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レジェンドで自動運転レベル3を実用化したホンダ!! 次のレベルアップはいつになるのか?

 ここのところ大きな注目を集めている自動運転。その機能の高さはレベルによってあらわされるが、ホンダはいち早くレジェンドでレベル3(特定条件下での自動運転)を実現し、市販している。

 そうなると気になるのが、より高機能な自動運転がいつ実現するかだ。そんな自動運転のロードマップを西村直人氏に占ってもらった。

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文/西村直人、写真/ベストカー編集部

[gallink]

■2021年は日本の自動運転元年といってもいい年だった

世界初の自動化レベル3技術を搭載した市販車として登場したホンダ レジェンド Honda SENSING Elite

 2021年は自動運転社会にとって記念すべき年になった。世界初の自動化レベル3技術(以下、レベル3)を搭載したホンダ「レジェンドHonda SENSING Elite」が日本で発売されたからだ。

 期待が高まる次なるステップ「レベル4」。ホンダはいつ市販化するのか? 有終の美を飾ったF1でのリソースを、今度は電動化や自動化、そして交通事故ゼロ社会の実現など将来の可能性に振り分けるとしたホンダ。じつに期待がふくらむ話だが、すでにレベル4技術を手中に収めているのだった!

 2021年9月、クルーズ(GM クルーズホールディングスLLC)、GM、ホンダの3社が共同開発している「自動運転モビリティサービス」では、レベル4のプロトタイプ「クルーズAV」をテストコース内で走らせ、高精度HDマップを走行しながら生成するMMS「Mobile Mapping System」を運用中。

 さらに2022年からは栃木県宇都宮市・芳賀町で、今度は世の中に存在しない一般道路での高精度HDマップを作り出すためMMSを行なうという。

 世界初のレベル3車両販売メーカーである威信をかけ、競合他社には負けられない自動運転領域だが、今度は追われる身。

 2022年前半にはメルセデス・ベンツがレベル3を搭載したEV「EQS」を欧州で導入し、本国ドイツでは2021年7月に道路交通法が改正され、レベル4の車両を走らせる環境が整備された。日本政府も待ったなしだ。

 こうして技術の上でリードするホンダだが、我々が購入できる現実的な価格でのレベル4車両の市販化は、少なくとも2030年よりも後になる。いや、2050年くらいか……。以下、その理由を具体的に。

■すでにレベル4技術を手にしているホンダ しかし……

クルーズ、GM、ホンダの3社が共同開発しているレベル4プロトタイプのクルーズAV。しかしレベル4搭載車が一般ユーザーに購入できる価格になるのはまだ当分先の話だろう

 話をわかりやすくするため、車種ごとの自動運転領域を定めたロードマップから簡単に紹介したい。かねてより内閣府では、自動運転普及のロードマップを自家用(乗用車)、物流サービス(商用車)、移動サービス(MaaS/小型バスをイメージ)に分類して普及を目指している。

 このうち自家用のレベル4は2025年目処、移動サービスでは2020年までに実用化すると公表。ちなみに、物流サービスはトラックの隊列走行が自動化レベル定義にそぐわないことからレベル表記は行なわれない(2021年6月末時点での国の指針)。

 「なんだ、2025年には乗用車のレベル4が市販化されるの?」と思われるだろう。たしかに技術の上で完成し、法整備も限定領域のなかでは着実に進められている。ホンダ発ではないかもしれないが内閣府が力強く掲げる以上、2025年の市販化には帳尻を合わせてくるはず。

 でも、誰もが購入できる車両価格になるのはずっと先。それが冒頭の2030年、2050年にあたるのだ。

 裏付けはレベル3のレジェンドにある。確かに販売されたが100台の法人リース販売に限定。筆者(法人)もそのうち1台をなんとかして手に入れたいとディーラーで商談に臨んだが、リース提案書(見積書みたいなもの)を見てビックリ!

 リース料は月々30万円を優に超え、3年間契約のみ。リースアップ後は返却しなければならない。1万円強/日でレンタカーを3年間、借り続けるようなもの。

 世界初のレベル3車両を喉から手が出るほど欲したが、まったく歯が立たず諦めました。レベル3でこれだから、より高度になるレベル4では、もっと高価になることが容易に予想できる。

 こんな感じで2025年に実用化されるであろうレベル4車両は気軽に購入できないだろうが、提供される自動走行環境はすばらしいハズ。さらに自家用の実用化と並行して、移動サービスのレベル4も実用化へ向けて突き進む。

 2016年7月に世界で初めてドライバーレスのレベル4営業運転を行なったスイスのバス事業者を現地で取材したが、もうその時点で見事な自動走行を披露していた。将来的にはドライバー不足の課題も解消するとして期待されているが、労務関係が複雑であることから、残念ながら現時点では解決していない。

■レベル3とレベル4の間の高い壁

高速道路を自動運転で走行中のレジェンド Honda SENSING Elite

 では、そのレベル3とレベル4の違いだが、改めて自動化レベルの規定項目から整理したい。

 レベル3車両は「条件付自動運転車(限定領域)」であると国土交通省が名称を定めた。ハンズフリー(ハンドル操作不要)、フットフリー(ペダル操作不要)、アイズフリー(安全確認不要)を実現し、システムが正しく機能している場合に限り自律的な自動走行が行なわれる。

 レベル3の自動運転にはODD(Operational Design Domain/運行設計領域)と呼ばれる条件がついた。ODDの条件から外れた(例/上限速度を超えた)場合には、ドライバーが運転操作をすることが求められ、その求めにすぐ応えられることがレベル3稼働の約束事になる。

 だから、レベル3は「条件付自動運転車(限定領域)」なのだ。

 それが一段上のレベル4ではどう変るのか?

