日本に上陸したメルセデスAMGの新型「C43 4MATIC」に小川フミオが試乗した。標準モデルとの違いとは?
新しいターボ システムを搭載
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メルセデス・ベンツCクラスをもとにしたスポーツモデル、メルセデスAMGのC43 4MATICが、2022年10月20日に発売された。運転した印象は、パワフル! それだけでなく、ダイレクトなステアリングフィールはまるで2ドア・クーペのスポーツカーのようなセダンだ。
C43 4MATIC(以下C43)は2.0リッター直列4気筒ガソリンターボ・エンジンに、「世界初」と謳うエレクトリック エグゾーストガス ターボチャージャーを組み合わせたのが大きな特徴だ。
ターボチャージャーに興味深い仕組みがあり、電子制御された電気モーターと組み合わされている。エンジンの負圧が高まるまでまわらないターボチャージャーを、モーターがサポートするのだ。
排気の流れでターボのコンプレッサーホイールがまわるまでは、48ボルトのシステムで駆動されるモーターの力でターボをまわす。メリットとして「アイドリングスピードからエンジンの全回転域にわたってレスポンスの速さが大きく改善されている」と、メーカーは述べる。
くわえて、ベルトドリブンジェネレーター(BSG)も装着。発進時や加速時、また高速など低負荷でエンジン回転を止めてからの再加速時など、瞬時のトルクアップが欲しいときにモーターが作動する、マイルド ハイブリッド システムだ。
はたして、乗った印象は、驚くほどパワフルだった。ドライブモードで「コンフォート」を選んでも十分な力を得られるいっぽう、「スポーツ」あるいはその上の「スポーツ+(プラス)」では、目がさめるような、と、形容したくなる加速感が味わえた。
AMGスピードシフトMCTという変速機は、従来はメルセデスAMGの“63モデル”専用といえるものだったが、今回新たにC43へ搭載。トルクコンバーターでなく湿式多板クラッチを使うのが特徴だ。
素早いシフトと、高い伝達効率などが特長としてあげられているこの変速機。発進時にクラッチががちゃんっとつながる感覚があり、そこからのみごとな加速感。昔からのスポーツカーを知っている世代だと、一瞬でとりこになるようなダイレクト感をもつ。
1970年代のスポーツセダンみたいである足まわりは、スプリングはすこし硬いけれど、ダンピングはしっかり効いている。連続可変ダンピングシステムをそなえた、巧妙な設定で、たいていの道で不快な凹凸を感じない。
ステアリング ホイールの操舵感は重めだ。それを少しだけ切り込むと、車両のノーズがさっと向きを変える。このハンドリングに「たいしたスポーツカーだ!」と、私は嬉しくなってしまった。
操舵が重めと書いたように、タイトコーナーで飛ばしているときは少々注意する必要があるかもしれない。うっかりすると、切り遅れる可能性があるんじゃないか? と、私はすこし焦った。
この操縦感覚は、1970年代のスポーツセダンみたいである。わざとレトロスペクティブに設定しているわけではないだろう。あんまりにも安逸に運転できるスポーツセダンが多いなか、加速や操舵に神経を使う、このぐらい硬派なクルマがあるのは、素晴らしい。
4MATIC(フォーマチック)という全輪駆動システムは、前後のトルク配分が31対69と、かなり後輪への配分が大きい。メルセデスAMGの言葉を借りると“パフォーマンス志向”のコンセプトゆえだ。
さきにも触れたドライブモードで、スポーツ+を選ぶと、ロケットのブースターが点火したときはこんな感じ!? と、思う強烈な加速感を味わえる。初めて体験したとき、私は思わず声をあげてしまった。とはいえ、4MATICの効果もあって安定感&安心感は高い。
インテリアは、12.3インチのコクピットディスプレイと、11.9インチの縦型ディスプレイ採用。Sクラスなどに準じたシステムだ。対話型音声コマンドシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザーエクスペリエンス)」も、熟成が進められているようで、より便利になっているはずだ。インフォテインメントシステムに凝っているのも、最新のメルセデス・ベンツ車の特徴で、このメルセデスAMGのC43も例外ではない。
そのほかの特徴として、気分に応じて64色からなる車内照明色が選べるのも魅力的だし、ARナビゲーションの使い勝手もなかなかのものだ。AMG専用デザインのステアリング・ホイールやスポーツタイプのシートも、スポーツセダンを購入した満足感を高める。
価格は、試乗したセダンが1160万円、同時発売のステーションワゴンが1146万円となっている。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)
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みんなのコメント
軽いかと思いきやHVでクソ重いし。