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とにかくこの形に惚れたんです! 日本中から124台もの日産アリアが集結した「日産アリア全国オーナーズミーティング2024」に潜入した

掲載 更新 9
とにかくこの形に惚れたんです! 日本中から124台もの日産アリアが集結した「日産アリア全国オーナーズミーティング2024」に潜入した

全国から日産アリアが124台が集結!

クルマ趣味と切っても切り離せない関係にあるのが「オフ会」ではないだろうか。

「アリア」が挑むのは電気自動車の激戦区 [日産アリア試乗記:その1]

自慢の愛車を会場に持っていき、展示しながら同じ趣味嗜好を持ったオーナーたちと交流を深めるのは、趣味の世界の醍醐味のひとつ。実際、一生の仲間と知り合うこともあれば、結婚相手が見つかる……なんてのも珍しくない。

今回は、そんなクルマ関係のオフ会のなかでも、ちょっとユニークな集まりに潜入したので、その模様をお伝えしよう。

TET編集部が真夏真っ只中の7月末に訪れたのは、山梨県のふじてんスノーリゾート内にある駐車場。足を踏み入れると、その光景に圧巻された。そう、会場内に所狭しとギッチギチに日産アリアが集まっているのだ。その台数なんと124台。間違いなく日本イチの日産アリアのオフ会だ。

このイベントは、「日産アリア全国オーナーズミーティング2024」というアリアオーナーによるアリアオーナーのためのオフ会で、2回目の開催となる。主催は、LINEのオープンチャットやX(旧Twitter)を軸に活動する、「NISSAN ARIYA Owner’s CLUB JAPAN(以下:AOCJ)」。2023年に行った第1回イベントは100台のアリアが集まったそうだ。

参加者は、LINEのオープンチャットに参加しているアリアオーナー(もしくは納車待ちオーナー)たちで、運営もすべてチャット内のボランティアたちが運営している。

今回はAOCJで会長を務めるJMKさんと、事務局を務める335さんに、イベントの特徴やアリアについて話をうかがった。

まず、この集まりを企画したキッカケは、「アリアの納期」を探るために解説したオープンチャットだったという。と、いうのもJMKさん。アリアが発表された際にデザインに一目惚れ。「これは買うしかない!」となり、契約に至ったそうだ。

しかし、契約するまでの関門はまだ低いのだが、ひとつ大きな問題に直面した。それが、納期遅延だ。アリアの販売はコロナ禍真っ只中にスタートした。故に、当初販売予定だったグレードはどんどん販売を延期し、納期も延び続ける状態。いてもたってもいられず、「いまの納車状況はどうなっているのか」、「アリアをいち早く手に入れた人たちはどんな生活をしているのか」などなど、とにかくアリアに関する情報がいち早く欲しかったそう。

そこで目をつけたのが、LINEのオープンチャットによるリアルタイムでのやり取りだ。AOCJの代表を務めるJMKさんを筆頭に、「いまのアリアの状況」や「アリアと送る生活」を、多くの人から集めたいという想いから、AOCJというグループが発足した。最初は数人だったチャットも、急速にメンバーを増やして現在400人以上が在籍しているとのこと。

しばらくして、335さんの手元にも無事にアリアが届き、待ちに待ったアリアと送る新しいカーライフのスタートだ。実際手に入れて、335さんはアリアのどんなところが気に入っているのだろうか?

「アリアはとにかく快適です。形も一目惚れしただけあってめちゃめちゃ格好いいですし、車内も広くて質感も高いので、総合的に見て文句なしですね。通勤で片道50kmほど乗っているので、ほぼ毎日100kmほど使っていますが、バッテリーの劣化も見られませんし。じつは私、アリアを2年でもう7万km近く乗ってるんですよ(笑)」と衝撃的なことをサラッと語る。

ただ、あまりにも快適なため、そんなに長く乗ったという感覚はないそう。

電気自動車といえば、車重から来る重さでタイヤの劣化も気になるポイントだが、335さん曰く、「この純正のブリヂストンの純正装着タイヤはめちゃめちゃ長持ちします。じつはまだ未交換なんです」と、オーナーならではの声も聞くことができた。

実際にタイヤを見せていただいたが、まったく限界まで使っている感じもなく、まだまだ余裕そう。ちなみに335さん、基本的に仕事から帰宅して自宅の200Vで充電することがメインなようで、ランニングコストも抑えられているんだとか。

「補助金もあったので、定価だとかなり高価なクルマですが、価格を少し抑えて買えたこともうれしいですね。ただ、東京の人たちが羨ましいです。熊本は政府の補助金以外ほとんど出ませんから……」と、補助金に対する不満をチラリと漏らす場面も。

これには、インタビュー中に周囲にいたユーザーからも、「東京はズルい!」という嘆きが聞こえた。電動化を国を挙げて進めていくなら、こういった不公平な現状を一刻も早く打開するべきだと、取材を通して強く感じた。たしかに、東京では政府から補助金(約90万円)と追加で約100万円の補助金が出るのに、そのほかの居住地では、政府の補助金は受けられても自治体からはほぼゼロなんてケースも珍しくない。

