■ゆとりのある大人を演出 40代でミドルサイズSUVを購入するには?
国税庁が毎年集計している民間給与実態統計調査によると、2020年における40代前半(40歳から44歳)の平均年収は470万円、40代後半(45歳から49歳)の平均年収は498万円でした。
一般的に子どもも自立し始め、会社での立場も確立されつつある40代ですが、ゆとりのあるミドルサイズSUVを買うにはどのようなプランが必要でしょうか。
一方で、子どもの成長にともなう学費などの出費や、年齢相応の生活をするための出費が多くなる年代でもあります。
例えば、20代で子どもが生まれた場合、40代前半で高校受験、40代後半で大学受験をする年齢となり、とくに私立校を受験する場合には一定の費用を見込まなければなりません。
また、会社では役職につき部下も増える年代でもあります。そうなると、身につけるものなどもこれまで以上に気を使うことが多くなります。
クルマに関しても、子どもの成長に合わせてこれまでよりもひと回り大きなものが好まれるようになるほか、より上質なものを求めるようになる傾向があることから「車格」もクルマ選びでは重要な要素です。
SUVがトレンドとなっている近年、各社が多くのモデルをラインナップしていますが、トヨタ「ハリアー」やマツダ「CX-5」のような上質感のあるミドルクラスSUVが人気を博しています。
余裕のサイズ感や車格、充実した安全装備などから、40代の多くの人におすすめできるこれらのミドルクラスSUVですが、40代後半の年収ボーダーラインともいえる500万円で手に入れるには、しっかりとしたファイナンスプランが必要です。
これらのモデルは、グレードにもよりますが、必要十分な装備を追加したときの乗り出し価格は400万円程度を見込む必要があります。
この金額のクルマを3年ローン(36回払い)で購入する場合、金利も含めた月々の支払い額は10万円以上を見込まなければなりません。
ボーナスを考慮せずに年収500万円を12分割すると、月収はおよそ42万円弱となり、家族構成や住んでいる地域にもよりますが、手取りはおよそ35万円程度になると考えられます。
クルマのローンに充てられる費用を手取りの20%とすると、月々の支払額は7万円以内に抑えなければなりません。
つまり、ハリアーやCX-5を3年ローンで買うのは難しいことがわかります。
例えば、車両価格299万円のハリアーのエントリーグレード「S(ガソリン・2WD)」に、ナビなどのオプションを追加すると、乗り出し価格は350万円ほどとなりますが、これを5年ローン(60回払い)をすると、金利を含めて月々の支払いは7万円以内に抑えることは可能です。
逆にいえば、年収500万円では、5年ローンを使ってなんとかエントリーグレードに手が届くということになります。
より上級のグレードを選ぶためには、頭金を入れたり、残価設定ローンを活用したりするなどの工夫が必要です。
例えば、同じハリアーでも、ハイブリッド車を選ぶと乗り出し価格は450万円程度となりますが、月々の支払いを7万円以内に抑えるためには、3年ローンで180万円程度、5年ローンで50万円程度の頭金を入れる必要があります。
40代の人であれば、すでにクルマを所有している場合も多いことから、下取り車の費用を頭金代わりにできる場合もあります。
例えば、売れ筋モデルのミニバンなどであれば、年式や程度によっては100万円以上の下取り価格が付く場合もあり、頭金のための現金支出はかなり抑えられることになります。
■最上級グレードでも残価ローンなら7万円以内に収められる?
一方、十分な頭金がや下取り車がない場合には、残価設定ローンを活用するという選択肢もあります。
ミドルクラスのSUVは、リセールバリューが高い傾向があることから、おおむね残価率が高く設定されています。ハリアーは特に高く、3年後の残価は59%、5年後の残価は43%に設定されています。
そのため、車両価格504万円のハリアーの最上級グレード「Z“Leather Package”(ハイブリッド・E-Four)」に必要なオプションを付けた場合でも、5年の残価設定ローンを利用することで、頭金や下取り車がなくても、月々の支払額は7万円程度に抑えることができます。
3年の残価設定ローンの場合でも、50万円程度の頭金か下取り車があれば月々の支払額を7万円以内とすることができそうです。
おなじミドルクラスのSUVでも、CX-5やスバル「フォレスター」、日産「エクストレイル」、ホンダ「CR-V」などのほうが乗り出し価格が低い傾向があります。
一方で、残価率の高さでいえばハリアーが圧倒的であるため、残価設定ローンを活用する場合は、ハリアーのほうが月々の支払額が低くなるという逆転現象が起こることもめずらしくありません。
また、残価率が高いということはリセールバリューが高いということでもあります。
残価率の高いクルマを選ぶことで将来の下取り価格を高くできるという点では、残価設定ローンを利用しないユーザーにとっても重要な指標であるといえます。
※ ※ ※
20代や30代に比べて収入が増える傾向にある40代ですが、子どもの学費や将来の資金を考えると、預金残高は増えていたとしても、精神的な余裕はあまりないという人も多いかもしれません。
一方で、20代や30代のときとは異なる、年齢相応のクルマを選びたくなる年代でもあります。
もちろん、現金支出を最低限にしつつ、十分な車格のクルマを選ぶためには、ファイナンスプランをしっかりと計画することが重要です。
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