現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「キャンピングカー」と「オプション盛り盛りのミニバン」どっちがいいの? 今買うべき「車中泊カー」とは?

ここから本文です

「キャンピングカー」と「オプション盛り盛りのミニバン」どっちがいいの? 今買うべき「車中泊カー」とは?

掲載 10
「キャンピングカー」と「オプション盛り盛りのミニバン」どっちがいいの? 今買うべき「車中泊カー」とは?

キャンピングカーと車中泊カーを考察しながら使い勝手の違いを考える!

 本サイトで、以前キャンピングカーの不要な装備を記事化したところ「キャンピングカーはいらないじゃん!?」という結論が出てしまった。そこで、最近流行の「バンライフ」やライトな「軽キャン」など、8ナンバー登録できて、装備充実なキャンピングカーほどじゃないけど、十分にキャンプやアウトドアが楽しめるいま流行の車中泊カーを考えてみる。

気がつけばとんでもない請求額に! 購入したら意外と使わなかった「キャンピングカーの装備」10選

キャンプスタイル次第ではキャンパー装備を持て余してしまうことも……

 8ナンバー登録のキャンピングカーを考察した記事を執筆した際、使用頻度の低い装備を考えたら「キャンピングカーは不要」との結論に達してしまった。ここで、間違えないでほしいのは「キャンピングカー」を否定しているのはなく、一般的な「オートキャンプ」を楽しむ人たちにとっては「不要」ということである。 キャンプ場でタープを張り、自慢の焚き火台でBBQを楽しみ、整備された洗い場でお皿を洗う人たちにとっては高額なキャンピングカーは「宝の持ち腐れ」になるということだ。

キャンピングカーの維持費は「安い」というのは誤り

 そもそも、8ナンバー登録のキャンピングカーだが、今、多くのキャンパーたちに支持されているのは「バンコン」と呼ばれるモデル。ハイエースやNV350などのミニバンがベースとなり、コンパクトな軽キャンパーではN-BOXやN-VANが主流になっている。 もちろん、キャンピングカーとして8ナンバー登録をする場合には、車室内の高さ(床面から1600mm以上)や乗車定員の1/3以上になる就寝定員の確保、10L以上の給排水設備や炊事設備を備えていることなど、多くの条件をクリアしていなければならない。

 もちろん8ナンバー登録されたキャンピングカーにはメリットもあり、税金面の優遇や商用車ベースの場合には車検取得期間が毎年2年へと変更される(4ナンバーや1ナンバーは1年ごとの車検)。しかし自賠責保険や任意保険は割高となり(※編集部注:任意保険の場合、保険会社によって異なり乗用車とあまり変わらない場合もある)、すべて含めると8ナンバーにしたことによるメリットは微々たるものとなり、維持費でのメリットは商用車と比べて限りなく小さいといえる。

車中泊やキャンプで使える純正OPパーツ充実のミニバンが台頭

 そして、キャンピングカー不用説を唱える大きな理由の筆頭が「ミニバンの進化」である。ひと昔前までの「ワンボックスカー」と呼ばれていた時代は、ボディが剥き出しのままの内装や簡易的な肉薄のリヤシートなど、ムダな装備を徹底的に削ぎ落として仕事用に特化した「商用車」がほとんどであった。 乗用車登録されるモデルも少ないながらに存在したが、それは商用車をベースに少しばかり内装を豪華にしたモデルにすぎず、決して魅力的な存在ではなかった。しかし、キャンプや車中泊がポピュラーな存在となり「趣味」のひとつとして認知された今、自動車メーカーは企画や設計の段階から車内での宿泊やキャンプでの使い勝手に適した装備を盛り込むようになった。 豪華な装備に加え、シートアレンジによるフルフラットベッドの装備や豊富な電源(コンセントやUSBポート)、オプションパーツの充実、消費電力の小さいLEDルームランプなど、車中泊を考慮した設計により限りなくキャンピングカーに近い贅沢さが味わえるようになっている。もちろん、一般的な乗用車であるために炊飯設備や給排水設備などは用意されていない。だが、前項にも記したようにオートキャンプ場を使用しBBQコンロや焚き火台で調理をし、常設の洗い場を使うキャンパーなら問題はないはずだ。

アウトドアやキャンプを満喫できる車中泊に便利なモデルとは?

