2022年8月は法規対応を機に生産終了となるモデルが多い。そこで、2022年6月の登録台数(軽は届出台数)をもとに最後の需要動向に着目してみた。生産終了から2カ月前のタイミングであり、車種によっては受注を終了している。
■2022年8月に生産終了予定のモデル【2022年6月の登録台数】
※( )内は対前年同月比
前後の速度測定可能な高性能レーダーパトカーが登場…北海道、日本無線の「JMA-401A」を採用
日産 フーガ 54台(490.9%)
日産 シーマ 10台(333.3%)
日産 スカイライン 198台(324.8%)※9月以降も生産を続行するガソリン車も含む
日産 マーチ 593台(85.6%)
ホンダ シャトル 1582台(134.6%)
ホンダ CR-V 511台(219.3%)
ホンダ インサイト 247台(88.5%)
ダイハツ ウェイク 1057台(66.8%)
日産は上級セダンの生産を軒並み打ち切るが、対前年同月比で見ればフーガは約5倍、シーマは3倍以上と好調である(もっとも台数は2桁だが)。フーガはセドリック/グロリアの系譜を受け継ぐ高級セダンであり、シーマはフーガのストレッチ版で「シーマ現象」の流行語を生んだ伝統の最高級車である。いずれも日産の高級セダンを象徴するブランドとして、最後に購入するユーザーも一定数いたと思われる。
スカイラインはハイブリッド車のみ生産を打ち切り、ガソリン車は継続販売となるが、前年同月比で3倍以上も売れている。スカイラインのハイブリッド車だけに設定されているプロパイロット2.0は、同一車線内でのハンズオフが可能な運転支援システムである。こうした装備に対する引き合いも少なからずあったもかもしれない。
これに対して、マーチは今春には受注が終わっており、ひっそりと最後を迎える。2022年で登場からちょうど40年と節目のクルマだっただけに、最終の特別仕様車などで話題を作ってもよかったのではないだろうか。
ホンダは、ホンダ車オーナーが登録しているスマートフォンアプリのHonda Total Careのメッセージ機能を使い、生産終了対象車のオーナーだけに8月末の生産打ち切りを報告した。これは、オーナーに感謝の気持ちを伝えたかったからだという。シャトルは対前年同月比で約1.3倍、CR-Vは2倍以上とやや駆け込み需要と思われる傾向が現れている。ただし、インサイトにはその傾向は現れていないようだ。インサイトは1.5L・e:HEVのハイブリッド車であるが、2Lハイブリッド車のシビックe:HEVが6月30日に発表されるタイミングであり、そちらに流れた可能性もある。
ダイハツ ウェイクは2014年のデビューから7年7カ月が経過するモデル。近年は月間で約1000台ほどの販売を続けており、最後の駆け込み需要は比較的少なかった模様だ。
このように、車種によっては最後に一花咲かせたモデルも見られたが、いずれにしても台数を見れば寂しい限りである。
〈文=ドライバーWeb編集部〉
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みんなのコメント
五年以上も納車できず、受注もできないって、事実上の生産終了だろ