911はエントリーグレードでもターボエンジンを搭載する
いまや世のなかは電動化一辺倒で、スーパーカーブランドでも電気自動車を設定しないと生き残れない時代になっている。たとえば、ポルシェもハイブリッド化が進んでいるし、BEVと呼ばれる100%電気自動車の「Taycan(タイカン)」をラインアップしているほどだ。
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モデル構成を見るとエントリーグレードは最高出力300kWの素のタイカン(1171万円)で、最高峰グレードは560kWの「ターボS」となっている。こちらのメーカー希望小売価格は2451万1000円だ。いかにもポルシェらしい高額な電気自動車となっているが、不思議なのは最上級グレードに「ターボ」という名前が使われていること。
もともとターボというのは「ターボチャージャー」の略称で、エンジンに追加することでパワーアップするデバイスの略称というイメージが強いだろう。また、最近ではダウンサイジングターボも存在し、こちらは高効率なパワートレインという印象を持っているかもしれない。
しかしポルシェにとってターボというのは、ラグジュアリー系の最高峰という位置づけになっている。そのため電気自動車でもターボという名称が使われるのだ。
実際、ポルシェのラインアップを見ると、911、パナメーラ、マカン、カイエンのいずれにも「ターボ」と名付けられたグレードが設定されている。
911などは素のグレードでも3.0Lの水平対向ターボエンジンが搭載されているほどで、基本的には全車ターボエンジン。そのため特定のグレードに「ターボ」とつけることには違和感もあるが、前述のようにポルシェにとって「ターボ」という言葉は機能ではなく、最高峰という意味なのだと思えば自然だ。
なにしろパナメーラやカイエンには「ターボS Eハイブリッド」というグレードもあるほど。ちなみに、素のカイエンの最高出力は340kW、カイエン・ターボの最高出力は404kW、そしてターボSEハイブリッドの最高出力は500kWとなっている。ターボにハイブリッドという電動パワートレインが加わると、さらにパワーアップするというのも今どきだ。
ポルシェのターボといえばやはり「930」だろう
というわけで、ポルシェのラインアップにおいて「ターボ」というのはハイパーとかスペシャルといった意味合いを持っているといえる。こうした傾向はポルシェに限った話ではなく、古いパソコンに備わっていた「ターボスイッチ」は処理速度を速めるための機能をオンにするものであったし、火力の強いライターを「ターボライター」と呼ぶのも同じセンスだろう。その意味では子どもっぽい感覚ともいえるが、ポルシェが使うとロジカルに見えてくるというのは、さすがのブランド力といったところか。
ところで、ポルシェにとってターボが最高峰という位置づけになるルーツは1970年代にある。この頃、量産市販車として、1975年に「930ターボ」をローンチしたのがきっかけといえる。
3.0L水平対向6気筒エンジンにターボチャージャーを追加したことで最高出力は260馬力に到達。いまにして思えば、かわいらしいスペックだが、当時としては驚異的なハイパワーであり、ターボという響きがハイパフォーマンスを表現するようになったのも理解できる。
また930ターボは、パフォーマンス重視のモデルというよりはレザーインテリアを採用するなどゴージャスな装備も差別化ポイントだった。当時、930ターボの商品企画をしたスタッフが、のちに「ターボ」というグレードが登場することを考えていたとは思えないが、そうした初代ターボのキャラクターにインスパイアされて、現在のポルシェ・ラインアップにターボと名付けられるグレードが生まれていると理解できる。
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