現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「超激レアのMZ20ソアラエアロキャビンをイジる!」5速MT仕様だと!?【ManiaxCars】

ここから本文です

「超激レアのMZ20ソアラエアロキャビンをイジる!」5速MT仕様だと!?【ManiaxCars】

掲載 更新 85
「超激レアのMZ20ソアラエアロキャビンをイジる!」5速MT仕様だと!?【ManiaxCars】

実はAT改MT換装仕様だけど、完成度があまりにも高すぎる!

500台限定! 世界で初めて電動格納式メタルトップを採用

「超激レアのMZ20ソアラエアロキャビンをイジる!」5速MT仕様だと!?【ManiaxCars】

チューニング好きにしてみれば、AT改MTというのは決して珍しくなく、むしろ当たり前の事だったりする。

そもそもATの設定しかないJZS161アリストにJZA80用ゲトラグ6速MTを載せたり、あるいはドリフトベース車として人気のJZX81/90/100あたりだと、世の中AT改MTの方が多いんじゃないか?というくらいメジャーだからだ。


ところが、車種によっては「わざわざMTに載せ換えたの!?」と思わずにはいられないケースもあるわけで、今回取材した限定500台ソアラエアロキャビンがまさにそれだ。



取材車両のハイライトは、もちろん5速MTの換装だ。シフトノブは20ソアラ純正で70スープラと同じ形状だが、内装色グレージュに合わせたこのカラーは20ソアラにしか存在しない(70スープラは黒内装に合わせてシフトノブもブラックのみ)。



当然クラッチペダルも追加。ブレーキペダルも幅広なAT用からナローなMT用に交換される。

というか、それ以上に驚いたのがただミッションを載せ換えただけでなく、クルマ全体が完璧なMT仕様として仕上げられていることだ。だからこそ初見で「エアロキャビンって5速MT車もあったんだ」と思ってしまったわけで…。コイツはそれくらい完成度が高い。



例えば、デジタル&バーグラフ表示のメーターパネル。ATは左端がシフトポジションインジケーターだけど、MTはそこにブーストメーターが付く。普通メーターパネルまでは交換しないから、見る人が見ればAT改MTってことが一発で分かってしまう。

しかし、メーターパネルまで替えたこのエアロキャビン、初めから5速>MTだったと言えば信じる人もいるはずだ。



それから、センターコンソールパネルの交換。エアロキャビンのベース車は5速MTの設定がある3.0GTだが、決定的に違うのはTEMSが非装着なこと。3.0GT用パネルのシフト前方にはTEMSのモード切り替えスイッチが付くが、MT用パネル移植によってエアロキャビンでは不要なスイッチが追加される。

つまり、ダッシュボード周りは完全に3.0GT仕様になるわけだ。もう一つ付け加えると、エンジンを制御するECUもMT用に交換されている。



エアロキャビンの説明に戻ろう。エンジンは、ボア径φ83.0に対してストローク量91.0mmのロングストローク型となる3.0L直6DOHCの7M-GTE型。取材車両は本来エアロキャビンに設定がなく、3.0GTにオプションで用意される4輪ESC(ABS)を装備。


エアロキャビンは外装色クリスタルホワイトトーニングII、内装色グレージュのみの設定。サテライトスイッチ付き4本スポーク本革巻きステアリングホイールや、メモリー付きチルトステアリングなどは3.0GTに準じている。



センターコンソールは上からオートエアコン操作パネル、シガーライター&灰皿、2DIN分のオーディオスペース。オーディオはカセット一体型AM/FM電子チューナー付きラジオ+12連装CDオートチェンジャーで、エアロキャビンならではの装備となる。



シフトレバー後方のセンターコンソール上に設けられたパワーシートと電動格納式メタルトップルーフの操作スイッチ。3.0GTではオプションの電動サイドサポートが、エアロキャビンでは標準装備される。



