現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 世界的なムーブメントを作り上げた「日産」の衝撃作! 欧州でバカ売れした「デュアリス」と「ジューク」の偉大さ

ここから本文です

世界的なムーブメントを作り上げた「日産」の衝撃作! 欧州でバカ売れした「デュアリス」と「ジューク」の偉大さ

掲載 更新 25
世界的なムーブメントを作り上げた「日産」の衝撃作! 欧州でバカ売れした「デュアリス」と「ジューク」の偉大さ

世界的ブームのSUVに火をつけた日産

 いま、欧州と日本を席巻しているコンパクトクロスオーバーSUVブーム。爆発的なSUVブームの発祥は90年代のアメリカだが、その後2000年代に入って欧州へ飛び火。さらに日本でもめきめきとSUVの販売台数が伸びている。そして振り返り見れば、なんと日産のSUV登場がこの流れを大きく変えていたのだった。

100年続くにはワケがある! スズキの底力を思い知らされる歴代名車8台

アメリカと欧州 SUV立ち上がりの違い

 ブームの発信元であるアメリカと欧州&日本では同じSUVブームでもその内容は大きく異なる。

 北米では当初フォード・エクスプローラーをはじめとするフレーム付きの中型(エクスプローラーは90年代のモデルでも全長5mに迫るが現地のサイズ分けでは中型に相当する)が中心だった。

 しかし、2000年代に欧州でSUVブームに火が付いたときはまず、コンパクトクロスオーバーSUVがブレイクしたのだ。フォルクスワーゲンゴルフの代わりに乗れるような、Cセグメント2ボックスハッチバックの街乗りSUVである。

 その直前、欧州ではBMW・X5やポルシェ・カイエンなど、悪路をイメージさせるアメリカンSUVとは異なる舗装路中心のSUVの波が起きてはいたが、それらは大型かつ高価で台数は限られた。しかもメイン市場としてアメリカをターゲットにしたものだった。

欧州でブレイクのデュアリス

 そんななか、X5やカイエンのデビュー後に、欧州において独自の商品企画で大ヒットSUVを生み出したのが日産だ。「キャシュカイ」(日本名デュアリス)である。

 2007年に発売された初代キャシュカイは、当時はそのマーケットがほぼなかった(一部車種は存在したがニッチ市場であった)だけに実験的な車種ではあったが、あれよあれよという間にヒット街道を爆走。欧州向けの日本車で4年連続トップセールスに輝くほどの人気車となり、少し遅れて登場のフォルクスワーゲン・ティグアンをはじめとする多くのフォロワーを生んだ。

 キャシュカイは販売開始からわずか3か月間で6万台のオーダーが入り、生産開始から1年の間に2回も生産キャパシティを引き上げたと言えば、その人気がどれだけ日産自身の想定を超えたものだったか想像できるだろう。欧州でCセグメントクロスオーバーSUVの流行を生んだのは、日産なのだ。

新たな市場へジュークも先陣をきった

 そんなキャシュカイの登場から3年後の2010年2月、その後の欧州マーケットを大きく変えることになるSUVがまたしても日産からデビューした。「ジューク」である。こちらはキャシュカイよりもひとまわり小さなBセグメントで、ライバルのいない新しい市場へのチャレンジだった。

 そんな日産の挑戦は、個性的というか「アグリー(不格好)」なスタイリングが猛烈な存在感を放っていたことも効いてか大成功。それまでなかった「BセグメントクロスオーバーSUV」という市場を作り出すことになったのだ。

 あれから10年。いま欧州ではBクラスセグメントの半分弱がクロスオーバーSUVという状況になっている。それはなんと、Bセグコンパクトカーを買う2人に1人がSUVを選んでいるということだ。

 過去を振り返るのに「たら」や「れば」は単なる言葉遊びでしかないが、もしもあのとき日産がジュークを発売しなければ、今のようにコンパクトSUVが大ブレイクはしていなかったかもしれない。日本ではあまり知られていないが、欧州でのコンパクトSUVの広まりは、日産がきっかけであるのは疑いようのない事実だ。ジャンルを切り開いた先駆者なのである。

