2023年4月19日、日産は、上海モーターショー2023において、中国市場向けの大型SUV「パスファインダーコンセプト」を発表した。3列シート7人乗りの大柄なボディ、セレナのようなスリッドタイプのフロントマスク、金属のような質感のボディカラーなど、(日本導入はあり得ないと思いつつも)もし日本に導入されたら…と期待せずにはいられない仕上がりぶり。
もしも、もしも日本に導入されるならば、どのような姿で登場するのが望ましいのか。無理は承知で妄想してみよう。
日産が上海ショーで新型パスファインダー発表!! 最新PHEV搭載の旗艦SUV日本導入の可能性は?
文:吉川賢一
写真:NISSAN
市販されれば中国仕向けのフラグシップSUV に
ご存じのとおり、「パスファインダー」は日産が海外で販売する大型SUVだ。かつては日本市場でも「テラノ」として販売されていたが、2代目(1995-2004)を最後に撤退。以降は、北米市場を中心に活躍しており、現行モデルは2021年2月にフルモデルチェンジをした5代目だ。ちなみに、パスファインダーをベースとして、荷室エリアをカットしたのが、ミッドサイズピックアップトラックの「フロンティア」で、日産の高級車ブランドINFINITIの3列シート大型SUV「QX60」とは兄弟車の関係にある。
今回のパスファインダーコンセプトも、ボディサイズは未公表だが、現行パスファインダーやINFINITI QX60と近しい大きさだろう。中国日産のSUVラインアップには、(上級モデルから)テラ、エクストレイル、ムラーノの3モデルがあるが、テラは、サイズ的にいえばミドルクラスSUVなので、パスファインダーコンセプトは、市販されれば中国仕向けのフラグシップSUVとなる。
パワートレインも未公表だが、現行パスファインダーやQX60は、3.5L V6エンジンと9速ATの組み合わせしか持たない。そのため、このパスファインダーコンセプトが数年以内に登場するのであれば、何かしら、大排気量用の新電動パワートレインが用意されることになるはずだ。
2021年2月にフルモデルチェンジした北米日産のパスファインダー2023モデル。全長5020mm×全幅1980cm×全高1800mm 、ホイールベース2900mm。3.5リッターV6エンジンの3列シート大型SUV
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このまま市販されても違和感がない完成度
フロント周りのデザインは、最新の日産車に合わせた意匠となっており、これによって大きなボディがもつ迫力を一層強められている。ただ、フロントグリルには冷却用のスリッドがあるので、アリアやサクラのようなバッテリーEVではないようだ。
ボディサイドでは、3mはあるであろうロングホイールベースが特徴的。スリッド模様の入った推定20インチはある大径ホイール&タイヤや、前後に付いたブラックのフェンダーアーチも迫力満点だ。Cピラー周りの処理はリアのデザインなどは現行パスファインダーとは異なり、アリアやオーラ、エクストレイルといった最新の日産デザインを踏襲しているようだ。
インテリアでは、ウルトラワイドディスプレイとよぶ大型の液晶モニターのほか、ヘッドアップディスプレイも備えているようす。グレーの表皮と、ブラックカラーのシートのグラデーションも質感が高い。エアコンの吹き出し口やステアリングホイール、ドリンクホルダー、シフトノブなどの細部に、ゴールドの加飾が施されているところは、中国仕向けらしいといえるだろう。
「パスファインダーコンセプト」という名前から想像すると、パスファインダーがフルモデルチェンジされるのでは、と思えるが、今回はあくまで中国仕向けのコンセプトカーということなので、ただちに北米パスファインダーのフルモデルチェンジが行われることはないと思われる。ただ、今回のパスファインダーコンセプトは、コンセプトカー特有の曖昧な部分が見当たらず、繊細につくりこまれているようにみえ、このまま市販されてもおかしくはない。
中国市場にて発表となったパスファインダーコンセプト。フロント周りは最新の日産車に合わせた意匠となった。Cピラー周りの処理は現行モデルと異なる
Cピラー周りの処理はリアのデザインなどは現行パスファインダーとは異なり、アリアやオーラ、エクストレイルといった最新の日産デザインを踏襲しているようだ
「ウルトラワイドディスプレイ」と呼ぶデジタルメーターを搭載
アウトランダーPHEVのユニット搭載で登場を期待!!
さて、万が一日本仕向けがあるとしたら、どのような姿が望ましいのか。まずは、ボディサイズの適正化と、電動パワートレインの搭載の2つは必要となるだろう。現行パスファインダーは、全長5020mm×全幅1980cm×全高1800mm、ホイールベース2900mmという超立派な大型SUVであり、狭い日本の道路事情では扱いづらいため、最低でも全幅を1.9m未満にすることが求められる。できればアウトランダーPHEV(全長4710×全幅1860×全高1745)や、マツダCX-8(全長4925×全幅1845×全高1730)程度にまで、スケールダウンをしたいところだ。
パワートレインについては、前述したように、現行パスファインダーに搭載されている3.5リッターV6エンジン級の、電動パワートレインが欲しいところ。日本に導入されるならば、最適だと思われるのがアウトランダーPHEVの、2.4L直4ガソリンエンジン+前後2モーター+大型バッテリーのプラグインハイブリッドだ。前後モーターを合わせると、システム出力185kW、システムトルク440Nm級にもなり、3.5L V6を超える動力性能を得ることも可能なはずだ。
日本で通用するクロスオーバーSUVは、アウトランダーPHEVの全長4710mm×全幅1860mm×全高1745mm程度まで。これ以上のサイズとなると、日本で商売になるほど売るのは難しい
◆ ◆ ◆
今回のパスファインダーコンセプトがいくらかっこよくても、日本で商売になるほど売るためには、これくらい大改修は必要となるが、日産としては、たいして売れる見込みのない日本仕向けのためだけに、わざわざサイズダウンをしてこないだろう。
日本のユーザーが求めるのは、アルファード/ヴェルファイア、レクサスLMのような3列シートのラージミニバンだ。噂では、次期型エルグランドの開発が水面下で進行中とのこと。このカッコいいパスファインダーコンセプトを日本で見ることができなのは残念ではあるが、そのぶん、エルグランドのフルモデルチェンジに期待したい。
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みんなのコメント
エルグランドからの乗り換えでどっちかは買うよ。
出るとしたらe−powerでしょ。