この記事をまとめると
■ジャパンモビリティショー2023が開幕した
宅配トラックのミラーや四隅に付けられる謎テープ! 「安全」のための重要な取り組みだった
■いすゞの展示内容について紹介
■テーマは「INNOVATION FOR YOU ~加速させよう、「運ぶ」の未来。~
EVトラックのバッテリー交換式ソリューションを世界初公開!
2021年にUDトラックスを傘下に収め、技術の共有や車両の共同開発、協業拠点の設置などさらなる成長を遂げているいすゞ。ジャパンモビリティショーではUDとの共同でブースを出展していた。ブースのテーマは「INNOVATION FOR YOU ~加速させよう、「運ぶ」の未来。~」。2050年までに製品のライフサイクル全体における温室効果ガス(GHG)ゼロと、事業活動から直接排出されるGHGゼロを目指すいすゞグループの、カーボンニュートラル(CN)に寄与する商品とソリューション提案として、地球環境に優しい、化石燃料に代わる新しい動力を用いたトラックやバスを展示していた。
ブースに入ってまず目に入ったのが、ステージに上がったエルフとそれに付随する巨大な機械。これは、EVトラックのバッテリー交換式ソリューション「EVision Cycle Concept」。充電済みの着脱式バッテリーパックを載せ替えることで、充電中の待機時間を大幅に短縮し、効率的な車両の稼働を実現させる。バッテリー本体と車両を切り離すことで充電時間も柔軟に設定でき、電気料金の安い時間帯や事業所の電力負荷が低い時間帯を狙って充電することにより、コストだけでなく電力負荷の低減も見込むことができる。
従来のトラックの燃料タンクにあたる四角い箱をバッテリーパックとし、隣の大きな機械(ラック)から充電済みのバッテリーを取り出して車体にセット。その時間はおよそ数分。ガソリンスタンドでの給油より早いかもしれない。
これが実用化されインフラも全国に整えば、EVトラックの活躍の場は劇的に広がることは間違いなしだ。
いすゞ初の量産BEV「エルフEV」も
さらに注目は、今年3月のエルフのフルモデルチェンジにともない、いすゞ初の量産BEV(バッテリー式電気自動車)としてラインアップに加わった「エルフEV」。ディーゼル車とプラットフォームを共通化することで幅広いバリエーションも展開。従来のディーゼルのエルフの利便性をそのままに、仕事車をEVにスイッチすることができる。充電のポートは運転席側のボディ前方の足まわり部分にあり、乗用車のEVと同じ工程で充電することができる。
大型トラックもゼロ・エミッション。いすゞはホンダとの共同で燃料電池(FC)を用いた大型トラック「ギガFUEL CELL」を開発。ホンダがFC乗用車「FCクラリティ」で開発したFCパワートレインを現行ファイブスターギガに搭載。大型車のEV化を実現している。
いすゞでは、今年中に公道実証実験を開始し、2027年には量産車両のデリバリーを目指している。これまで「バッテリーの充電時間や航続時間、バッテリー本体の重さを考慮すると大型トラックのEV化は難しい」といわれていたが、燃料電池という選択肢の登場で、早くも実現するかもしれない。
バッテリー交換ソリューションEVision Cycle Conceptに続いて、いすゞはBEVフルフラット路線バス「エルガEV」も世界初公開。従来のディーゼル路線バスではエンジンの搭載スペースにより後部座席に段差が生じていた。このパワートレインを電動にすることでその段差を解消。車内移動の安全性を高めるとともに完全バリアフリーも実現している。さらにEV特有のスムースな加速と低振動・低騒音により、乗客の快適性も向上させている。
小型トラックはもとより、大型車、さらにはバスにまで導入されるいすゞのEV車開発。ジャパンモビリティショーでは出品されていなかったが、この春フルモデルチェンジした中型トラック「フォワード」のEV化も期待してもいいだろう。
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みんなのコメント
いすゞは技術力では負けて無いとおもうし。