DSオートモビル初のコンパクトSUV、DS3クロスバックが発売された。DSオートモビルとは、2014年にシトロエンから独立した、PSAグループ(PSAプジョーシトロエン)におけるラグジュアリィブランドという位置づけだ。
2018年には、DSオートモビルとしては初のオリジナルモデル、DS7クロスバックを発売。そしてこのDS3クロスバックが第2弾モデルとなる。PSAグループでも将来の電動化を見据えたプラットフォーム戦略が進められており、このDS3クロスバックが新世代のCMP(Common Modular Platform)を採用する初のモデルということになる。
ボディサイズは全長4120mm×全幅1790mm×全高1550mm。多くの立体駐車場に入れることができる全高としている点は大きな魅力である。1950年代に登場し宇宙船のようなスタイルでいまなお世界中にファンをもつ「シトロエンDS」をルーツとしたブランドだけに、まず目につくのは独創的なデザインだ。ルーブル美術館のガラスのピラミッドにインスパイアされたというダイヤモンドパターンの造形を、フロントグリルやエンブレム、インテリアのスイッチ類など、全面にわたってふんだんに用いている。
ルーフはボディカラーに合わせて写真のダイヤモンドレッドの他、ブランオパール(白)、ノアールオニキス(ブラック)の3パターンが用意されている。デザイン性に隠れた多くの先進技術さらにエクステリアのみどころは、ヘッドライトにマトリクスLEDタイプを採用すること。これは15個のLEDライトを自動制御で点灯、消灯し、前走車や対向車を眩惑することなくハイビームでの走行を可能にするもの。アウディの上級モデルなどに始まった最新のライティングテクノロジーだが、Bセグメントのコンパクトカーとしては世界初採用となる。
インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーの最優秀賞を4年連続で獲得した1.2ℓガソリンエンジンを採用。来年にはEVのE-Tenseも導入される予定になっている。ドアハンドルは、操作時のみせり出し、施錠時や走行時にはドアパネルに格納されフラットになるリトラクタブルタイプ。最近はジャガー・ランドローバーなども採用する空力とデザイン性を両立する凝ったつくりだが、鍵をもって車両の1.5m付近まで近づくとドアハンドルが自動でせり出しロックを解除、同様に離れると自動でロックという優れもの。ドアを施錠するには鍵をもってただ車両から一定距離を離れればいいというわけだ。慣れるととても使いやすい。
さらに窓枠のウェザーストリップをボディパネルの内側に収めることで見えなくする工夫がされている。ボディカラーは8色、さらにルーフカラーが3色あって、すべての掛け合わせが選べるわけではないけれど、豊富な組合わせが用意されているのも楽しい。
形状はややスポーツタイプのシート。柄はインテリアにも多用されているダイヤモンドパターに。写真はレザーシートだが、So Chicはファブリックシートが標準となる。インテリアではインパネ中央に、スイッチ類とエアコンの吹き出し口を組み合わせて構成される5つのダイヤモンドパターンが配置される。レザーシートのステッチも同様のダイヤモンドパターン。そしてシフトノブ左右にあるパワーウインドウのスイッチには時計のベゼルや文字盤などに用いられる技法“クルー・ド・パリ”を彷彿とさせるギザギザ加工が施されている。
インパネ中央にある、同様のギザギザ加工が施されたエンジンスタートボタンを押すと、PSAグループとして定評のある1.2ℓの3気筒ターボエンジンが目覚める。最高出力130ps、最大トルク230Nmを発揮し、セグメント初の8段ATを組み合わせる。
軽快な走りだけでなく安全性能も万全。自動でハイビームに切り替える「マトリクスLEDビジョン」や被害軽減ブレーキなどを備える。もちろん、今や必須の機能になりつつあるACC(前車追従機能)も標準装備。もう一つの大きな武器がしなやかな乗り心地ボディサイズは全長4120mm、全幅1790mm、全高1550mmと立体駐車場に入るサイズ。車両重量は1280kgとこのクラスでは比較的軽いほうだ。1.2ℓエンジンで大丈夫かと思ったが、パワフルとまでは言えないものの普通に街を走るぶんには不満はない。
エアコン吹き出し口やスイッチ類のデザインもダイヤモンドパターンを採用。統一された車内のデザインコンセプトがクルマの大きなアイデンティティとなっている。ステアリングは小径でアシストは多め、軽い操舵感で老若男女が扱いやすいセッティングになっている。最上位グレードのGrand Chicは18インチの大径タイヤを履いており、ゆっくりステアリングを切り込むと、きれいにロールしながらコーナーを曲がる。最近はドイツ車志向の硬い乗り味が主流だが、DSらしくフランス車らしいしなやかさが味わえる。
トランスミッションは新設計の8速AT。アクセルオフ時にクラッチを切って効率を高めるエコモードも備わっている。先述の新プラットフォームを採用したことによって、ADAS(先進運転支援システム)も最新のものが導入された。停止後3秒以内であれば自動で再発進可能なACCや車線内で自車位置を車線中央に維持するだけでなく、右寄りや左寄りに調整できるレーンポジショニングキープなども備えている。これは高速道路での渋滞時に、後方からバイクがすり抜けしてくる場面などであらかじめどちらかを広めに調整できるといった現実世界に即した機能だ。
エアコン吹き出し口やスイッチ類のデザインもダイヤモンドパターンを採用。統一された車内のデザインコンセプトがクルマの大きなアイデンティティとなっている。DSというととかくデザインに目を奪われがちだけれども、DS3クロスバックは、メカニズムにも実に注目点が多い。DSの思想を受け継ぎ、Bセグメントの既成概念を超えた、アヴァンギャルドなコンパクトカーというわけだ。
荷室はコンパクトSUVとして標準的な数値で、通常時は350ℓ、リアシートをすべて倒すと最大で1050ℓまで拡大する(VDA方式)。文・藤野太一 写真・柳田由人 編集・iconic
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
マジか…? 新制度導入で「車検」通らないかも!? 10月から始まった“新たな車検”何が変わった? 覚えておきたい「OBD検査」の正体とは
斬新「日本の“フェラーリ”」に大反響! 「約700馬力のV8スゴイ」「日本なのに左ハンしかないんかい」「めちゃ高ッ」の声! 同じクルマが存在しない「J50」がスゴイ!
ついにトヨタ「新型セリカ」復活!? 次期8代目登場か… 中嶋副社長「セリカ、やっちゃいます。」宣言! 会長も後押し!? ラリージャパンで語られたコトとは
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
日産が93.5%の大幅減益! ハイブリッドの急速な伸びを読めなかったのは庶民感覚が欠けていたから…「技術の日産」の復活を望みます【Key’s note】
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
一般車両侵入でSS12中止のラリージャパン、主催者に約800万円の罰金! 執行猶予付き1600万円の追加罰金も
緊急避難なら駐車違反が罰せられないなら「腹痛で路駐してトイレに駆け込んだ」ってあり? 違反が免除されるケースとは
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?