ブリヂストンは現在、さまざまなニーズに応えるためいくつものタイヤブランドを展開しているが、その中のひとつに、SUV専用設計タイヤのブランド「アレンザ(ALENZA)」がある。ここではプレミアムSUV向けタイヤ、「アレンザ001」と「アレンザLX100」でどんな違いがあるのか紹介していこう。
増加傾向にあるハイパフォーマンスSUV。その性能を引き出す「アレンザ001」
2000年代、トヨタ ハリアーやBMW X5、ポルシェ カイエンなどの登場によりはじまったとされるSUVブームも長きにわたり、収束する兆しはいまだに見えない。さらに言えば、クルマの電気自動車(BEV)化の加速により今後もSUVのモデル数は増えていくことも予測される。
ブリヂストンから快適性を追求したSUV専用タイヤ「アレンザ LX100」登場
実際、自動車販売台数(2022年上半期)を調べてみるとトヨタ ライズ(5位)やホンダ ヴェゼル(12位)と言ったコンパクトモデルを筆頭に、ランドクルーザー(19位)や三菱 アウトランダー(30位)などの比較的大きなモデルもランキング上位に食い込んでいる。数えてみるとトップ50の内、20車種がSUVだから驚きである。
そして、こうしたSUVを買うユーザーの多くはオフロードを走らない、いわゆる「シティ派」だといわれている。つまり、装着するタイヤは悪路走破性能を高めたオフロードタイヤではなく、スポーティな走りを支える運動性能や街乗りでの快適性、高速走行での静粛性などを重視したオンロードタイヤということになる。
そんな新車販売の状況を見、そして市場からの要請を受けてブリヂストンは、オンロード向けSUV専用設計のタイヤブランド「アレンザ(ALENZA)」を2016年12月に展開。これと同時に、プレミアムSUVのスポーティな運動性能を高次元で引き出すことをコンセプトにした「アレンザ001」を発表した。
ハイパフォーマンスSUVといえばBMW X5やポルシェ カイエンなど、ボディサイズだけでなくエンジンパワーも大きいモデルが多い。こうしたクルマに求められる運動性能を実現するため、タイヤの骨格部分にあたるベルトに補強材を採用。高剛性さを保つことで、ドライグリップ性能を実現している。
加えてトレッド面のブロック端やリブ端部の角を丸め、制動時のフラットな接地を実現するチャンファリングや接地圧を向上するマルチラウンドブロックを採用。ウエットグリップの向上や高い制動性能を確保。クルマのハイパフォーマンス性を確実に受け止められるタイヤに仕上げられている。
もちろん輸入車ばかりではなく、国産車ではレクサス RXやスバル レガシィアウトバック、トヨタ C-HRなどに適合するタイヤサイズ、合計37サイズをラインナップしている。
SUVをより静かに、より快適に乗りたいという要望に応えた「アレンザLX100」
こうしたオンロードでの優れた走行性能を発揮する「アレンザ001」は市場から高い評価を受けているが、2021年1月このタイヤブランドに新たなバリエーション「アレンザLX100」が追加された。001と同様にプレミアムSUV向けタイヤを謳うモデルであるが、狙った性能の方向性が異なる。
前述のとおりSUVのユーザー数が右肩上がりに増えていけば、それだけクルマに求める性能も多方向に増えてくる。特にプレミアムSUVともなれば「より快適に」という嗜好が多くなるはず。そこで登場したのがLX100だ。
高剛性ケースを採用することで、背の高いSUVにありがちなふらつきを抑え、乗り心地や操安性能の向上を図るとともに、ブロック剛性を最適化することで耐摩耗性も向上させている。トレッドパターンは、イン側に3Dノイズカットデザイン、摩耗後も高周波ノイズを抑制するシークレットグルーブ、アウト側にダブルクランチ型消音機能を持つ3Dノイズ抑制グルーブを配した左右非対称新パターンを採用する。
と、ブリヂストン独自のサイレントテクノロジーがふんだんに盛り込まれた、プレミアムコンフォートタイヤに仕上げられている。タイヤサイズは39種類あり、輸入車ではメルセデス・ベンツ GLBといったコンパクトSUVからBMW X5のようなラージサイズSUVに、また国産車ではスバル フォレスターやトヨタ ハリアー、マツダ CX-8などに適合するサイズを揃えている。
そう、つまりブリヂストンのアレンザというブランドは運動性能を重視した「アレンザ001」と、快適性能をより高めた「アレンザLX100」のふたつで、プレミアムSUVのニーズに応えていく布陣を敷いているのだ。では、あなたのSUVに選ぶなら、どっち?
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