 わずかばかりの税金の優遇のために8ナンバー登録のキャンピングカーを手に入れるのなら、市販のミニバンや軽ワンボックス、シートアレンジが豊富なファミリーカーで車中泊を楽しむ方がお得感は大きいことになる。では、「車中泊」に向いているクルマにはどんなモデルが適しているのだろうか? トヨタ・ハイエースや日産NV350キャラバンはキャンピングカーのベース車両としても人気が高いだけに、ベッドキットやダイネットなどのアフターパーツが豊富に用意され、自分のセンスでDIYも楽しむことができる。

 また、軽自動車ならばN-BOXやN-VANだけでなく、ダイハツ・ウェイク、スズキ・エブリイもおすすめだ。小型乗用車ならば日産セレナやNV200(バネット)、トヨタ・シエンタ、ホンダ・フリード+などの人気が高く、日常と非日常を一台二役で両立することが可能だ。ハイブリッドモデルを選べばエコカー減税の対象となるので、税金面でも大きなアドバンテージになる。

【まとめ】ライフスタイルが多様化するなかで自分に合ったクルマ選びが大切

 全国各地を旅する人や、サーフィン/ロードバイク/MTB/釣り/レースなどの特化した趣味の相棒として使うのなら、ベース基地となるキャンピングカーは大きな味方になるに違いない。しかし、日帰りや1泊、2泊3日程度の日程をオートキャンプ場で過ごす一般的なキャンパーにとって、8ナンバー登録のキャンピングカーを持つメリットは決して大きくはない。 クルマが進化を遂げ、快適な車中泊が楽しめるようになった今、「キャンプ=キャンピングカー」ではなく自分にとってどのクルマが最適なのかを熟考する時期を迎えている。市場には車中泊に適した魅力的なクルマが数多く存在しているのだから……。

