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【世界初公開】ロールス・ロイス新型ゴースト スペック/内装/サイズを解説 日本導入は?

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【世界初公開】ロールス・ロイス新型ゴースト スペック/内装/サイズを解説 日本導入は?

はじめに 新型ゴーストとは

text:Kazuhide Ueno(上野和秀)

【画像】新型ゴースト、現行型ファントム【ロールスの世界】 全73枚

photo:ROLLS-ROYCE MOTOR CARS

ロールス・ロイスが創業から116年の間に送り出したモデルの中で、最も成功を収めたのが2009年に登場したゴーストである。

ロールス・ロイス・モーターカーズの本拠地で生産されたことを意味するグッドウッド・ゴーストと呼ばれ、このたび2代目に進化した。

ベビー・ロールスとも称されるゴーストは、フラッグシップのファントムより一回りコンパクトながらも、その仕立てはロールス・ロイスそのもの。ショーファー・ドリブンで使用するだけではなく、ドライバーズカーという方向性を強めている。

新型ゴーストが目指したのは「快適で鮮やかなドライビング」。シンプルさと洗練性を追求すると共に、乗る者に落ち着きと寛ぎを感じさせる静粛性の追求だった。

スタイリングは全面的に刷新された。ボディ構造は先代のスティール製モノコックから、アルミ・スペース・フレームを新たに採用し、ボディパネルは全てアルミとされている。

なお、欧州仕様値の3サイズは、全長5546mm(+89mm)、全幅1978mm(+30mm)、全高1571mm(+21mm)と若干大きくなったが、ホールベースは3295mmで変わりない。

新型ゴースト 外観

新型ゴーストのデザイン・コンセプトは「ポスト・オピュレンス (脱贅沢)」が謳われる。

その言葉を物語るようにエクステリア・デザインはシンプルな面で構成される。仔細に見るとスムーズな面で構成されて若返った雰囲気を漂わす。

最も大きな変更点が伝統のパンテオン・グリルをフロントエンドに埋め込み、存在を控えめにしたことだ。

先代ではクラシック・モデルのようにエンジンフードとラジエターグリルが存在を主張していただけに、以前の顔を見慣れた目には物足りなさを感じるかもしれない。

6ライト・スタイルを踏襲するボディサイドでは、ドア下部にあった強いキャラクターラインは廃されてクリーンな面で構成されている。リアエンドもキープデザインでまとめられているが、バンパーはボディラインに溶け込んだ造形とされ軽快感を漂わす。

リアのドアは、ドレスを着たゲストが優雅に乗降できるロールス・ロイス伝統の後ろヒンジ式「コーチドア」が受け継がれ、開閉時はパワーアシストされる。

新型ゴースト 内装

大きく変化を遂げたのがインテリアだ。

乗り込んで真っ先に目にするインストゥルメントパネルは、ファントム、カリナンの流れを汲む新たなデザインだが、より洗練された造形となった。

液晶ディスプレイが採用され、計器部分と中央のインフォテイメントに配される。

伝統のウッド&レザーの世界は継承され、最高級の素材を用いた特別な空間は健在だ。また、助手席前には「イルミネーテッド・フェイシア」と名付けられた152個のLEDと9万個を超えるドットにより、「GHOST」の文字と850個を超える小さな星を幻想的に浮かび上がらせる。

後席は広いスペースが確保され、ショーファー・ドリブン時にも快適な空間を得ている。前席バックレスト部分は、ファントムと同様にテーブルを引き出すと専用の大型エンターテイメント・システムが現れる。

また、最高の快適性を得るために、ルーフやバルクヘッド、ドアなどボディ各所に100kg超もの吸音材を使用し、徹底した静粛性を追及。しかし完全な無音では落ち着かないため、すべてのノイズを単一の音にまとめて「ささやく」ようにする技も採用された。

新型ゴースト シャシー

新型ゴーストをメカニズム的に見ると革新的に進化した部分がアルミ・スペース・フレームを新たに採用したことだ。

すでにファントムやカリナンで採用され、軽量化と高剛性(40,000nm/deg)、そして複雑な形状にすることで共振を抑え、高い静粛性を実現している。

専用のアルミ・スペース・フレームは、ロールス・ロイスのサルーンとしては初となる全輪駆動と後輪操舵システムを当初より織り込んで開発されたことに注目したい。

フロントにダブルウイッシュボーン、リアは5リンク式で、高圧のエアサスペンションによるセルフレベリングが備わる。ロールス・ロイスの特徴である「魔法の絨毯」のような乗り心地は、新開発の「プラナー・システム」により一層洗練されて引き継がれた。

