてきました。

 さらに人材育成も参戦目的の一つでしたが、車1台を見られるエンジニアの育成。ということも徐々にですが育ってきていると思います。

 BRZも2年のなかで富士スピードウェイでは同じ車両で排気量の変化もない中で3秒のタイムアップを果たしました。

 2.4LのNAエンジンで3秒アップというのは結構良い結果ではないかと思っています。

 まだまだBRZで煮詰めるものもあるとは思いますが、次の技術開発の意味も込めてハイパフォXへのバトンタッチとなりました」

 このようにBRZの2年を語りましたが、ではその次の技術開発とはどういうものなのでしょうか。

「BRZでのNA×FRの技術進化から、スバルらしいターボ×AWDの技術進化のための場にしていきます。

 具体的に『ターボエンジン(スポーツユニット)を鍛える』、『AWD駆動力制御技術課題へ挑戦』『高出力、AWDの力を受け止めるシャシを鍛える』ことをしていきます」

 これは、高出力なスポーツターボユニットをスーパー耐で鍛え、今後のICE(内燃機関)でフィードバックを目的としています。

 内燃機関はまだ無くなることは考えにくく、環境性能とともにエンジンの楽しさなどを極めていく必要があります。

 そのために徹底的鍛え上げていくことで、将来的にハードとして高出力を実現したエンジンの環境性能をあげることが、結果的に環境に配慮した内燃期間が実現できるのではないか。ということを目標としています。

 もう一つの大きな参戦目的がスバルの得意分野のAWDシステムの開発です。

 伊藤監督は「最新の知見をもって、改めてプロペラシャフト付きAWDのスポーツユース性能を考える」という説明します。

 プロペラシャフト付きAWDの良さ+予見性の高いAWD制御の融合をしていくことで、今後のプロペラシャフト付きAWDや、BEVにも生きる技術を鍛える。とのことです。

 未来を想像すると電動車も多くなっていくことも想像できます。4輪に電動モーターを装備した車両も多くなると思われます。

 電動モーターでは出力特性を変化させることで、コーナリングの運動性能をあげることができますが、プロペラシャフト付きAWDを突き詰めていくことで前後トルク配分の出力特性などが電動ユニットにも生きるのではないかという考えです。

 プロペラシャフト付きAWDが今後無くなることも考えにくく、コーナリング特性なども今後も研究開発していく必要性が高いため、レースという場を使って開発を進めていくとのことです。

 今回のハイパフォXにはDCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)方式AWD改が投入されています。

 DCCDはドライバーの好みにより前後トルク配分を決められた設定の中で変更することができます。

 ハイパフォXでは車両に合わせたDCCDを投入し、どのような使い方がレースで速く走れるのか、今後のDCCDのような装置やEV車両のトルク特性の作動や配分などの知見を得ることができます。

 そしてそれらの動力や運動性能を受け止めるシャシーの開発も行っていくと言います。

 現在のハイパフォXはまだ生まれたて状態で、走ることが精一杯の状態です。

 レースというスケジュールが決まっていて、走行時間や距離も決められているなかで進化をしていかなくてはならない。

 アジャイルに開発を進めていくにはレース参戦が良いと判断したことで、今回のスーパー耐久第3戦オートポリスから参戦となりました。

 FA24エンジンの可能性をさぐり、今後の内燃機関の行方を見つける。

 そしてスバルが得意とするAWDを使い、今後のスバルの走りを見つけていく。

 今後のスバルの方向性を探るような、壮大な実験をレースという現場で行っていことになりそうです。

 ここからどうのようなマシンに仕上がっていき将来に繋がるのか楽しみです。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

