この記事をまとめると
■ライター松村 透さんのアルバイト&仕事遍歴を紹介
86&BRZは人気だがスープラには乗らない! 軽からスーパーカーまであらゆるクルマに乗る「自動車業界人」が買う車種とは
■学生時代からクルマ漬けだったことがわかる
■カーメディアの仕事がしたいと実感した経験や出会いが多数
アルバイト時代からクルマ漬け!
好きを仕事にするか、あくまでも趣味の世界に留めるか、こればかりは人それぞれだと思います。好きな分野の嫌な部分を垣間見ることは避けられないため、あえて趣味で留めているという人も少なくありません。
筆者の場合、さまざまな経験と失敗を通じて、遅まきながら「好きを仕事にするしか、自分は食っていけないのかも」という結論に達しました。
若い頃からカーメディアの仕事には興味があったけれど、未経験で応募したため何度も何度も門前払いを食らい、紆余曲折あってようやく現在の仕事に就いています。しかし、こうして改めて振り返ってみると、アルバイト時代から(ほぼ)クルマ漬けですね。
人生初のアルバイトはガソリンスタンド
筆者にとって記念すべき(?)人生初のアルバイトはガソリンスタンドのアルバイト。……といっても、運転免許もなければクルマの細かい仕様もわかっていない高校1年生。夏休み1カ月間の期間限定アルバイトでしたが、必死になってお客さんのクルマに給油し、窓を拭き、誘導に明け暮れる日々。デビューしたばかりのR32スカイラインGT-Rが勤め先のスタンドに給油に来たときは感動しました。
地元の酒屋でアルバイト。ハイゼットLMで配達
その後、友人の紹介で地元の酒屋さんでアルバイト。ようやく運転免許を取得し、運転することができるようになってちょびっとだけ時給もアップ! この頃は近所のお得意さんに御用聞きをして、頼まれた品を配達する、サザエさんに登場する三河屋のサブちゃんをやっていたわけです。配達はお店の軽トラ、ダイハツ・ハイゼット。クーラーはおろか、ラジオもパワーウインドウもないライトウエイト仕様。このクルマを「ハイゼットLM(ル・マン)」と命名。思う存分(?)MT車に乗れるだけで楽しい! 幸せ! な日々でした。
ウインドウフィルムの施工店でもアルバイト
都内のウインドウフィルムの施工店でもアルバイトを経験。ここで輸入車の経験値が一気にアップ。このアルバイトを通じて左ハンドルのクルマの運転を覚えたようなものです。納引き(納車引き取り)で、メルセデス・ベンツ560SEL(V126)や、発売されたばかりの600SEL(W140)もさんざん乗りました。ちょっと役得。唯一、納引きをギブアップしたのは「山を売って手に入れた」というH1ハマー。世田谷の狭い路地を、サイコガンダムのようなバカでかいクルマで運転するのはさすがにアブナイということで、販売店の方にお願いしました。
社会人になってからは某輸入車の取扱説明書の制作に従事
そんな筆者も気づけば社会人に。たまたま就職できたのが、某輸入車の取扱説明書を製作する会社でした。本国仕様の取扱説明書を翻訳し、その原稿を元に実車との仕様の違いがないか、文字どおり「実車確認」をしていきます。熱線のスイッチをオンにしたら、翻訳原稿どおりに60分で切れるか、はたまた45分で切れるか……など、ひたすら間違い探しをしていく地道な作業です。筆者は編集サイドの担当だったので、350ページくらいある原稿の修正にも追われていました。取説1冊分をまるまるプリントアウトすると優に3~4時間掛かるので、その間に仮眠したこともあったような……。
経験ゼロで某国産車ディーラー公式サイトの構築を担当
クライアント先へ打ち合わせにいくたび「自分のところのホームページを作りたい」という要望が増えてきて、上司に言われるがまま、経験ゼロで某国産車ディーラー公式サイトの構築を担当することに。系列の店舗にお邪魔して撮影&店長さんに見よう見まねでインタビュー。まさかこの経験がのちのち、ライフワークでもあるオーナーインタビューに活かされるとはこのとき夢にも思わず。納期(公開日)まで時間がなく、筆者を含めた関係者総動員で立ち上げに奔走。見よう見まねでhtmlページを編集する羽目に。これがのちのち、wordpressの編集に活かされることになろうとは。
