WolrdRX世界ラリークロス選手権のプロモーターを務めるIMGと、シリーズ参戦のみならず運営にも深く関与する技術パートナーのSTARD(Stohl Advanced Research and Development)は、2020年にWolrdRXのサポートカテゴリーとして創設を目指しているフルEVラリークロスの『Projekt E』プログラムを、引き続き予定どおり推進する意向であると明かした。
新型コロナウイルス(COVID-19)拡散の影響により、その他のモータースポーツ・カテゴリーと同様に2020年カレンダーの延期・変更を余儀なくされているWolrdRXだが、今季より世界選手権との併催で初年度を迎えることが計画されているProjekt Eの全5戦に関して、欧州ラウンドでの実施を予定どおり進めることを確認し、修正版カレンダーの詳細を間もなくアナウンスする見込みだという。
世界ラリークロス:2021年予定だった電動化を1年延期。新型コロナによる経済不安が影響
オーストリアに拠点を置く技術開発企業であり、元WRC世界ラリー選手権ドライバーのマンフレッド・ストール率いるSTARDは、すでに“REVelution”と呼ばれる電動パワートレイン・キットが納品済みであることや、キットの開発製造のみならずProjekt E用ラリーカー“electRX”の製造が進行中であることを認めている。
「絶対的な最優先事項は、現状のように困難な情勢にあってもすべての人々が自身の健康状態を保つことだ」と語るのは、ストールともにSTARDを立ち上げたCEOのミハエル・サコビック。
「2019年11月にフォード・フィエスタEvo4をベースとしたelectRXの最初のモデルがHolten Motorsportに納入されて以降、我々はこの電動RXカーの量産を開始している。状況さえ許せば、このProjekt E用モデルがお互いに競い合う姿が見られることを楽しみにしている」
一方、IMGのモータースポーツ・イベント担当上席副社長を務めるポール・ベラミーも、新時代の電動ラリークロス・シリーズ立ち上げに向け次のように付け加えた。
「昨年9月に我々がラトビアの地で最初のProjekt E用ラリーカーをお披露目したときとは、世界がまったく違う場所になっていることを忘れてはならない」と続けたベラミー。
「我々の想いは、今回のCOVID-19アウトブレイクの影響を受けた人々とともにある。現在も2020年のProjekt Eレースイベントの計画を予定どおり推進しているが、現段階では世界の健康と福祉こそが、意思決定の最優先事項と捉えている」
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