Cピラーが前進したことでリヤクォーターウインドウが小さくなり、折りたたまれたルーフとリヤウインドウを収めるためリヤセクションが延長。真横から見た時のその絶妙なアンバランス感と、一瞬ルーフが開いてるのか閉まってるのか判断できないところが萌えポイントだったりする。


ラグジュアリーパワーシートが標準の3.0GTに対して、エアロキャビンはスポーツパワーシートを装備。しかも、特別装備として表皮に本革が使われるなど大きな差別化が図られる。ハーフシートカバーはエンブレムと同じグリフォンがデザインされた純正アクセサリーだ。



エアロキャビンは後席ナシの2シーター。背もたれ部分は20W専用スピーカー内蔵のパーテーショントリムとされ、座面部分はフタ付きの小物入れに変更。



運転席後方の小物入れには12連装CDオートチェンジャーが収められる。



本来、“運転上のご注意”と“ターボチャージャ付車両の取扱い”が記されてるけど、エアロキャビンではそれが運転席ドアトリムに移される。サンバイザー裏にあるのは“ルーフ開閉操作”に関しての記述だ。



ルーフとリヤウインドウを収めるスペースに食われ、容量が小さくなったトランクルーム。それよりも問題なのは開口部面積が狭くなったことで、万が一パンクしてテンパータイヤに交換した場合、実は外した純正ホイール&タイヤを収納できなかったりする。

設計ミスなのか、分かっていて割り切ったのかは不明だが、トヨタらしくないことだけは確かだ。


標準装着されるリム幅6JJのイントラ製アルミホイール。デザインは3.0GTと同じだけど、カラーがダークグレーでなく3.0GTリミテッドと同じベージュとなるのが違いだ。タイヤはミシュランエナジーセイバーで、標準より1サイズ細い205/65R15を組み合わせる。

と、エアロキャビンはトヨタ肝入りの限定モデルでありながら、使い勝手がよろしくない2シーターのため、相当数が部品取り車として消えたという。現存台数が極めて少ないそんな状況にも関わらず、手に入れたエアロキャビンはこれで4台目というオーナーO氏。重度の変態であることは確定だ。

大げさなアクションでメタルトップを開け放ち、試乗に出かける。ピラーが残るとはいえ、ルーフからリヤウインドウまでが格納されたオープン状態の爽快感は格別。走行距離がたったの2万2000kmという事もあってボディや足回りはしっかりしているし、内装もヤレた感じがまるでない。

もちろん、エンジンだって絶好調。2500rpmも回っていればすでにトルク感も十分で、5速80km/h巡航からでもアクセルひと踏みでストレスなく加速。前が空いたのを確認して3速からのフル加速を試みると4000rpm手前からパワーを盛り上げ、6000rpm+αまで豪快に回った。

洗練度は後継機2JZに譲るが、直6らしいスムーズな回転フィールの中にちょっとだけ感じる荒々しさ。オープンエアを楽しめるエアロキャビンで、そんな7M-GTEのフィーリングを5速MTで味わえるなんて、贅沢すぎる!

■SPECIFICATIONS

車両型式:MZ20

全長×全幅×全高:4675×1725×1345mm

ホイールベース:2670mm

トレッド(F/R):1460/1460mm

車両重量:1610kg

エンジン型式:7M-GTEU

エンジン形式:直6DOHC+ターボ

ボア×ストローク:φ83.0×91.0mm

排気量:2954cc 圧縮比:8.4:1

最高出力:240ps/5600rpm

最大トルク:35.0kgm/3200rpm

トランスミッション:4速AT

サスペンション形式:FRダブルウィッシュボーン

ブレーキ:FRベンチレーテッドディスク

タイヤサイズ:FR215/60R15

※ベース車3.0GTエアロキャビン4速ATの数値。

TEXT&PHOTO:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)

