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セカンドカーとして所有したくなるレクサスのコンパクト電動SUV「UX300e」

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セカンドカーとして所有したくなるレクサスのコンパクト電動SUV「UX300e」

「UX」は2018年の発売以降、2023年末の時点で80か国以上の地域で、約34万台以上を販売するコンパクトクロスオーバーモデルだ。発売後も一部改良(最近のトヨタ系モデルはマイナーチェンジとは言わない)を毎年のように行ない、アップデートに努めている。

 その改良はめざましいものがあり「UXe」の場合、2020年にデビューしたが発売当初、リチウムイオン電池の容量は54.4kWh、航続距離は367km(WLTCモード)だったが、2022年10月には電池パックを新たに開発し、容量72.8kWh、航続距離は450km(同)まで延ばした。さらに2023年3月には航続距離を512kmとした。

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新型モデルのテーマは“走りの深化”

 2023年12月には、内外装の変更は小さいものの、走行性能と安全性能を向上させた新型モデルを発表。eモデルの納車は2024年1月以降と言われていたが、ようやく試乗できるクルマが準備された。



「UX300e」のモーターに関する基本性能は、電池容量72.8kWh、航続距離512km、最高出力203PS、最大トルク300Nmで、これは2023年までの先代モデルと同じだが、急速充電の時間を約25%短縮している。新型モデルは“走りの深化”をテーマとしている。そのために、ラジエターサポートブレースの追加、ロアバックパネルの下端には補強材を足すなど強化している。

 運転席に座ってモードを選択する。メーターカバーの左右にダイヤルのあるレイアウトは初期のレクサス車からの伝統だ。左のダイヤルは「ノーマル」モードが基本で、ダイヤルを上方に回すと「スポーツ」に、下方に回すと「エコ」モードになる。右のダイヤルでトラクションコントロールのオン・オフを操作する。ノーマルのBレンジでスタートした。パドルレバーは回生モードのレベル用で、4モードが選択できる。街中では最も回生するレベル4にしたが、回生ブレーキはそれほど強くない。ワンペダル走行は難しいだろう。



 Dレンジにシフトして走る。スタートからの動きは力強くはない。スポーティなEV加速を楽しむなら、メーター横のダイヤルを「スポーツ」にすること。中間加速のレスポンスが違う。しかし、このコンパクトクロスオーバーの名誉のために補足しておくと、鋭い加速はないものの、Dレンジでの0→100km/h加速は、6秒台後半を記録している。実はなかなか俊足のクロスオーバーなのだ。それを感じさせないところがレクサス車の特徴かもしれない。

走行テストの印象は?

 走りを試すためにワインディングへと向かった。「ノーマル」モードでの直進性は、やや重めの操舵力で、切り込みも重め。コーナーでのオンザレール感は小さい。乗り心地は低速時から硬めで、目地の乗りこえは、ドンッという音と振動が入ってくる。高速走行でも、路面のうねりによる上下動が伝わってくる。改良されたというが熟成度はまだ半ばという印象。

「スポーツ」モードでは操舵力の重さはさらに増し、コーナーでのハンドルの戻しも強めになる。ドライバーは選択どおりのスポーツ走行を楽しむことができる。乗り心地は硬く、高速域での路面のうねりに対しての上下動は短くキツめだ。この動きも、スポーツ走行として割り切れば、楽しく、ロングドライブでは、「ノーマル」モードより快適だ。

 近年のレクサス・トヨタ系の新型車はタイヤのチョイスにお金をかける傾向にあるが、「UX300e」も試乗車はミシュラン「プレマシイ3」の225/50R18を装着していた。これが乗り心地と操縦性に好影響を与えているのは間違いない。室内は液晶メーターが12.3インチの大型スクリーンになり、操作系は向上している。車体後部のラゲージスペースは、左右幅が約930mm~1240mm。これはハイブリッドの「UX300h」と同じだが、奥行きは約820mmあり、ハイブリッドより60mmほど広い。

さらに床面とトノカバーの高さも480mmで、ハイブリッドより150mmも高くなっている。床面もハイブリッドはリッド開口部と同じ高さだったが、EVは130mm下に床面がある。さらに床面下にサブトランクがあり、ここに充電ケーブルが収納できる。ラゲージスペースはEVのほうがハイブリッドよりも広い。

 後席の背もたれは4対6で前倒するが、ここは荷台を約50mmの段差ができ、背もたれがやや斜めのラゲージスペースになる。使い勝手としては、EVの荷室のほうがハイブリッドよりも広くなっている。最後にEVの充電や航続距離に関して報告しておこう。「UX300e」は普通充電と急速充電(CHAdeMO)を備えている。航続距離は512km(WLTCモード)と公表されている。試乗車を受けとった時の表示は充電状態100%で、航続距離は450kmだった。この数値だが、EVの航続距離の表示は、それまでの運転の仕方からのデータで算出されている。我々ジヤーナリストが試乗するクルマは大抵、テスト的な走行が多く、当然、アクセルは踏み気味なので、一般走行より数値が低くなる傾向がある。

 充電だが「UX300e」はメーター内に棒グラフで5段階の目盛りで充電状態が表示されている。1目盛り20%。自宅で200V、3kWの充電をしたが、残り20%の状態から100%までの充電時間は19時間10分だった。ちなみに残り20%の状態での可能走行距離は108kmと表示されていたので、余裕はあった。日常の走行ではせいぜい50%以下の電力消費なので、充電時間も一晩あれば十分に満充電できる。



 最新の「UX300e」は実用にはまったく問題のないコンパクトで、上質感のあるクロスオーバーEVといえる。すでにレクサスを所有しているリッチユーザーのセカンドカーとしてもすすめられるクルマだ。



■ 関連情報
https://lexus.jp/models/ux300e/

文/石川真禧照 撮影/萩原文博

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みんなのコメント

10件
  • cam********
    トヨタのBEVと他車を比べないんだよな日本の自動車誌は。
    まぁ結果はあちこち動画にUPされてるが。
  • *******
    おかしいなー
    他国のEVなら冬場使い物にならないとか
    バッテリー劣化するとか、リセール最悪とか言う奴が絶対にいるのにここにはいない
    おかしいなーなんでたろ?
    不思議
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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