■カッコイイ系から可愛い系に!?
日産は、2008年に現行フェアレディZ(Z34型)が登場してから12年目となる2020年9月16日に、新型「フェアレディZ(プロトタイプ)」をオンラインで世界初公開。9月17日からは、神奈川県横浜市にある日産パビリオンで、実車の一般向公開もおこなわれています。
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そんなフェアレディZのプロトタイプを、トヨタ「86」を愛車に持つ編集部員がスポーツカー好き女子目線で、チェックしてみました。
まず、公開されて一番に目に飛び込んで来たのは、大型化された長方形のグリルデザインです。
現行フェアレディZのグリル形状も、長方形に近い形ではありましたが、角が丸くなっていることに加え、バンパー形状などの影響もあり視覚的には台形寄りのデザインとなっていたため、新型ほどの存在感はありません。どちらかというと、ヘッドライトが印象的なイメージで、フロントマスクの目力からも、走りへの期待感がこみ上げるデザインです。
一方で、新型は角ばった長方形の大きなグリルに、初代Zの240ZGをイメージした「こ」の字のLEDデイタイムランニングライトの組み合わせで、私(筆者)の第一印象は、段ボールで作られたロボットのキャラクター「ダンボー 」のような、無機質で可愛いイメージでした。
そんな可愛い印象とは裏腹に、リアはTHEスポーティ。ブラックアウト部に4代目のZ32型を彷彿させる横長のライトが配置され、ボディの流れるような曲線基調のシルエットと相まって、ワイド感を引き立ています。
そして、その可愛い×スポーティというギャップは内装デザインも同様で、ドアを開けると未来感溢れるスポーティな空間が広がり、「これぞ、フェアレディZ」と思わせてくれる世界観となっています。
ブラック基調の室内の所々に散りばめられたイエローの挿し色が印象的で、こだわりを感じられるシックでおしゃれな空間に、12.3インチのフルデジタルメーターが搭載されるなど、メカ好き・スポーツカー好きにはたまらないコクピット。そこに、歴代モデルに装備されている伝統の3連サブメーターを忘れない点も、好印象です。
そして新型フェアレディZには、6速MTが設定されている点も嬉しいポイント! 昨今のスポーツカーはATのみや、マニュアルモード付きATという設定が多いなか、MT設定を残してくれた点は、スポーツカー好きというより、MT好きの私にとって一番評価できるポイントでした。
考え方が少し古いかもしれませんが、「走りを楽しむなら、やっぱりMT!」という感覚をどうしても払拭することができない私にとって、どんなにカッコいいクルマでも、MT設定無しとなった時点で評価は一気に下落してしまう程、重要な存在です。
※ ※ ※
走りへのこだわりを前面に押し出したような目力の強いスポーティな印象から、無機質ななかにも可愛いイメージが添えられた新型フェアレディZ。
スポーツカー好きの目線からいうと、正直なところ好き嫌いは分かれると思います。
しかし、このEV化が進むクルマ業界で、V6ツインターボエンジンを搭載し、MT設定を残して新型スポーツカーを発表した日産の心意気を考えると、かなり期待が持てるモデルです。
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