こんな記事も読まれています

荷台が“伸びる”ダイハツ「斬新軽トラ」登場! “画期的”発想の「超ロングボディ仕様」がスゴい! まさかの「実車化」果たした衝撃のモデルでWRCをサポート
荷台が“伸びる”ダイハツ「斬新軽トラ」登場! “画期的”発想の「超ロングボディ仕様」がスゴい! まさかの「実車化」果たした衝撃のモデルでWRCをサポート
くるまのニュース
新車で買える!? トヨタ「シエンタ“SUV”」がスゴイ! 5人乗り仕様もある「小型SUVミニバン」が台湾で人気すぎるワケとは
新車で買える!? トヨタ「シエンタ“SUV”」がスゴイ! 5人乗り仕様もある「小型SUVミニバン」が台湾で人気すぎるワケとは
くるまのニュース
「トイレに行きたいのですが…駐めちゃダメ?」 高速にある「謎のバス停」 SNSでは「一般車が進入していた」の声も どんなルールなの?
「トイレに行きたいのですが…駐めちゃダメ?」 高速にある「謎のバス停」 SNSでは「一般車が進入していた」の声も どんなルールなの?
くるまのニュース
運賃交渉すれば“村八分”にされる? 荷主を過剰に気遣う中小運送の社長たち、本当に守るべきは誰なのか?
運賃交渉すれば“村八分”にされる? 荷主を過剰に気遣う中小運送の社長たち、本当に守るべきは誰なのか?
Merkmal
ホンダ「ADV160」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
ホンダ「ADV160」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
webオートバイ
いやこれは凄いわ……[EV]の歴史に残る一台が韓国から出ている件
いやこれは凄いわ……[EV]の歴史に残る一台が韓国から出ている件
ベストカーWeb
軽自動車ってのが凄すぎる…! 世界に誇れる自動車と言えば[スズキ ジムニー]でしょ! 
軽自動車ってのが凄すぎる…! 世界に誇れる自動車と言えば[スズキ ジムニー]でしょ! 
ベストカーWeb
レッドブル&HRC密着:突貫工事でリヤウイングを修正。マシン性能を出し切っての予選5番手にフェルスタッペンも満足
レッドブル&HRC密着:突貫工事でリヤウイングを修正。マシン性能を出し切っての予選5番手にフェルスタッペンも満足
AUTOSPORT web
ポールのラッセル「壁に接触、望みが消えたかと思った」マシンの速さについては「理由が分からない」/F1第22戦
ポールのラッセル「壁に接触、望みが消えたかと思った」マシンの速さについては「理由が分からない」/F1第22戦
AUTOSPORT web
次期デリカD5はこうなってほしい!! 唯一無二の価値を持つSUVミニバンへの期待
次期デリカD5はこうなってほしい!! 唯一無二の価値を持つSUVミニバンへの期待
ベストカーWeb
フェルスタッペン予選5番手「ベガス用リヤウイングを作らないという方針がハンデに」タイトルには有利な位置を確保
フェルスタッペン予選5番手「ベガス用リヤウイングを作らないという方針がハンデに」タイトルには有利な位置を確保
AUTOSPORT web
佐藤万璃音、2025年もユナイテッド・オートスポーツからWEC世界耐久選手権にフル参戦
佐藤万璃音、2025年もユナイテッド・オートスポーツからWEC世界耐久選手権にフル参戦
AUTOSPORT web
やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
ベストカーWeb
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
AUTOSPORT web
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
AUTOSPORT web
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
AUTOCAR JAPAN
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
AUTOSPORT web
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
ベストカーWeb

みんなのコメント

85件
  • デザインが欧米志向になったころから、こういう日本人っぽい車は出なくなったよな。
    真の日本車の全盛期は90年前後までだろう。
  • めっちゃ綺麗ですね。
    時おりルーフ開閉してあげることはパッキン劣化防止のためにも良いことでしょう。。

    ってか、屋根パッキンのモノ出てくるのかな?
    代替品みたいのあるの?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

272.0345.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

29.679.9万円

中古車を検索
セイバーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

272.0345.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

29.679.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村