フェラーリは2018年2月19日、昨年のフランクフルト国際モーターシ ョーで発表した「ポルトフィーノ」を、東京都千代田区のパレスホテル東京にて日本の顧客向けに初披露した。
ポルトフィーノは、ラグジュアリー性、多用途性、快適な乗り心地のすべてを叶え、このセグメントに新境地をひらくことを目的に開発された新型GT。フェラーリのGTモデルは、日本で大成功をおさめてきているだけに、ポルトフィーノもフランクフルトでの発表以来、お披露目が待ち望まれていた。
【フランクフルトショー】フェラーリ 極上のイタリアン グランドツアラー「ポルトフィーノ」をフランクフルトショーで披露
この日、赤を基調とし、カヴァリーノ・ランパンテ(跳ね馬)の世界観に染まった会場に詰めかけたVIPゲストは300人超。Bianco Italia(白)のボディに Blu Stering(紺)のインテリアを配したポルトフィーノが披露されると、カクテルを楽しんでいたゲストは、並外れたパフォーマンスと極上の快適性を融合させた、最新のスポーツカーの姿に息を飲んでいた。
ポルトフィーノというネーミングは、リグーリア州リビエラにある、世界的に有名な景勝地の名にちなんだもの。フェラーリのポルトフィーノも、その町と同様に気品にあふれたスタイリングを持ちながら、かつGTレンジで最も多用途性に優れたモデルとなっている。
搭載するエンジンは、2016年と2017年、2年連続で「インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー」を受賞したV8ターボで、最高出力は600cv。基本的な構成はカリフォルニアTと同様だが、新コンポーネントの採用とエンジン制御ソフトウェアの見直しによって出力は40cv向上し、0-100km/h加速はわずか3.5秒で走りきる。
また、フェラーリならではのV8エグーゾスト・サウンドをオープントップでの走行時に堪能できるよう、さらなるチューニングも施されている。
ポルトフィーノは、リトラクタブル・ハードトップを搭載したクーペコンバーチブルでは前例のない、ツーボックス・ファストバック構成のアグレッシブスタイルを採用しているのも大きな特徴だ。そしてこのリトラクタブル・ハードトップは、低速走行中であっても、わずか14秒で本格的なベルリネッタ(クーペ)からオープントップ・スパイダーへと姿を変えることが可能となっている。
その他にも、広いトランク、ゆとりあるコックピット・スペース、そして小旅行に適した2つのリアシートといった数々の利点が備わっている。これらによってポルトフィーノは、あらゆるシーンに対応した、フェラーリ史上最も強力なコンバーチブルとなっているわけだ。
ビークルダイナミクス特性も完全に見直された。このクラスのモデルとしては初搭載となる第3世代の電子リア・ディファレンシャル(E-Diff3)は、F1-Tracとの組み合わせにより、メカニカルグリップだけではなく、限界域での車輌コントロールも改善している。
またポルトフィーノは、EPS(エレクトリック・パワー・ステアリング)を装備した、このクラスでは初めてのGTとなっている。EPSとE-Diff3とを統合することで、高速走行時の安定性を犠牲にすることなくステアリングレシオを7%引下げることに成功。ステアリング・レスポンスをさらに向上させた。
磁性流体(MR)ダンピングシステム(SCM-E)は、デュアルコイル・テクノロジーの採用によってロールを抑え、荒れた路面における衝撃吸収能力の向上に貢献している。その結果としてポルトフィーノは、極上の乗り心地を備えた、よりダイナミックかつレスポンスに優れた車輌となった。
さらには乗車快適性に重点を置いた新機能として、10.2インチ・タッチスクリーン画面のインフォテインメントシステム、ルーフを開いた時も閉じた時でも快適性を向上させる新エアコン・システム、新型ステアリングホイールを装備。18通りに調整可能な電動シートは、新デザイン・バックレストの採用によってリア・パッセンジャーの足元のスペースを格段に拡げた。
パッセンジャー・ディスプレーや、オープン・トップ・ドライビング時にキャビンに流入するエアフローを30%削減し、風切り音を低減させる新ウインドディフレクターの採用も、すべてのパッセンジャーに喜ばれる装備といえそうだ。
ポルトフィーノの車両本体価格(税込)は、25,300,000円。車両についての詳細はFerrari Portofino ウェブサイトを参照。
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