これを知ってしまうと、正直かなり馬鹿らしいのも事実。本当にクルマが必要なのは、首都圏ではなく地方部なので、多くの関係者が意見しているように、補助金の体制は見直す必要があるだろう(そもそも補助金ありきの売り方にも問題がありそうだが……)。

JMKさんと335さんは、今後このオフ会をもっと拡大して、アリアの輪を広げて、より幅広い層で楽しみたいと、今後の展望についても語ってくれた。今回のイベントの参加層は20~30代が20%で、40代以降が80%と高めなこともあるほか、アリアを購入する層は、日産好きは多いものの、クルマが趣味だったという人はそれほど多くないという。まだまだオフ会という楽しみ方を知らない人が多いことから、アリアを通じて、仲間と楽しむカーライフや、EVの楽しさをさらに伝えたいとのことだ。

そんな新しいオフ会の形を提案してくれる、アットホームな雰囲気がウリの「日産アリア全国オーナーズミーティング2024」は、10月20日に岡山で開催されることも決定している。

アリアのオーナーはもちろん、これからEVの購入を検討している人には、ユーザーたちの生の声が聞ける貴重な機会となること間違いなしなので、以下のURLより要チェックだ。

AOCJ公式Xアカウントはこちら

EVはカスタマイズも楽しめる!

今回のイベントを見て感じたのが、ほとんどのオーナーのクルマがノーマル状態だった点だ。ホイールの交換程度はちらほら見られたが、一般的なオフ会やカスタムカーショーで見られるようなクルマはほぼ見られなかった(数台はいた)。

ノーマルが悪いとか、そういった偏見は一切ないが、どうせイベントに集まるなら、少しは個性を主張したいというのが人間の性ではないだろうか。

では、参加者はどんな目的で来ているのか?

聞くと、ほとんどの人は、EVを使った生活に関する意見交換や、アリアを通じて知り合った人たちとの交流がメインな様子。クルマどうこうを語るのではなく、今後のドライブプランの相談、EVの意外な使い方といったライフハック的な話題、電気会社ごとの料金体系などなど、クルマ以外の話題で盛り上がっていた印象だ。カスタムカーなどのオフ会によく足を運ぶ筆者からすると、とても新鮮に感じる環境だ。

実際、出展ブースを見てみると充電機器などに関する業者や、洗車関係の業者が多く見受けられた。

しかし、カスタムカーがいなかったわけではない。今回は、会場内で「フルカスタム!」といっても過言ではないほどカスタムされたアリアの展示も行っていた、チューニングメーカーのパイオニア、ブリッツに話をうかがった。

「我々は、長年さまざまなクルマをチューニングしてきました。そのノウハウを活かして、今後、数を増やしていくであろうEV向けの製品開発もスタートさせました。そのなかで、ベースとして選んだのが日産アリアでした」と語る。

なお、今回展示されていた車両はなんとユーザーカー。同社の製品を数多く装着していることもあり、その姿はデモカーそのもの。実際、当日、多くの人がクルマを観察していた。

「アリアでは、主に足まわりとレスポンスをコントロールできるスロットルコントローラーを軸に展開しています。もともと乗り心地がいいアリアを、当社の車高調を使うことで、よりブラッシュアップできますし、よりキビキビしたパフォーマンスを得ることができます。また、車高を下げてほかとは違うアリアに仕立てるユーザーも徐々に増えているので、幅広い層から注目されていますね。バネレートを変更して、独自のセッティングを出して楽しんでいる人もいるんですよ」とのこと。

最近のクルマはセンサー関係の問題から、車高調で下げるとエラーが出る場合もあるそうだが、アリアでは現状問題ないという。スロットルコントローラーは、アクセルレスポンスを調整する役割があるので、刺激的な加速が自慢のEVを、さらに過激にしたい人や、電費をとにかく稼ぎたい人に好評とのこと。

ブリッツブースでは、一般的なクルマでもお馴染みのレーダー探知機なども展開していた。こちらはガソリン車やEVと関係なく装着できる人気アイテムだ。

なお、アリアはエンジンを持たないので、ブリッツが得意とするパワーユニットのカスタムまでは踏み込んでいないそう。現実問題、コンピューター解析のハードルが高いほか、ただでさえポテンシャルが高いEVをこれ以上過激にするのは、ユーザー側からの需要がないとのこと。なので、乗り心地やドレスアップの分野で商品を展開するそうだ。

現在、アリアの開発は一旦終えているとのことだが、先日アリアNISMOなどが登場してきて、EV市場がより活発化してきている傾向にあるので今後、新たにパーツを開発する可能性もあり得るとのこと。

なんとなく、「EVって大人しく乗るものでしょ?」という先入観があったが、今回のイベントを通じて新たなEVの楽しみ方を発見できた。EVの可能性は無限大だ。AOCJの今後の活動に注目したい。

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みんなのコメント

9件
  • skx********
    すぐに集まらなくなります。
    いくつも見てきましたから。
    オーナーズミーティングには
    平気で一生乗り続けます!なんて言う人がざらにいます。
    オーナーズクラブの会則を作ろうなんていう人が必ず出てきます。
    いろんな人が集まるから揉めます。
    解散します。
    いくつも見てきます。
  • sta********
    デカい車やから駐車場で邪魔そう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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