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マジか! タイプRリミテッドが1600万円超!! 高騰する国産ホンダスポーツの行方

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マジか! タイプRリミテッドが1600万円超!! 高騰する国産ホンダスポーツの行方

 予約販売開始とともに、あっというまに予約枠が完売となった、国内限定200台のホンダのFK8型シビックタイプRリミテッドエディション。「もっと早く動けばよかった…」と後悔されている方もいるかもしれない。

 そんなシビックタイプRリミテッドエディションが、2021年4月に行われた中古車専売店が参加するオークション(中古車を取扱う業者を対象とした会員制の中古車卸売市場で行われるオートオークション、通称「AA」。以下「AA」と表記)で、なんと1621万円という価格で落札された。デリバリーが開始されたのが2021年3月頃であったので、入手直後の出品と思われる。

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文:吉川賢一
写真:HONDA、ベストカー編集部

【画像ギャラリー】標準モデルも高騰必至か FK8型シビックタイプRをギャラリーでみる

納車後すぐにオークションに登場か

 1621万円で落札された個体の走行距離はもちろんゼロ(1000km未満)、まっさらな新車だ。この個体がAAに初めて登場したFK8型シビックタイプRリミテッドエディションで、その後に続いた当該モデルは、1458万円、1346万円、1266万円と、徐々に落札価格が落ちてきている。

 現時点でAAに登場した当該モデルは、合計で20台に届かない程度。しかし限定200台であることを考えると、約1割もの個体が、納車後すぐにAAに登場していることになる。

 AAで競り落とされた、これらの個体の「行先」であるが、国内の大手中古車サイトを除いてみても、現時点(7/23)では1台が「応談」というかたちで出品されているのみ。やはり海外のブローカーによって、国外へ輸出されてしまうことになるのだろう。

標準のFK8型シビックタイプRから、20kgほど軽量化されたリミテッドエディション。世界限定で1000台、国内割り当ては200台であった

リミテッドエディションの行き先は、香港か!?

 中古車の輸入に関しては、世界各国の国それぞれが、国ごとに、厳しいルールを定めている。初回登録日から1年を越えないとそもそも輸入ができない国や、1年目のクルマほど高い関税を設定する国など、その規制はバラバラ。自国へのクルマの流入量をコントロールするため、各国の状況によってルールはかなり流動的だ。

 中古車の輸入規制で有名なのが、アメリカ合衆国の25年輸入規制だ。製造から25年を越えたクルマは「クラシックカー」とみなし、右ハンドルであっても輸入可能となるルールだ。カナダにも輸入車15年規制があるため、今回のFK8型シビックタイプRリミテッドエディションは、ルール上、アメリカとカナダは輸入ができない。

 では、AAに登場したFK8型シビックタイプRリミテッドエディションはどこへいったのか。右ハンドル車がOKで、新車でも輸出可能で、なおかつ当該モデルのような高額車を買うことができる層が多くいる国、と考えると、香港くらいしかない。

 現時点、香港の大手インターネット自動車サイトを見ても、当該モデルは登場していない。固定客向けとして売買される可能性が高いため、サイトに載ることはまずないそうだが、実は、香港では歴代のシビックタイプRが高額取引されており、標準車のFK8シビックタイプRも50~60万香港ドル(約700~840万円)という高額で販売されている。

 ちなみに、香港の輸入関税は2021年2月に約15パーセントも上昇している。しかし、そんな関税上昇もものともせず、現地での人気は高いようだ。

香港のインターネット自動車サイトでは、歴代のシビックタイプRが高額取引されている

ホンダスポーツは軒並み高相場

 その後、FK8型シビックタイプRリミテッドエディションのAA相場は落ち着いており、7/11時点では、走行距離ゼロ(1000km未満)の個体がおよそ800万円台となっている。新車価格が550万円なので、およそ1.6倍の価格ではあるが、すでに完売した人気限定モデルであることを考えれば、これ位が当該モデルの適正値なのであろう。

 今季限りでF1から撤退し、2030年には3分の2を電動車に、2040年には100%電動化(EVとFCV)を狙う、としているホンダ。実は、このシビックタイプRに限らず、ホンダのスポーツモデルは、軒並み、AA相場が上昇している。

ホンダのマイクロスポーツカー「S660」。2022年3月をもって生産終了となることが発表されている(写真はModulo X)

 S660やS2000、初代NSXなど、いずれも行先はやはり香港が多いようだ。ホンダの中期計画とは対極にあたるスポーツカーに残された時間はあとわずか、と判断しての需要であろう。

 すでにFK8の次にあたる11代目シビックが発表されており、タイプRに関しても「2022年に登場」とのアナウンスはされている。この新型のタイプRについて、大方の予想はFK8と同じ直4の2Lターボだが、筆者は電動ターボとなって登場するのでは、と予想している。今後もホンダの動向から目が離せない。

2021年6月に世界初公開となった、新型シビック。新型シビックタイプRは2022年登場とホンダから公式にアナウンスされている。こちらの登場も楽しみだし、海外で高騰しそうだ

【画像ギャラリー】標準モデルも高騰必至か FK8型シビックタイプRをギャラリーでみる

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