現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > Kabutoの新作 GEOSYSは規格外すぎるアドベンチャーヘルメットだった

ここから本文です

Kabutoの新作 GEOSYSは規格外すぎるアドベンチャーヘルメットだった

掲載 4
Kabutoの新作 GEOSYSは規格外すぎるアドベンチャーヘルメットだった



〈YM未来予想〉ヤマハXSR250:誰もが望む250ネオクラの出現に期待!!

2022年のミラノショーでKabuto初のオフロードヘルメット、ジオシスを公開。日本導入も期待されていましたが、2023年5月に発売しました(XSとSサイズは夏ごろ予定)。

ありがたいことに製品をお借りすることができたので、実際に着用してレビューします。

ジオシスの付属品・カラバリ・価格

ジオシスの付属品は収納袋、取扱説明書、ウインドシャッターの4点。

今回のサンプル品にはピンロックシート装着されていましたが、こちらはオプション扱いで3300円です。強力な防曇効果があるので、決して安くはありませんが、3300円ならお値段以上と断言できます。

ヘルメットの収納袋は裏起毛が採用されていて、ヘルメットの塗装やシールドを生地つけにくいように設計されています。

細めの紐が入り口から2本ずつ出ていますが、しっかり絞ることでリュックのように持ち歩くことも可能です。

丁寧で毎回感動する取扱説明書は、メンテナンスや各部機能の使い方を図入りで細かく書かれていて、ホームページには掲載されていない情報なども細かく記載されています。

例えばXS~LまでがMシェル、XLはLシェルに分かれていることなどが表記されていました。

ウインドシャッターは生地がしっかりしているので、巻き上げの風をしっかり防ぎ、静粛性にも貢献しそう。取り付け時にどちらが内側かわかりやすいように表記も入っています。

カラーは現在単色のみでシンプルにパールホワイト、ブラックメタリック、フラットブラック(艶消しブラック)の3色。価格は4万7300円です。

SHOEIのアドベンチャーヘルメットと比べると価格さは1万円程度、ARAIと比べると5千円程度となります。

ただいずれのライバルヘルメットもしばらくモデルチェンジしていないので、最新のオフロードヘルメットの性能に期待したいところです。

※アライは夏ごろに新型モデルが発表予定。

ジオシスの見ため

アドベンチャーヘルメットなのでバイザーが特徴ですが、空気抵抗を抑えた形状を採用しているとのこと。上部には風が抜けやすい4か所の穴が空いており、各部角ばったデザインを採用しています。

ヘルメット本体では頬の部分とコメカミから後ろ側がグッと絞られていて、サイドの後ろ側にはKabutoが特許を取得しているウェイクスタビライザーを採用。高速道路走行中の車線変更で左右確認した際の首の負担が軽減されます。

後頭部上部にはエアーアウトレットを兼ねたスタビライザーも装備。

全体的な形状はアドベンチャーヘルメットなので、顎の部分が一般的なフルフェイスヘルメットに比べると広めに確保されていて呼吸のしやすさなどが意識されています。

Kabutoのロゴは額、後頭部、バイザーの先端に一か所ずつ。バイザーを外してもKabutoのエンブレムは確認できます

バイザーはプラスチックのビスをコインドライバーで3か所外すことが可能で、簡単にターミネーター仕様にすることが可能です。

ただ外したビス部分が目立つので、カバーするようなオプションパーツが欲しいところです。

ジオシスの性能

3本のプラスチックビスで固定されているバイザーは、中央のビスを緩めるだけで5段階の位置調整が可能。好みのスタイルにすることができます。

シールドは一番上まで上げた状態にすることでゴーグルをつけることも可能ですが、バイザーをつけたままの状態でシールドを外脱着できるので、ゴーグルを使う時はヘルメットを軽くするためにもシールドは外した方が良いでしょう。

ベンチレーションは口元に2か所、頭頂部に一か所用意されていて、頭頂部のベンチレーションはバイザーがついた状態でも操作しやすいように上部に用意され、開閉もシーソー式なので簡単です。

口元のベンチレーションは上下二段になっており、上部はシールド方向に、下部は口元に直接導入できるようになっています。上部はシールドの曇りをとるため、下部は息苦しさを緩和するための機能です。

顎紐に関しては軽量なDリングを採用しています。

インカムはサイドがエッジの効いたデザインになっているので、両面テープでの取り付けは難しそう。

ただ反面クリップでの取り付けに関してはシェルと内装の間に差し込み用のスペースが用意されているので取り付けしやすくなっています。

ジオシスの内装

内装はトップ、チークパッド左右、顎紐カバー左右、イヤーカップ左右の合計7点が脱着可能です。

肌が触れる部分の素材には給水速乾性に優れたクールマックスを採用することでドライな着け心地を実現しつつ、制菌加工「DEOFACTOR」を追加することで細菌やにおいの発生を抑制しています。

