ホンダは5月24日(水)、2026年シーズンからアストンマーチンF1チームへパワーユニット(PU)を供給することを発表。正式にF1活動を再開させることとなった。
この決断の背景には、ホンダのカーボンニュートラル施策と2026年から導入予定の新PUレギュレーションの方向性が合致していたという大きな理由がある。
■2026年からのF1活動“復帰”についてホンダ三部社長がコメント「参戦終了後、F1を取り巻く環境に変化があった」HRC通し継続的な参戦を目指す
ただ、北米を主力市場とするホンダとしては、昨今のアメリカでのF1人気の高まりという要素も、その決定を後押ししたという。
インディカーやNASCARなど独自のモータースポーツ文化を持つアメリカは、F1にとって”不毛の地”とされてきた。しかしアメリカのリバティメディアがF1を買収して以降、ソーシャルメディア活動が活発に行なわれ、Netflixのドキュメンタリーシリーズ『Drive to Survive』も成功。アメリカでのF1人気は急速に高まりを見せている。
それと呼応するかのように、アメリカでのグランプリ数が増加。既存のサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)でのアメリカGPに加えて、2022年にマイアミGP、2023年にはラスベガスGPがF1カレンダーに加わった。
ホンダは北米を主力市場としており、地域別では最大規模の9兆4,162億円の売上を2022年度に計上。今回のF1再参戦の決定には、アメリカでのF1人気の高まりが大きな要素になっているとホンダの三部敏宏社長は言う。
「過去との変換点で言うと、北米でのF1人気が急速に高まっているということがあります」
「今年もアメリカで3戦、カナダGPとメキシコGPを入れると北米地域で5戦、F1のレースが行なわれるということになります」
「今までアメリカという国は、なかなかF1に興味を示してきませんでした。我々の主力市場ではありますが、マーケティングやブランディングに上手く使えてこなかったという事実はあります」
「そうした背景もあり、今回のF1参戦でも当然、マーケティングやブランディングに最大限使っていこうと考えています」
ただ、再参戦を決めた主な理由は、あくまでもホンダとF1の目指す方向性が合致しているからだと三部社長は強調する。
「(アメリカでのF1人気が)どれくらい影響を与えたのか、答えるのは難しいですね」と彼は言う。
「決断の要因のひとつになったというは、先に述べた通りです」
「ただ今回の決断に関しては、我々の目指す方向とF1レギュレーションの方向が合致したことが一番の理由です。これからの電動化時代においては、非常に有意義な参戦になるのではないかと考えています」
「アメリカは要因の一部ではあります。我々はアメリカで他のレース活動も行なっていますので、バランスを取りながらモータースポーツの発展、最終的には自動車産業の発展に繋げていきたいと考えています」
ただ、F1活動のブランディングやマーケティングは、これまでホンダが”不得手”としてきた部分。ホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長は、苦手にしてきた過去を認めつつ、ブランドとしての価値を高めていきたいと語っている。
「モータースポーツ活動を通じてホンダのブランドを高めていく必要があると思っています」
「我々のやり方ではまだまだだということは認識しております。具体的に活動内容が決まっている訳ではございませんが、アストンマーチンの皆様と状況を見ながら、しっかりとF1の活動をマーケティングへ活かせるようにしていきたいと考えています」
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みんなのコメント
モータースポーツでホンダの存在感が示された感じがして気持ちイイ!
でも、自分の都合のいい時だけ擦り寄っていくみたいな今回の復帰についてはモヤモヤします。経営陣も株主も自分たちの一貫性の無さと先見性の無さを深く反省して欲しいですね。
ホンダエンジニアが胸を張って仕事に集中できるように環境を整えて、次は外部環境が悪くなっても逃げずにちゃんと戦ってください。