 まず呼び名は「自動運転車(限定領域)」となり、レベル3にあった“条件付”が消える。では、“いつでも、どこでも、どんなときでも”自動運転ができるのかといえば、そうではない。レベル4にも“限定領域”と文言が加わる。

 ちなみにレベル4には「特定条件下における完全自動運転」という別名もあるが、定義していることは「自動運転車(限定領域)」と同じ。

 レベル4での限定とは、たとえば高速道路だけだったり、空港周辺道路のみだったり「走行道路」によるものがひとつ。さらに車速が極端に低かったり、昼間の間だけだったり「自動化される運転内容」によるものも、そうした限定に含まれる。

 レベル4でも条件が付く(=ODDがある)ことから自動走行が可能な状況はレベル3とそう大きくは変らないという声もある。もっともレベル3とレベル4では天と地ぐらい技術的な開きがあるが、ユーザーが体感できる自動走行環境だけに限れば、確かにその違いは少ない。

 では、レベル3との決定的な違いはどこか?

 それは、ドライバーに運転操作を求めないことだ。TOR(Take Over Request/ドライバーへの運転操作要求)と呼ばれるレベル3に存在した条件がレベル4には存在しない。

自動運転のレベル表。レベル3とレベル4の決定的違いは「ドライバーに運転操作を求めるかどうか」という点にある

 正確には、天変地異やもらい事故などによる緊急時には同乗スタッフや監視センターから人の遠隔操作が入るが、基本的にはドライバーレスな運転環境がもたらされる。さらに運転操作の責任はすべてシステムが負うと定められた。これはとってもすごいこと。

 まとめるとレベル4は、ドライバーが介入せずとも一定の条件のなかであればシステムが主体となった自動運転が完結し、危険を察知すれば事故になる前に停止して安全な運転環境を保てる、そんな自動運転技術だ。

 そしてこの高い有用性があるからこそ、レベル3以上に車両価格が高額になる自家用車での普及を待たずして、移動サービスでのレベル4、つまりMaaSなどの小型バスなどによる「自動運転車(限定領域)」の実用化が進められてきた。

 2015年あたりから全国各地での実証実験が活発に行なわれてきたのは、運輸事業や旅客自動車運送事業が陥っている慢性的な人手不足の早期解消の意味も含まれている。

■保険制度の新設やインフラ整備など課題は山積

ホンダの自動運転実験車両。レベル3普及とレベル4実用化に向けて着々と開発と実験が進められている

 このように、事故ゼロ社会へと確実に近づけるレベル4だが、実現には高度な自動運転技術に加えて、自車周辺を広範囲にわたって監視できる技術が必要だ。

 市販車では、前後左右4つのカメラで自車周囲の確認ができる360度カメラの普及が進むが、レベル4での範囲はもっと広くて、通信技術を活用した自車周囲200m以上にわたって道路状況の把握が求められる。

 それだけでなく、得られた情報を元にして状況を先読みし、次なる走行経路を走行しながら自ら作り上げトレースしていく。当然、自車周囲(半径25m程度)を走る他車の突発的な動きに合わせた微調整も必要に。ここではAIによるニューラルネットワーク(脳の情報伝達を模した解析手法)が本領を発揮する。

 さらに、レベル4の車両がたくさん走るとなると、車両ごとの通信や、地域を走る全車両の状況把握も不可欠になる。つまりレベル4では、飛行機の管制システムのようなインフラが求められるのだ。

 冒頭、ホンダのレベル4が2030年とか2050年などと結論づけた理由はここにもある。レベル4走行ができる車両が技術の上で完成しても、あまりにも高価な車両価格ともなれば早期の普及は見込めない。

 さらに道路交通法や道路運送車両法の改正、レベル4に対する保険制度の新設も課題になる。加えて、走らせる道路環境や通信技術などのインフラ整備も同時に行なわないと机上で求めた安全は得られない。

 レベル3までは自車完結型の技術で達成できた。法整備の面でも、自車完結型が可能であること条件に改正が進められ、担保されたことから2021年にレベル3のレジェンドが発売された。

 それがレベル4になると通信技術が必要でインフラ整備も求める。一般道路になれば存在しない高精度HDマップも生成も不可欠だ。課題山積。

 もっとも、自動化レベル1→2→3という着実な進化を振り返れば、この先のインフラ整備に伴って自家用車(乗用車)、移動サービス(MaaS)ともにレベル4の実現は間違いなく可能だ。

 さらにホンダは、これまでがそうであったように、レベル4技術も事故ゼロ社会の実現に活かしていくはず。まずは2022年の動きに期待したい。

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