■「最上級グレード」が人気 ラインナップ拡充で選択肢増加
ホンダは2024年4月26日に改良モデルの新型「ヴェゼル」を発売しました。
販売店では3月から先行予約を開始していたようですが、現在の受注状況や人気グレードはどうなのでしょうか。またユーザー層には特徴があるのでしょうか。
【画像】超カッコいい! これが「一番人気のヴェゼル」です! 画像で見る(60枚)
ヴェゼルは初代モデルが2013年に登場しました。クーペライクの流麗なデザインや取り回しやすいコンパクトサイズ、先進支援「ホンダ センシング」による高い安全性などが支持され、ホンダにおける主力車種のひとつです。
現行型は2代目で、2021年4月に発売。クーペスタイルをさらに際立たせ、洗練された印象を与えるとともに、フロントやリアには水平基調のデザインを組み合わせてイメージチェンジを図りました。
ハイブリッドモデルには、性能を高めた2モーターハイブリッド「e:HEV」を搭載し、走行性能を向上しています。
ボディサイズは全長4340mm×全幅1790mm×全高1580-1590mm、ホイールベースは2610mmです。
今回のマイナーチェンジでは、登場から3年を迎え、内外装のリフレッシュや、機能の向上、ラインナップ整理が実施されました。
エクステリアでは、スクエアな新フロントグリルを装備。バンパー下部もデザイン変更し、存在感を高めています。リアはテールランプ周辺を変更するとともに、ランプ類をフルLED化。視認性向上と、フロントから連続するキャラクターラインを際立たせました。
インテリアではインパネ中央に2段トレーを装備し、運転席・助手席どちらからでも使いやすいように利便性を向上。
パワートレインはユニット自体に変更はないものの、ハイブリッドのe:HEV搭載車の制御を見直し、レスポンス向上やエンジン始動・停止の回数を抑えるなどの熟成が図られました。
また、室内の遮音材の追加による静粛性の大幅な向上と、4WD車の制御変更により悪路でのコントロール性も高めています。
ホンダ センシングでは、渋滞運転支援機能や急アクセル抑制機能、アダプティブドライビングビームを追加するなど、安全性能の向上も図りました。
ラインナップでは1.5リッターガソリンモデルの2WDが廃止され、4WDの「G」のみに絞られました。
e:HEV搭載モデルでは標準モデルの「e:HEV X」と、同「HuNTパッケージ」、上級モデルの「e:HEV Z」、同「PLaYパッケージ」を設定。駆動方式は全車でFFとリアルタイムAWD(4WD)を選択できるようになっています。
なお、3月の先行予約開始時からすでに人気となっているようで、ホンダ広報部によると、3月から5月までで約1万6000台を受注したといいます。
このうち、e:HEVの割合は95%で、なかでも上級のe:HEV Zが68%と半数以上を占める人気ぶりです。
次にe:HEV Z PLaYパッケージが11%を記録。従来モデルでは、「e:HEV PLaY」として、FFのみ、全車ガラスルーフを備えるカジュアルなモデルという位置づけでした。
一方で、登場時は想定を超える受注を記録し、特殊なガラスルーフの生産が追いつかないことから、長期の納車待ちとなっていました。
今回のマイナーチェンジでは、ガラスルーフの有無が選べるようになり、納期の大幅な短縮と、4WDの追加によって選択肢を拡大。人気グレードとなりました。
また、内外装のアクセントカラーとして用いられたオレンジを落ち着いたブルーに変更し、先進感のある仕上がりとなっています。
なお、ルーフレールや専用ホイール、カーキ&ネイビーの専用内装色をあしらった新タイプである、e:HEV X HuNTパッケージは7%です。
ユーザー層では、主に30~40代を中心に幅広い年齢層からの受注があるといいます。
コンパクトなボディサイズや上質な仕立てのインテリアなどは、大型モデルやミニバンなどを乗り継いできた年齢層にもヒットしており、こうしたモデルからの「ダウンサイジング」にも良い選択肢となっています。
e:HEV X HuNTパッケージでは、ミレニアル世代からの受注が多いとしており、本格的なアウトドアではなく、普段の生活にアウトドアファッションなどを取り入れ、若々しく過ごす層から支持を得ているようです。
※ ※ ※
新型ヴェゼルの価格は264万8800円から377万6300円です。
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