apr LC500h GTの初ポールポジションに繋がった“みっつの理由”/第8戦GT300予選
apr LC500h GTの初ポールポジションに繋がった“みっつの理由”/第8戦GT300予選
AUTOSPORT web
F1サンパウロGP決勝、コラピントのクラッシュ発生により赤旗中断。3番手スタート角田はセーフティカー出動のあおり受ける
F1サンパウロGP決勝、コラピントのクラッシュ発生により赤旗中断。3番手スタート角田はセーフティカー出動のあおり受ける
motorsport.com 日本版
野尻智紀「なんとしてでも優勝をもぎ取る」予選2番手の8号車ARTAが担う、大きな役割/第8戦GT500予選
野尻智紀「なんとしてでも優勝をもぎ取る」予選2番手の8号車ARTAが担う、大きな役割/第8戦GT500予選
AUTOSPORT web
笑顔の3番手au TOM’S陣営 vs 頭を悩ませるチャンピオン候補たち。悲喜交々の3メーカーの予選状況
笑顔の3番手au TOM’S陣営 vs 頭を悩ませるチャンピオン候補たち。悲喜交々の3メーカーの予選状況
AUTOSPORT web
赤旗で「すべてが終了」「アタックできなかった」mutaとVENTENY。雨で下位に沈んだランキング上位2台
赤旗で「すべてが終了」「アタックできなかった」mutaとVENTENY。雨で下位に沈んだランキング上位2台
AUTOSPORT web
フェアレディZはコスパ最高の[ターボ]よ! 3L・V6ターボの[納得の性能]って?
フェアレディZはコスパ最高の[ターボ]よ! 3L・V6ターボの[納得の性能]って?
ベストカーWeb
【詳細データテスト】マセラティMC20 しなやかでソフトなシャシー 十分速い 独特なスーパーカー
【詳細データテスト】マセラティMC20 しなやかでソフトなシャシー 十分速い 独特なスーパーカー
AUTOCAR JAPAN
ヴェルファイアが約47万円でもっとスタイリッシュに!!! 個性派ユーザーは必須!! 老舗トムスが送るスタイリングパーツが神々しい
ヴェルファイアが約47万円でもっとスタイリッシュに!!! 個性派ユーザーは必須!! 老舗トムスが送るスタイリングパーツが神々しい
ベストカーWeb
元・空冷ポルシェ乗りがアルファ ロメオのオープンスポーツに開眼!「ジュリエッタ スパイダー」から「ジュリア スパイダー」に乗り換えた理由とは
元・空冷ポルシェ乗りがアルファ ロメオのオープンスポーツに開眼!「ジュリエッタ スパイダー」から「ジュリア スパイダー」に乗り換えた理由とは
Auto Messe Web
予選の大クラッシュでマシン大破。アルボン、F1サンパウロGP決勝出走を断念か「これで僕のレースはおしまいだ……」
予選の大クラッシュでマシン大破。アルボン、F1サンパウロGP決勝出走を断念か「これで僕のレースはおしまいだ……」
motorsport.com 日本版
小高一斗「残しておこうと決めていた」。中村仁「決勝は変なミスをしないように」【第8戦GT300予選会見】
小高一斗「残しておこうと決めていた」。中村仁「決勝は変なミスをしないように」【第8戦GT300予選会見】
AUTOSPORT web
心を満たす多くの魅力! 最新 ミニ・エースマン SEへ試乗 まん丸モニター 刺激的な運転体験
心を満たす多くの魅力! 最新 ミニ・エースマン SEへ試乗 まん丸モニター 刺激的な運転体験
AUTOCAR JAPAN
全幅2.1メートルのスバル「BRZ」発見! 超絶ワイドボディを装着するためにフロントを「86」化…エアサスなしでは走行不能です
全幅2.1メートルのスバル「BRZ」発見! 超絶ワイドボディを装着するためにフロントを「86」化…エアサスなしでは走行不能です
Auto Messe Web
RBメキーズ代表も角田裕毅の予選3番手に高評価「彼は素晴らしいよ。でも、今興奮しすぎる必要はない」
RBメキーズ代表も角田裕毅の予選3番手に高評価「彼は素晴らしいよ。でも、今興奮しすぎる必要はない」
motorsport.com 日本版
Q1最速の大草りき「コンタクトの度数を上げたので、すごく見えました!」。伊沢拓也「総合力のポール」【第8戦GT500予選会見】
Q1最速の大草りき「コンタクトの度数を上げたので、すごく見えました!」。伊沢拓也「総合力のポール」【第8戦GT500予選会見】
AUTOSPORT web
apr LC500h GTが待望の初ポールポジション。雨のなか小高一斗が最速タイム【第8戦GT300予選レポート】
apr LC500h GTが待望の初ポールポジション。雨のなか小高一斗が最速タイム【第8戦GT300予選レポート】
AUTOSPORT web
“今季初アタック”でワークス2台をしのぐ会心の一撃。ベテランのジャニ「主張を証明できた」/WEC第8戦
“今季初アタック”でワークス2台をしのぐ会心の一撃。ベテランのジャニ「主張を証明できた」/WEC第8戦
AUTOSPORT web
角田裕毅、雨のF1サンパウロGP予選で初の3番手。決勝に向けて「レインではペースが良い」と期待のぞかせる
角田裕毅、雨のF1サンパウロGP予選で初の3番手。決勝に向けて「レインではペースが良い」と期待のぞかせる
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

14件
  • take
    こう言うメーカーのスピリッツ見せてくれる所好きだなぁー!時代を逆行する様な!トヨタもそうだけど、どんどんこう言う車を出して、車業界を盛り上げて欲しい!
  • moh********
    次期GR86がトヨタ単独開発って噂が真実味を帯びてきたかな。
    シンメトリカルAWDと舗装路レースの相性ってどうなんでしょうね?
    過酷な環境でガンガン壊してAWDを鍛えていくってことなのかな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

332.2381.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

75.9550.0万円

中古車を検索
BRZの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

332.2381.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

75.9550.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村