こんな記事も読まれています

20歳女子レーサー、ENDLESSのトヨタ「GR86」を試す!「奥でしっかりコントロールできるブレーキが好きです」【令和女子旧車に乗る_番外編】
20歳女子レーサー、ENDLESSのトヨタ「GR86」を試す!「奥でしっかりコントロールできるブレーキが好きです」【令和女子旧車に乗る_番外編】
Auto Messe Web
現在も通用する安全デバイスの先進性に驚嘆! キャデラックSRXクロスオーバー試乗プレイバック
現在も通用する安全デバイスの先進性に驚嘆! キャデラックSRXクロスオーバー試乗プレイバック
ベストカーWeb
車内空間、乗り心地、操縦性、どれも強み! ルノー・セニック E-テック 593kmのロングレンジ版へ試乗
車内空間、乗り心地、操縦性、どれも強み! ルノー・セニック E-テック 593kmのロングレンジ版へ試乗
AUTOCAR JAPAN
BMW「1シリーズ」とホンダ「フリード」のニコイチバンパー! すべてワンオフでカスタムした「車種不明」なオーナーカーを紹介します
BMW「1シリーズ」とホンダ「フリード」のニコイチバンパー! すべてワンオフでカスタムした「車種不明」なオーナーカーを紹介します
Auto Messe Web
日産の新型「軽ハイトワゴン」登場! 日本で一番売れてる“超静音”モデル「サクラ」どこが変わった!?
日産の新型「軽ハイトワゴン」登場! 日本で一番売れてる“超静音”モデル「サクラ」どこが変わった!?
くるまのニュース
2024年版 使い勝手バツグンで「走り」も良い欧州ミニバン 10選 合理的で快適な1台
2024年版 使い勝手バツグンで「走り」も良い欧州ミニバン 10選 合理的で快適な1台
AUTOCAR JAPAN
フランスの高速道路料金所トラブル事情。SAでの給油儀式は不愉快なので燃費走行でル・マンへ【みどり独乙通信】
フランスの高速道路料金所トラブル事情。SAでの給油儀式は不愉快なので燃費走行でル・マンへ【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
かつては最速の「前輪駆動」 クーペ・フィアット UK版中古車ガイド(2) 5気筒ターボは長寿命!
かつては最速の「前輪駆動」 クーペ・フィアット UK版中古車ガイド(2) 5気筒ターボは長寿命!
AUTOCAR JAPAN
アルファGTVとシャシーが共通! クーペ・フィアット UK版中古車ガイド(1) バングルの自己主張ボディ
アルファGTVとシャシーが共通! クーペ・フィアット UK版中古車ガイド(1) バングルの自己主張ボディ
AUTOCAR JAPAN
ポルシェvsトヨタの首位争いは横転クラッシュのSCで仕切り直しに。混戦のまま終盤戦へ/ル・マン決勝18時間後
ポルシェvsトヨタの首位争いは横転クラッシュのSCで仕切り直しに。混戦のまま終盤戦へ/ル・マン決勝18時間後
AUTOSPORT web
【途中経過】2024年WEC第4戦/第92回ル・マン24時間 決勝18時間後
【途中経過】2024年WEC第4戦/第92回ル・マン24時間 決勝18時間後
AUTOSPORT web
なぜクルマに「馬のひづめ」? ナゾの昭和カスタム文化 どんな意味があったのか?
なぜクルマに「馬のひづめ」? ナゾの昭和カスタム文化 どんな意味があったのか?
乗りものニュース
ニッサン新型「小さな高級車」公開! オシャ内装&タフ外装の「コンパクトSUV」に「斬新デザイン!」の声も! 「新キックス」米登場で反響集まる
ニッサン新型「小さな高級車」公開! オシャ内装&タフ外装の「コンパクトSUV」に「斬新デザイン!」の声も! 「新キックス」米登場で反響集まる
くるまのニュース
トラックドライバーを苦しめる「高速深夜割引」の改訂! 高速料金を自腹で払う運転士には痛手でしかない
トラックドライバーを苦しめる「高速深夜割引」の改訂! 高速料金を自腹で払う運転士には痛手でしかない
WEB CARTOP
井戸田潤、2台のメルセデス・ベンツで揺れる恋心!?ファミリーカー購入決断か!?
井戸田潤、2台のメルセデス・ベンツで揺れる恋心!?ファミリーカー購入決断か!?
グーネット
愛車の履歴書──Vol41. 大黒摩季さん(前編)
愛車の履歴書──Vol41. 大黒摩季さん(前編)
GQ JAPAN
電動車2650台以上提供! 「トヨタ」はなぜ、パリ五輪参加にこれほど労力を注ぐのか
電動車2650台以上提供! 「トヨタ」はなぜ、パリ五輪参加にこれほど労力を注ぐのか
Merkmal
なんというスケール…高速道路上の巨大「足場要塞」ついに潜入 「石ころ一つ落とさない」ために準備6年!? 今まさに格闘中!
なんというスケール…高速道路上の巨大「足場要塞」ついに潜入 「石ころ一つ落とさない」ために準備6年!? 今まさに格闘中!
乗りものニュース

みんなのコメント

10件
  • バンコンに乗りです。
    夫婦で1週間〜10日間ほど車中泊の旅をしてきましたが冷蔵庫やギャレーは必需品であり、それを駆動する電力もソーラーパネルから充電される様になっています。105ahのバッテリーが3個積載され1週間程度の小旅行なら自走&ソーラーで必要な電力は賄えてしまいます。
    又、車中泊仕様の脱着簡易シートと違い、質感のある専用シートがベットになるので寝心地も良くキャンピングカーと車中泊仕様車では比べ物にならないです。
    車両購入費は高いですが快適に小旅行が楽しめます。
    価値観の違いもありますが、安易なモノの言い方をしている部分がある記事だと思ってます。
  • キャブコンのいいところは断熱性能と居住性のいいところ、国内では室内で人が立てるバンは存在しない。
    問題はやはり価格が高い、オプションも割高。アフターサービスも決して良くない。
    市販のバンにベッドキットやポータブル電源などで我慢できるなら、絶対にそちらがお得。
    キャンピングカーは不要という考え方はもっとも。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

164.9188.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9.4299.0万円

中古車を検索
N-BOXの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

164.9188.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9.4299.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村