この記事をまとめると
■ボルボから新型電気自動車「EX90」が登場
ボルボの次世代電気自動車は11月9日に初公開予定! フラッグシップSUVとなる「EX90」が少しずつ見えてきた
■「見えない盾」と例えられる最新の安全装備を搭載
■再生可能素材などを多く採用しサスティナブルなフラッグシップBEVとなっている
ボルボの新時代の幕開けを予感させる最新のBEV
北欧のプレミアム自動車ブランドであるボルボは、ラインアップしているモデル全車をいち早く電動化したことで、業界でも大きな話題となった。常に業界トップレベルの安全性と最先端の技術を投入し続けるその姿勢は高い評価を得ている。唯一無二の北欧テイストな各モデルは、日本でも常に高い人気を誇っている。
また、ボルボは、今年よりブランド初のBEV「C40 Recharge」の販売を開始。その人気の高さから抽選販売となったことも記憶に新しい。
そんな同社がBEVの第2弾となる新モデルを新たに発表した。それが「EX90」だ。同社のBEVのSUVではフラッグシップという位置付けになるという。詳細を見ていこう。
先ず、ボルボを表現する上で欠かせない美しい「スカンジナビアン・デザイン」を落とし込んだボルボEX90は、「機能が形をつくるという」テーマのもと、さまざまな先進的要素が落とし込まれており、多用途でスタイリッシュなファミリーカーとなってる。もちろん、最先端技術をはじめとした多くの技術や安全性、効率、デザインを反映させている。
多くのユーザーが気にするであろう航続距離だが、このEX90は1回の充電で最大600kmの航続距離を実現しているほか、30分以内に10%から80%まで充電可能なバッテリーと充電システムを搭載。最初に販売されるツインモーター全輪駆動モデルは、111kWhのバッテリーとふたつの永久磁石式電気モーターを搭載し、合計380kW(517馬力)、910Nmという超強力なトルクを発生させる。シャシーはEX90に向けた新開発となる。
「見えない盾」で完全武装
そして注目なのが、ボルボの顔とも言える「安全技術」。これはブランド1の性能を持っているという。EX90には、最先端のAI技術を導入してるので、常に周囲の環境を把握、学習し安全性を担保するようプログラミングされているほか、カメラ、レーダー、LiDAR(ライダー)などの最新センサーとセットで搭載される高性能コアコンピュータにも接続されている。これにより、NVIDIA DRIVEというシステムと、ボルボの社内製ソフトウェアが連携し、リアルタイムに360度ビューを作り出すとのこと。ボルボは、「見えない安全の盾」とも例えている。
これらの安全システムは、ドライバーのアクションがほんの少し遅れただけでも反応できるスペックを有しており、対応も可能なよう設計されてるという。先述のLiDARは、昼も夜も、高速道路でも、目の前の道路を検知し、数百メートル先の小さな物体も捉えることもできるほど高精度。このシステムは、車線変更時のステアリングサポートなど、運転支援機能パイロットアシストにも連携しているので、より高い安全を実現している。
車内にも「見えない安全の盾」と称されるシステムが導入されているので、独自に開発したアルゴリズムによる特殊なセンサーとカメラを使用して視線の集中度を測定。この技術により、EX90はこれまでのボルボ車では不可能だった、注意力散漫や眠気などの状態を把握することもできるという。また、ドライバーが体調不良などで意識を失った際には自動で停車するシステムも導入されているほか、今後導入されるであろう自動運転技術にも対応できるようソフトウェアも構築されている。
最先端の先進安全に関する技術をこれでもかというほど、このEX90には導入されているのだ。
そのほかの装備として、最近のボルボでは定番となるGoogleが組み込まれたセンターディスプレイももちろん採用。画面サイズは14.5インチとなっており、Googleマップのナビゲーション、Google Playで各種アプリを使用することができ、ワイヤレスのApple CarPlayにも対応している。まさに全知全能といったところだ。
ネットワークは5G回線を使用するので、スムーズな通信も可能になっている。各種システムのアップデートも定期的に行われる。オーディオはヘッドレスト一体型スピーカーとなり、最高品質となったボルボではお馴染みのBowers & Wilkinsオーディオシステムが搭載される。
鍵はスマートフォンとなることで、近づくだけでドアが開くほか、シートポジションや各種設定もそのドライバー毎に設定されたものに瞬時に切り替わる。
同車は環境にも配慮した取り組みを行なっており、使用される材料の約15パーセントの再生スチール、約25パーセントの再生アルミニウム、そして48キログラムの再生プラスチックとバイオベース材料を導入。これは、自動車に使用されるプラスチック全体の約15パーセントに相当するということで、なんともボルボらしいサステナブルなモデルになっている点にも注目だ。
最後に、このEX90には輸入車ではかなり珍しい、双方向充電に必要なハードウェアをすべて搭載しているという点もトピックだ。つまり、家や屋外で車両の電気を使用することができるのだ。これはかなり大きなトピックと言えそうだ。
EX90は2023年からアメリカで生産され、その後中国でも生産される予定とのことで、日本にもそう遠くない時期に導入されることが期待されている。ボルボのBEVの新たな歴史がこの1台から始まる。
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みんなのコメント
終わりの始まりですね。