ジープ・ブランドのなかでもっともラグジュアリーな位置づけとなるのが「グランドチェロキー」、通称“グラチェロ”だ。
「星野リゾート リゾナーレ トマム」を拠点におこなわれたジープのフルラインナップ試乗会でいちばんヘビーデューティな「ラングラー」の次に選んだのが、このグラチェロだ。試乗したのは「グランドチェロキー トレイルホーク」。リアアクスルに電気制御式LSDを備えることや、ボディ底部を保護するプレートを強化することで悪路走破性能を高めた特別限定仕様だ。
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【主要諸元(トレイルホーク)】全長×全幅×全高:4835mm×1935mm×1805mm、ホイールベース:2915mm、車両重量:2260kg、乗車定員:5名、エンジン:3604ccV型6気筒DOHC(290ps/6400rpm、347Nm/4000rpm)、トランスミッション:8AT、駆動方式:4WD、タイヤサイズ:265/60R18、価格:641万6666円(OP含まず)。グラチェロがもっともラグジュアリーと記したけれど、だからといって軟弱なモデルではない。ジープは、世界最高峰の4駆性能を開発するために、「TRAIL RATED」という独自の規格を定めている。
独自の規格とはアメリカでもっともタフとされるオフロード、ルビコントレイルを走破できるかどうか? というもの。このモデルも渡河性能や最低地上高などの基準をクリアしており、「TRAIL RATED」のバッヂが燦然と輝いている。
グランドチェロキーには、スーパーチャージャー付き6.2リッターV型8気筒エンジン搭載の「トラックホーク」もある。3.6リッターのV型6気筒DOHC“ペンスター”エンジンに火を入れ、雪の十勝平野を走り出す。
シュンシュンまわるわけではないけれど、豊かなトルクでゆったりと走ることができるこのエンジンは、グラチェロというモデルの性格にぴったりだ。おおらかな気持ちになるのは8段ATが滑らかに変速してくれるという理由もある。
最高出力が290psだからエンジンをブンまわせば速く走ることもできるけれど、そういう気持ちにならない。もちろん雪道だという理由もあるけれど、エアサスペンションがもたらす鷹揚な乗り心地に身を委ねていると、先を急ぐのが馬鹿らしくなるのだ。
トレイルホークが搭載するエンジンは3604ccV型6気筒DOHC(290ps/6400rpm、347Nm/4000rpm)。なんというか、ちょっとぬるめの温泉に肩まで浸かっているような、良い意味でユルい気分を味わえるのが、このクルマの最大の美点だ。世の中にさまざまなタイプのラグジュアリーSUVがあるけれど、乗っていて心がのびのびとするグラチェロは、他に得難いキャラを持っている。
厳しい自然と優雅さをともに味わえる贅沢試乗会の拠点となったリゾナーレ トマムの厚意で、スノーモービルのアクティビティを体験した。特設コースまでグランドチェロキー トレイルホークを走らせる。
2020 Jeep® Grand Cherokee Trailhawkブラックグリルはトレイルホーク専用品。FCA US LLCレッドステッチを随所にあしらうインテリア。市街地から離れて次第に雪が深くなってくると、自慢のフルタイム4駆システムをもってしてもときおりズルっと滑るようになる。そこで、セレクテレインシステムのダイヤルに手を伸ばす。
セレクテレインシステムは、デフォルトだと「AUTO」の状態で、ほかに「SNOW」「SAND」「MUD」「ROCK」のモードが用意される。ここではもちろん「SNOW」を選択する。
2020 Jeep® Grand Cherokee Trailhawk4WDモードの制御スウィッチ(ダイヤル式)はセンターコンソールにある。FCA US LLC2020 Jeep® Grand Cherokee Trailhawkバックレストにはトレイルホークの専用ロゴ入り。FCA US LLCするとトラクションコントロールが滑る前のタイミングで作動するようで、クルマの動きがぴたっと安定した。「作動するようで」と、断定できないのは、ドライバーには体感できないほど、自然にトラクションコントロールが介入しているからだ。
深い新雪に覆われたスノーモービル特設コースの駐車場で、安全を確認してからちょっとしたコブを乗り越えてみる。エアサスペンション装備のグランドチェロキー トレイルホークは、スイッチ操作ひとつで車高を上げることができて、不整地でも安心だ。
リゾナーレ トマムには、スノーモービルを使ったアクテビティが複数用意されている。予約不要のプランもある。星野リゾート トマム内には2棟のタワー型宿泊施設、トマム ザ・タワー(写真)とリゾナーレ トマムがある。バスルームはマウンテン・ビュー。パワフルなスノーモービルを堪能してから、リゾナーレ トマムに戻る。このリゾートホテルには、冬期はアイスヴィレッジという氷の街が現れて、アイススケートや氷でできたショップを巡る人たちで遅くまでにぎやかだ。
風の冷たさが骨身にしみるけれど、氷でつくられたドームに入ると、そこはバー。温かい飲み物で迎えてくれる。
例年、12月から3月頃までオープンする「アイスヴィレッジ」。アイスドーム内の「氷のBar」。氷のカウンターで50種類以上のお酒を楽しめる。世間にはいろいろな種類のラグジュアリーがある。そのなかでも、グラチェロやこのリゾートのように、自然の厳しさを間近に感じながら、そのすぐ隣でぬくぬくとリラックスして大きなギャップを楽しむのは、たまらなく贅沢であると感じた。
文・サトータケシ
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