ジュークの義兄弟ダスターも加勢

 ところでもう1台、欧州でのコンパクトSUVを語る上で欠かせないモデルがある。「ダスター」だ。

 日本ではほとんど知られていないモデルだが、ルノー傘下にあるルーマニアのメーカー「ダチア」ブランドで販売された、全長4.3mのコンパクトクロスオーバーSUV。プラットフォームのベースはジュークと同じく日産Bプラットフォームだが、安価なプライスもあってフランスなどでヒットを飛ばした。

 このダスターもまた欧州でのコンパクトクロスオーバーSUV拡大ストーリーを語る上で、外すことができないモデルである。

こんな記事も読まれています

新車で買える!? トヨタ「シエンタ“SUV”」がスゴイ! 5人乗り仕様もある「小型SUVミニバン」が台湾で人気すぎるワケとは
新車で買える!? トヨタ「シエンタ“SUV”」がスゴイ! 5人乗り仕様もある「小型SUVミニバン」が台湾で人気すぎるワケとは
くるまのニュース
「トイレに行きたいのですが…駐めちゃダメ?」 高速にある「謎のバス停」 SNSでは「一般車が進入していた」の声も どんなルールなの?
「トイレに行きたいのですが…駐めちゃダメ?」 高速にある「謎のバス停」 SNSでは「一般車が進入していた」の声も どんなルールなの?
くるまのニュース
運賃交渉すれば“村八分”にされる? 荷主を過剰に気遣う中小運送の社長たち、本当に守るべきは誰なのか?
運賃交渉すれば“村八分”にされる? 荷主を過剰に気遣う中小運送の社長たち、本当に守るべきは誰なのか?
Merkmal
ホンダ「ADV160」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
ホンダ「ADV160」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
webオートバイ
いやこれは凄いわ……[EV]の歴史に残る一台が韓国から出ている件
いやこれは凄いわ……[EV]の歴史に残る一台が韓国から出ている件
ベストカーWeb
軽自動車ってのが凄すぎる…! 世界に誇れる自動車と言えば[スズキ ジムニー]でしょ! 
軽自動車ってのが凄すぎる…! 世界に誇れる自動車と言えば[スズキ ジムニー]でしょ! 
ベストカーWeb
レッドブル&HRC密着:突貫工事でリヤウイングを修正。マシン性能を出し切っての予選5番手にフェルスタッペンも満足
レッドブル&HRC密着:突貫工事でリヤウイングを修正。マシン性能を出し切っての予選5番手にフェルスタッペンも満足
AUTOSPORT web
ポールのラッセル「壁に接触、望みが消えたかと思った」マシンの速さについては「理由が分からない」/F1第22戦
ポールのラッセル「壁に接触、望みが消えたかと思った」マシンの速さについては「理由が分からない」/F1第22戦
AUTOSPORT web
次期デリカD5はこうなってほしい!! 唯一無二の価値を持つSUVミニバンへの期待
次期デリカD5はこうなってほしい!! 唯一無二の価値を持つSUVミニバンへの期待
ベストカーWeb
フェルスタッペン予選5番手「ベガス用リヤウイングを作らないという方針がハンデに」タイトルには有利な位置を確保
フェルスタッペン予選5番手「ベガス用リヤウイングを作らないという方針がハンデに」タイトルには有利な位置を確保
AUTOSPORT web
佐藤万璃音、2025年もユナイテッド・オートスポーツからWEC世界耐久選手権にフル参戦
佐藤万璃音、2025年もユナイテッド・オートスポーツからWEC世界耐久選手権にフル参戦
AUTOSPORT web
やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
ベストカーWeb
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
AUTOSPORT web
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
AUTOSPORT web
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
AUTOCAR JAPAN
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
AUTOSPORT web
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
ベストカーWeb
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
Auto Messe Web

みんなのコメント

25件
  • 売れる商品に磨きを掛けずに蔑ろにする日産が理解出来ない。 開発者はツラいだろうね。
  • デュアリス、プリメーラ、良い車だったのに、あっさり無くなってしまった。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

173.8346.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

29.7256.3万円

中古車を検索
ジュークの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

173.8346.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

29.7256.3万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村