■「ランクル」や「センチュリー」はダメ?意外に厳しいコインパーキングの利用制限
SNSでは、コインパーキングに道路工事で用いられる「ロードローラー」を駐車している光景が投稿され「問題ないの?」と度々話題となっています。
このような工事車両がコインパーキングを利用することは問題がないことなのでしょうか。また一般的なクルマでもNGな場合はあるのでしょうか。
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駐車違反の取り締まりが民間に委託された2006年以降、都市部で急増したのがコインパーキングです。
コインパーキング自体はそれまでも存在していましたが、いわゆる「緑のおじさん」と呼ばれる駐車監視員による厳しい取り締まりがおこなわれるようになったことで、多くのユーザーがコインパーキングを利用するようになったことがその背景にあります。
また、コインパーキングの設置は大規模な初期投資が必要ないため、一時的な土地の活用方法としても注目を集めてきました。
こうした事情が重なり合い、現在では街のいたるところにコインパーキングを見るようになりました。
そんなコインパーキングですが、一般的な乗用車以外のクルマが利用していることもめずらしくありません。
例えば、トラックやリムジンといった全長や全幅、全高が大きな車両が挙げられますが、こうした車両を駐車することは問題ないのでしょうか。
「タイムズパーキング」を運営するタイムズ24では、利用約款において、平地に設置する駐車場に駐車することができる車両のサイズを「全長3.3m以上5.0m以下」「全幅1.4m以上1.9m以下」「全高1.2m以上2.1m以下」と定めています。
加えて、最低地上高は「15cm以上」、車両総重量は「2.5トン以下」とされています。
この基準に則ると、4トントラックはまずほとんど駐車不可能であり、2トントラックでも荷台がショートのもの以外は全長がはみ出してしまうため、駐車することは難しそうです。
また、車両がストレッチされたリムジンはもちろん、トヨタ「センチュリー」、レクサス「LS」やメルセデス・ベンツ「Sクラス」といった高級サルーンのほとんどが全長オーバーとなります。
さらに、トヨタ「ランドクルーザー」やテスラ「モデルX」といった大型SUVは全幅や車両総重量がオーバーしてしまうほか、いわゆるスポーツカーの多くは最低地上高が制限以下となってしまいます。
そのほか、トヨタ「ハイエース」や日産「キャラバン」も仕様によっては全長などが制限オーバーとなる可能性があります。
ただ、各駐車スペースには一定以上のマージンが取られているため、物理的にはこれらのクルマであっても駐車すること自体はできるケースがほとんどです。
■コインパーキングに「ロードローラ!?」 これってアリなの!?
一方、ボディサイズが規定内であっても駐車することができない車両もあります。その代表例が建設用車両です。
タイムズパーキングの利用約款では「大型特殊、建設用特殊等の特殊な用途の車両等で、駐車場施設又は機器に損傷を発生させるおそれのある車両」として、建設用車両の駐車を制限しています。
ただSNSなどでは、ロードローラーのような建設車両がコインパーキングに駐車しているようすがしばしば見られます。
多くの場合、フラップなどの機器を損傷させないように配慮して駐車されているようですが、少なくとも「タイムズパーキング」の場合では、こうした建設車両の駐車は不可能とされています。
さまざまな種類のあるロードローラーですが、もっともコンパクトなものでは軽自動車に近いサイズであるため、物理的にはコインパーキングに駐車することは可能です。
とはいえ、コンパクトなロードローラーであっても、車両総重量は少なくとも6トンを超えることもあり、例え機器を避けたとしても路面などに与える影響は少なくありません。
タイムズ24の担当者は「定期巡回時や他利用者からの連絡で、約款違反の車両が確認できた場合は、張り紙によって案内している」としています。
ただ、コインパーキングによっては、事前に建設業者などと協議したうえで、ロードローラーなどの建設機械を駐車することを認めている場合もあるため、それが約款違反であるかはケースバイケースといえそうです。
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そのほか「タイムズパーキング」の利用約款では、駐車可能な掲示のない限りは、原動機付き自転車を含むバイクや小型特殊車両などの駐車も制限しています。
このように、コインパーキングには、利用できる車両についてのさまざまな制限があることが一般的です。
そのため、コインパーキングを利用する際には料金と合わせて、利用約款も確認することがトラブルを避けるためには重要です。
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