トップ内装は頭頂部と外周クッションの色が切り替えられていますが、頭頂部の方が弾力性に優れていて、後頭部の一時内装がフローティングしているのが特徴です。

チークパッドは厚みがあり、頬に沿うような形状ですが表面はハニカム上のパターン、下部の半分は合皮を採用することで見た目にも配慮しています。

コメカミ部分はKabutoお得意の眼鏡対応内装になっていて、意図的にクッションを抜くことで眼鏡のツルが通りやすくなっています。

顎紐カバーは肌に当たる部分はクールマックス、外側はビニール系の素材に切り替えています。

イヤーカップに関しては、インカムを使わない場合には装着しておくことで風切り音や反響音を抑えることが可能です。

内装を外した帽体側には広く深めのスピーカーホールが確認できました。少し大きめのスピーカーなどもおさめることが出来そうです。

また配線の通り道も用意されているので総じてインカムとの相性は良いと言えるでしょう。

ゴーグルプラススタイル

手持ちのゴーグル3種類を取り付けたスタイルを紹介します。

ジオシス×SWANヴィンテージゴーグル

ジオシス×ゴットブリンクオリジナルゴーグル

ジオシス×TT&CO TTゴーグル

重さ

ジオシスのMサイズ、フラットブラックの重さを測定してみました。

オプションのピンロックシート込みの重さは1668g。

アドベンチャータイプのヘルメットは顎が張り出しているので帽体が大きくなりますし、バイザーがついているので重い印象がありましたが、想像以上に軽量でした。

※ヘルメットは重さに個体差があります。また単色に比べてグラフィックモデルの方が塗料やステッカーの量が多くなるので重くなる傾向があります。

フィット感

筆者はArai、SHOEI、KabutoいずれもM、愛用しているSHOEIのヘルメットは少しクッションを追加しているのでS~Mの間ぐらいのサイズです。

ジオシスに関してもMサイズでピッタリで被り口は広め。

チークパッドは頬に沿うようにフィットしますが、圧迫感がなくインカムなどで通話しながらの走行も苦になりません。

試用レビュー

ジオシスを気温25~26度ぐらい、風は弱め、ライディングポジション直立のメテオ350に乗って試してみました。

まず視界の広さが圧倒的です。縦横に開口部が広く、更にブレスガードがコンパクトなので視界を邪魔することがありません。

逆に言えばピンロックシートがついていないと、シールドは曇りやすいかもしれません。ジオシスにはセットでピンロックシートがおすすめです。

バイザーは一番下の位置にすると少しだけ視界に入りますが、気になるようであればポジションを調整すると良いでしょう。

静粛性に関しても想像以上で下道から高速道路まで走ってみましたが、バイザーが風を切るような音もしませんでした。

直進時に関しては高速道路でも抵抗を感じることはありませんでしたが、80キロ~100キロぐらいで走行している際にレーンチェンジで首を振ると多少負荷がありました。

しばらく走行した後に全てのベンチレーションを開放してみると、低速走行でも口元に風が入ってくるのを体感できました。

シールド方向は曇りをとる効果がありそうですが、目もとやおでこ回りに風を感じることはありません。

頭頂部のベンチレーションは大体50キロ~60キロぐらいから、高速走行では十分な効果を体感することが、真夏の下道ツーリングでは頭に蒸れを感じるかもしれません。

まとめ

アドベンチャーは重くて、風切り音が大きめという印象がありましたが、ヘルメットとしての基本性能が高い事に驚きました。

視界が広く、口元が広め、ベンチレーションを開放すれば風を取り込むことができるので呼吸がしやすく、フルフェイス特有の圧迫感が少なめ。

バイザーを外したフォルムは一般的なフルフェイスに近いので、オフロードやアドベンチャーモデルに乗っていない方にも勧めたいヘルメットです。

動画でインプレッションを見たい方はこちら

こんな記事も読まれています

日本でまさかの拳銃を使ったタクシー強盗発生! キャッシュレス化で現金をもたない仕組み作りが一番の解決策
日本でまさかの拳銃を使ったタクシー強盗発生! キャッシュレス化で現金をもたない仕組み作りが一番の解決策
WEB CARTOP
本田宗一郎とイーロン・マスクに共通点があった? 稀代の経営者を支える「無知の知」とは何か
本田宗一郎とイーロン・マスクに共通点があった? 稀代の経営者を支える「無知の知」とは何か
Merkmal
全長5m級!トヨタが新たな「ラージSUV」まもなく発売!? 17年ぶり復活! 斬新フェイス&車中泊出来そう空間の「クラウン」 発売はどうなった?
全長5m級!トヨタが新たな「ラージSUV」まもなく発売!? 17年ぶり復活! 斬新フェイス&車中泊出来そう空間の「クラウン」 発売はどうなった?
