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レッドブルのファクトリーをFIAが調査。車高調整デバイスの不正使用疑惑に「違反はなかった」と結論

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レッドブルのファクトリーをFIAが調査。車高調整デバイスの不正使用疑惑に「違反はなかった」と結論

 FIAは、英ミルトンキーンズにあるレッドブルのファクトリーを訪れ、詳細な調査を行なった結果、物議を醸していたフロントビブ・アジャスターの違法使用はなかったと結論づけたようだ。

 レッドブルはここ数週間、フロントビブ(フロア前端のTトレイとも呼ばれる部分)に仕込んでいたツールをめぐって陰謀の渦中にあった。

■FIA、レッドブル“車高調デバイス”の捜査終了を宣言。不正疑惑浮上で徹底調査求める声も「伝聞や憶測ではなく根拠が必要」

 ライバルチームは、このツールが予選と決勝の間にフロントビブの高さを変えるために使われた可能性を懸念していた。

 F1アメリカGPの前にこの問題が浮上すると、FIAはすぐにこのツールに封印を追加し、マシンがパルクフェルメに入った後は調整できないようにした。

 しかし、それでも一部のライバルたちからの疑問は収まらず、レッドブルが過去にルールを破っていないことを確認するためには、このシステムを過去に使用した可能性を調べる必要があると考えた。

 だが当初、FIAはツールが違法に使用された証拠はなく、過去2~3年の使用状況を確認するのは困難だと主張した。

 FIAのシングルシーター担当責任者であるニコラス・トンバジスはアメリカGPの際、次のように語っていた。

「過去に起こったことを遡って正確に証明することは難しいし、2年分の状況を調査する能力を有しているとは思えない」

「つまり、正直なところ、不正なことがあったかどうかについて完全に確信を持って言えるだろうか? いいや。問題は解決したと言えるか? ああ、もちろんだ」

 マクラーレンとメルセデスの両チームはこの事態に不快感を示し、不都合なことが何も起きていないことを確認するためにFIAに対してより多くの対処を行なうよう求めた。

 マクラーレンのCEOであるザク・ブラウンはFIAに対し、レッドブルのスタッフと面談してこの問題をさらに深く掘り下げるよう求め、メルセデスのボスであるトト・ウルフ代表はFIA会長のモハメド・ベン・スレイエムの介入を期待していると述べた。

 FIAが当初、クローズドな問題だと主張していたことについて尋ねられたウルフは、次のように答えた。

「FIAのことはまったく話せない。ニコラスのことも言えない。明らかに、それは長い間見過ごされてきたことだ」

「しかし、FIAのリーダーたちはそれを見て、『これをどうするんだ?』と言うだろうね」

 この働きかけを受け、FIAはサンパウロGP後にレッドブルが隠し事をしていないことを確認するため、より正式な調査を開始することで合意した。

 その結果、先週FIAの幹部がレッドブルのファクトリーがあるミルトンキーンズを訪れ、フロントビブ・アジャスターをめぐる状況を詳しく調査することになった。情報筋によると、この調査ではデータ、マシン、設計図面を見たり、関係者に話を聞いたりしたという。

 この訪問を経て、FIAはレッドブルの違反はなかったと結論付けた。FIAは声明の中で次のように述べている。

「FIAは定期的にF1チームの技術的、スポーツ的、財政的レギュレーションへの適合性をレビューし、検査を行なっている。これにはサーキットでの抜き打ちチェックや、チームのファクトリーでの検査や調査が含まれることもある」

「同様に、F1チームの特権として、競合チームのレギュレーション遵守に関する懸念をFIAに知らせることができる。この現象は、2024年のように最終的な賞金をめぐってよりタイトな競争が繰り広げられる可能性があるシーズンでは明らかに強まる」

「FIAはこのような問題を非常に深刻に受け止めており、レース週末のみならず、実施するすべての定期的なチェックに加えて、調査を行なうようにしている」

「この評価プロセスの一環として、FIAの技術代表がレッドブル・レーシングの本社を訪れ、彼らのフロントフロアのデザインとその使用に関する最近の疑惑を詳しく調査した。この調査の結果、違反はなかったと結論づけられ、オースティンで開催されたアメリカGPでFIAが採用した見解が確認された」

 レッドブルのフロントビブアジャスターをめぐる論争に加え、FIAはタイヤ冷却のトリック疑惑をめぐる技術的な陰謀にも対処している。

 サンパウロGPを前に、いくつかのチームがタイヤ冷却のために液体を注入していたのではないかという疑惑が浮上した。

 この疑惑が浮上したのは、シンガポールGP後にタイヤが剥がされた後、一部のホイールリムに水分やその跡が見られたという主張が出たためだった。

 FIAはこの件についてブラジルで調査を行い、インテルラゴスでのスプリントレース後にタイヤと、タイヤが外されたリムをトンバジスが自らチェックを行なった。

 不都合な証拠が発見されなかったことから、FIAはこの件に関して、どのチームも規則を破っていなかったと結論づけた。

 FIAは声明で「これと並行して、FIAは前回のサンパウロGPで、競技者がタイヤのオーバーヒートを管理するために水を使用したのではないかという疑惑を調査した」と付け加えた。

「不正行為を示唆する証拠は見つからなかった。両案件とも解決済みと判断しているが、引き続き状況を詳細に監視していく」

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みんなのコメント

1件
  • GAKU
    マクラーレンの水冷タイヤ疑惑もどこまでさかのぼって調査できるのか?そう言ってるのと同じ。ブーメランで帰ってくれば損をするのは???
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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