最近、自動車ディーラーが黒に染まってきている。黒いお店と言えば少し前のレクサスを思い浮かべるが、ここ数年でマツダや三菱のお店が、続々と黒くなっているのだ。ではなぜ黒が選ばれるのか。マツダと三菱が黒を選んだ理由を探っていくと、ある共通の色が、黒の選択に大きく関係していた。
文:佐々木 亘/写真:Adobe Stock(トップ画像=OceanProd@Adobe Stock)
前まで白が多かったのに……レクサスみたいなディーラー増えてない? [自動車ディーラー]がこぞって黒っぽくなる理由が納得すぎた
■建て替えが相次ぐ日本の自動車ディーラー
マイナーで安っぽいというイメージを払拭すべく、落ち着いた質の高い店舗空間を作り出している(Кирилл Горшков@Adobe Stock)
ここ数年で、自動車ディーラーの新築・改築ラッシュが続いている。一斉に工事がスタートしているのは、ほとんど同じタイミングでお店が建築されたため、老朽化が同じタイミングで起きていることも関係しているが、メーカーからの大号令が発出されたためでもある。
ここ数年、国内の各自動車メーカーは、ブランドイメージの創出に軸足を置いてきた。
クルマの雰囲気や質感を統一し、「これは〇〇(メーカー名)のクルマだね」と言われる機会が増えているという。店舗の改築も、ブランドイメージ創出の一環だ。イメージ通りの店舗外観にすることにより、イメージを強く植え付けるラインナップ群にもいい影響があるだろう。
特に「高級感」や「洗練さ」を強く打ち出しているのが、マツダと三菱だ。ひところ前の、マイナーで安っぽいというイメージを払拭すべく、落ち着いた質の高い店舗空間を作り出している。そのための「黒」の選択なのだが、実はもう一つ黒を選んだ理由があった。
■黒は引き立て役?マツダ・三菱のメインイメージカラーは「赤」だったの?
マツダが掲げる新世代店舗のガイドラインは、「品格あるたたずまい」「惹きつける力」「クルマを美しく魅せる」「居心地のよいしつらえ」の4つだ。中でも黒い店舗で強く感じるのは「クルマを美しく魅せる」という意気込みである。
マツダの新世代店舗は、夜に映える。漆黒の店舗の中で、ガラス張りのショールームから見える魂動デザインと、最近のマツダ車のイメージカラーでもあるレッドのボディカラーが闇夜に浮かび出る光景は、荘厳とも言えるだろう。
一方の三菱自動車はDrive your Ambition のブランドメッセージに基づき、全世界5,000もの店舗で、新しい店舗デザインを展開すると発表した。新デザインの店舗の基本的なカラースキームは、黒・白・グレーと、ダイナミックな赤いラインだ。
もともと、三菱のコーポレートアイデンティティ(CI)は、赤い三つの菱形である。これまでは、白地に赤の三菱だったが、最近は黒地に赤の三菱が定着してきた。
マツダ・三菱ともに、赤をより引き立たせるために、黒のお店を準備していることがよくわかる。グラフィックデザインにおいて、黒と赤の組み合わせは、刺激的で力強い性質を持ち、2色の関係性は強固なパートナーだというのだ。
レクサスが黒い店舗で「高級」をイメージさせたのに対して、マツダと三菱は黒と赤を組み合わせることで、強さや刺激を与えているのだ。
世の中の自動車ディーラーが、レクサスのような見た目になってしまうのでは?と、心配していた面もあったのだが、同じ黒いお店でも、その目的は大きく違うということに安堵する。
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■一歩先ゆく? レクサスは木材質にシフトチェンジ
現在のレクサスは、外観だけでなく、内装にも木材が数多く使われている(Rafael Ben-Ari@Adobe Stock)
マツダの新世代店舗が立ち始めたころ、レクサスは黒いお店からの脱却を狙っていた。高級感は十分に構築できたため、次は店舗の居心地のよさに注力したのだ。
結果として現在のレクサスは、木のぬくもりをふんだんに感じられるデザインとなった。外観だけでなく、内装にも木材が数多く使われている。
黒い店舗に白の大理石という、少しとっつきにくかったレクサスの店舗に、新しいデザインは親しみやすさを作り出す。店舗デザインでは、必ずと言っていいほど一歩先を行くのがレクサスだ。
一方で、黒と赤が作り出すのは、これまで以上に元気なマツダや三菱なのだろう。両者の各営業所では、店舗のイメージに負けないくらい、元気で親しみやすい接遇を期待したい。
【画像ギャラリー】内装の高級級感がもはやレクサス越えでは? コスパ抜群なCX-60の写真を是非(10枚)
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