くるまのニュース
伝統を継承するマッスルクルーザー! スズキが米北米市場で2025年型「ブルバードM109R」を発売
伝統を継承するマッスルクルーザー! スズキが米北米市場で2025年型「ブルバードM109R」を発売
バイクのニュース
フレキシブルウイング巡る論争が再燃。メルセデスに注目集まるも、今のところFIAは介入せず
フレキシブルウイング巡る論争が再燃。メルセデスに注目集まるも、今のところFIAは介入せず
motorsport.com 日本版
驚異のパフォーマンス向上! 最新スパークプラグの技術とその効果~カスタムHOW TO~
驚異のパフォーマンス向上! 最新スパークプラグの技術とその効果~カスタムHOW TO~
レスポンス
シボレー コルベット【1分で読めるスーパーカー解説/2024年最新版】
シボレー コルベット【1分で読めるスーパーカー解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
『ぽんこつジムニー』ハコ替え計画26-1「JB64のシートを移植しよう」
『ぽんこつジムニー』ハコ替え計画26-1「JB64のシートを移植しよう」
グーネット
【新車価格情報】軽自動車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年6月20日時点
【新車価格情報】軽自動車 デビュー&改良情報(ダイジェスト)※2024年6月20日時点
カー・アンド・ドライバー
日産が新型「流麗セダン」初公開! “キラキラ”大型グリル&精悍ホイール! 最新機能モリモリの小型セダン「セントラ」ブラジルで発売!
日産が新型「流麗セダン」初公開! “キラキラ”大型グリル&精悍ホイール! 最新機能モリモリの小型セダン「セントラ」ブラジルで発売!
くるまのニュース
日本上陸が待ち遠しい! ジープ最小コンパクトSUV 新型「アベンジャー」の欧州での受注が早くも10万台突破 愛される理由とは
日本上陸が待ち遠しい! ジープ最小コンパクトSUV 新型「アベンジャー」の欧州での受注が早くも10万台突破 愛される理由とは
VAGUE
ケータハムが70~80年代の人気モデルに現代風のアレンジを加えた「スーパーセブン600」と「スーパーセブン2000」を発売
ケータハムが70~80年代の人気モデルに現代風のアレンジを加えた「スーパーセブン600」と「スーパーセブン2000」を発売
@DIME
【おもちのビート】レンタカーのS30Zで峠と高速道路を運転したら色々とヤバかった
【おもちのビート】レンタカーのS30Zで峠と高速道路を運転したら色々とヤバかった
月刊自家用車WEB
トヨタ 新「プリウス”スポーツカー”」に大反響! “GT風”バンパー&重低音マフラー採用! ド迫力エアロの「ハイブリッドスポーツカー」7月発売へ
トヨタ 新「プリウス”スポーツカー”」に大反響! “GT風”バンパー&重低音マフラー採用! ド迫力エアロの「ハイブリッドスポーツカー」7月発売へ
くるまのニュース
ランドローバーが日本文化からインスピレーションを得てデザインされた「レンジローバーSV ビスポーク1858エディション」が登場
ランドローバーが日本文化からインスピレーションを得てデザインされた「レンジローバーSV ビスポーク1858エディション」が登場
@DIME
イタルジェット「ドラッグスター125」【1分で読める 原付二種紹介 2024年現行モデル】
イタルジェット「ドラッグスター125」【1分で読める 原付二種紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ
EVシェア欧州拡大へ急加速! 中国「奇瑞汽車」戦略的合弁と生産拠点構築、垣間見える“中国ビッグ5”のメンツとは
EVシェア欧州拡大へ急加速! 中国「奇瑞汽車」戦略的合弁と生産拠点構築、垣間見える“中国ビッグ5”のメンツとは
Merkmal
キャメル色のボックス&フラットシートがいい感じ! 日産キャラバンがベースのキャンパー
キャメル色のボックス&フラットシートがいい感じ! 日産キャラバンがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB

みんなのコメント

4件
  • えっと。。アドベンチャー系のスタンダードとも言える
    ショウエイのホーネットADV アライのツアークロス系と比べて
    どのへんが規格外すぎるのでしょうか??
  • ヘルメットの安全規格は何でしょうか?当たり障りなさ過ぎて良くわからん。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村