カーメディアの仕事がしたいと実感した経験や出会い
某ビデオマガジンの公式サイトのリニューアルを担当
某国産車ディーラー公式サイトも無事に公開したのち「某ビデオマガジン」公式サイトのリニューアルを担当。発案者(言い出しっぺ)なので、当然ながら企画からサイトの構成、サイトマップの作成、関係者の進行管理など、一連の作業を担うことに。いまから20年ほど前、YouTubeなんて夢のまた夢の時代に、予告動画を公式サイト(PC/モバイル)で流すにはどうすればいいか、制作担当の方と悩む日々。仕事でメディアの世界にどっぷり浸かったはじめての経験。やはりいずれはカーメディアの仕事がしたいと強く実感したのもこのときでした。
もっとWebの世界を知りたいと、大手ポータルサイトの運営会社に転職
……したはいいものの、クルマとはまったく無縁の世界へ。当然ながらクルマのクの字も出てこない。そもそも、社内にクルマに興味関心がある人が誰もいない。これにはカルチャーショックを受けました。唯一、部署の上司がクルマ好きで救われました(上司とはいまでもお付き合いがあります)。勤め先の企業が丸の内にあったため、気分転換に通りを走る珍しいクルマを眺めたり、時間がないときは地下駐車場に停めてあったハイヤーを眺めて癒される日々。筆者は企画部所属だったのでまだよかったものの、営業に配属された同期は上司にゴリゴリにツメられていました。会社の雰囲気にも馴染めず、自身のキャリアのなかでもいちばん辛かった時期かもしれません。
紆余曲折あり、ラジオ番組を制作することに……
さすがにこれでは身が持たないと悟り、かつての勤め先の社長さんのお誘いで、系列の会社に出戻りすることに。またもや未経験ながら、コミュニティFM局でオンエアされていたラジオ番組の制作を担当。毎週土曜日、2時間の生放送。毎回のゲストの出演交渉やアテンド、リポーターさんの取材先探しから生放送中の進行管理まで……パーソナリティ以外の仕事をひととおり経験。そのうち担当番組が2つに増え、そこでご一緒したのがモータージャーナリストの竹岡 圭さん。いちスタッフである筆者にも分け隔てなく接してくださったので、とても楽しく仕事ができましたね。
じつは、メディアの仕事がメインになったのは独立してから
その後、紆余曲折あり、会社員として残るか、独立するかの選択を迫られることになり、「こんな機会はめったにないかも」と、勢いだけでフリーランスに。若いころ、潜り込みたくても枠がなかった(未経験者を採用してくれるところは皆無だった)ので、クルマのメディアの仕事を生業にしてみようと決意。自ら売り込んだり、友人・知人を介して紹介してもらったりしているうちに、少しずつお仕事をいただけるようになってきて……現在にいたります。その間、独立前に竹岡 圭さんの仕事に対するスタンスや人に対する接し方が、筆者にとっては指針となった気がします。さすがに竹岡さんのようにはできませんが……。
心配事の約80%は実際には起こらない?
好きを仕事にするかどうかは、今までも、おそらくはこれからも不変のテーマのような気がしています。とある大学の研究チームによると、心配事の約80%は実際には起こらないそうです。残りの約15%は事前に準備すれば回避が可能で、あとの5%が実際に起こりうるかもしれない心配事なのだとか。あとになってみれば、「意外と何とかなる(かも)」という気がしています。また、そう思わないと正直やっていられません。日々、心配事だらけなので(笑)。
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好きなものは趣味にとどめておく方がいい。