「プラナー」は“完全に平ら”であることを意味し、フラットな乗り心地に保つシステムとして3つの新機構で構成。1つめはサスペンション上部に備わり安定性を高める「アッパー・ウィッシュボーン・ダンパーユニット」で、3年の歳月をかけて開発された初の機構となる。

2つ目はカメラで前方の路面状況を認識してサスペンションを最適化する「フラッグ・ベアラー・システム」。そして最後は、GPSデータを利用して先のコーナーなどを予測し最適な変速を行なう「サテライト・エイデッド・トランスミッション(SAT)」。これらが連携して車体を常にフラットに保ち、乗り心地を大幅に向上させた。

新型ゴースト パワートレイン

新型ゴーストには、顧客からの声に応えてトルクと静粛性を高めた最新のV型12気筒6.75Lツインターボ・ガソリン・エンジンが搭載される。

排気量は6.6Lから6.75Lに拡大され、最高出力は1psアップした571psを250rpm低い5000rpmで発揮する。

一方で最大トルクは、先代の79.5kg-m/1500rpmから86.7kg-m/1600rpmへと大幅に向上。アイドリングよりわずか600rpm高いだけの1600rpmで最大トルクを発揮する。

またエンジンはフロント・アクスル後方に搭載され、50:50の優れた前後重量配分を実現している。

現時点の資料にトランスミッションの記述はないが、このオートマティック・トランスミッションでは、先に記した「プラナー・システム」と連携して常に最適な変速を行ってくれることになる。

新型ゴースト 装備

プレミアム・ラグジャリー・クラスといえど、今や運転支援装備は欠かせない。

新型ゴーストでは前走車や道路の車線を検知し自動で加減速を行う「アクティブ・クルーズ・コントロール」、夜間の運転中に人や大型動物を検知し警告を発する「ナイトビジョン」に加え、「衝突警告」「クロス・トラフィック・アラート」「車線逸脱警告」「車線変更警告」が安全を支える。

また、業界随一となる7×3インチ高解像度ヘッドアップ・ディスプレイ、Wi-Fiホットスポット、セルフパーク、パノラミックビュー/全方位視界/ヘリコプタービュー機能を併せ持つ4カメラ・システム、最新のナビゲーションおよびエンターテインメント・システムが備わる。

機能部分ではヘッドライトに照射距離600mを誇るレーザー式が採用され、夜間の優れた視認性を確保し高い安全性を担保。

このほか新型ゴーストには高品質のサウンドを提供するビスポーク・オーディオが用意される。開発段階からボディ構造を突き詰め、シル部分に共鳴チャンバーが組み込まれ、車体を巨大なサブウーファーとして機能させる。出力1300Wのアンプは18個のスピーカーを駆動し、究極のサウンドを提供する。

キャビンの快適性を高める微細環境浄化システム(MEPS)にも注目したい。不純物を感知すると、キャビン内の空気はナノ羊毛フィルターにより2分以内で粒子のほとんど除去するという。外気が汚染され除去不可能な場合は、自動的に内気循環モードに切り替わる。

新型ゴースト スペック/日本導入時期

新型ロールス・ロイス・ゴーストの諸元は下記のとおりとなっている。

なお、日本法人によれば2020年中に日本導入を予定しているという。

新型ロールス・ロイス・ゴースト(欧州仕様)

全長:5546mm
全幅:1978mm
全高:1571mm
最高速度:250km/h(リミッター作動)
0-100km/h加速:4.8秒
燃費:6.36-6.57km/L(欧州複合)
CO2排出量:256g/km
乾燥重量:2490kg
パワートレイン:V型12気筒6.75Lツインターボ
使用燃料:ガソリン
最高出力:571ps/5000rpm
最大トルク:86.7kgm/1600rpm
荷室容量:507L

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みんなのコメント

1件
  • この手の車、たとえ乗らなくても毎日1~2万円価値は下がり続ける。ならばと乗っても燃費は極悪、メンテナンス費用もかさんでいく。大きな車体ももてあますだろう。無理すりゃ買えないこともないだろうが、貧乏性のオレには絶対無理・・・・・
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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