BMWジャパンは2022年7月1日、フルモデルチェンジしたラグジュアリーセダンのフラッグシップ「7シリーズ」の発売を開始した。なおデリバリー開始は2023年初頭の予定になっている。
BMWのフラッグシップとなるラグジュアリーセダンの新型7シリーズ(G70型)は、今回のモデルで7代目となる。BMWならではのドライビングプレジャー、驚異的な走行性能、そして最先端のデジタル化されたキャビンを実現した、最高峰のラグジュアリー・セダンであり、従来のラグジュアリーを再定義する革新的なエグゼクティブ・セダンとなっている。
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新型7シリーズは、3.0Lの直6ターボ・ディーゼル+マイルドハイブリッド(B58型)、3.0Lの直6ターボ・ガソリン・+マイルドハイブリッド(B57型)、そして2基のモーター(e-アクスル)を前後に配置したBEVをラインアップ。ガソリン・モデルはFR駆動で、それ以外はAWD(xDrive)を採用している。
ボディサイズは、全長5391mm、全幅1950mm、全高1544mm、ホイールベース3215mmと、見るからに堂々としたFセグメントである。ボディ全長は先代より130mm長くなり、従来の標準/ロングホイールベースの2仕様のラインアップに対して、新型はロングホイールベースのみに統一されている。こうした点からも中国市場を意識していることがわかる。
プラットフォームはBEV、PHEVもラインアップ可能な改良型CLARを採用。シャシーは、フロントがハイマウント式ダブルウィッシュボーン、リヤは5リンクアクスルを採用。ステアリングはラック・パラレルモーター式EPSで、車速感応式の可変ギヤレシオのインテグレイテッド・アクティブ・ステアリングだ。
前後サスペンションは自動車高調整+電子制御ダンパーを組み合わせたエアサスペンションだ。4輪サスペンションへのエアの供給は各輪ごとに個別に自動調整され、不均衡な積載荷重を自動補正することが可能で、あらゆる速度域で常に最適な車高が提供され、快適で安全なハンドリングを実現している。また48Vの電動可変スタビライザーもオプション設定されている。さらに、回転半径を0.8m縮小できる後輪ステアもオプション設定されている。
また新型7シリーズは、レベル3の自動運転を可能にする統合ECUを装備しており、当初は駐車の入庫、出庫で自動運転を目指している。
圧倒的な存在感を放つエクステリア
デザインは、フロントはラグジュアリーさと圧倒的な存在感を放つ伝統の大型キドニーグリルと、最新デザインの意匠の1つである環状のシグネチャーを2回繰り返す「ツインサーキュラー」を進化させたスワロフスキー製のクリスタル・ヘッドライトが特長だ。夜間にはキドニーグリルの縁が点灯することで、フラッグシップのラグジュアリーカーであること主張している。
ボディサイドは、超ロングホイールベースであることを強調し、優雅で伸びやかなフォルムとし、後席における圧倒的な居住性能を表現している、またドアハンドルをパネルに内蔵することで、空気抵抗を低減し、すっきりとしたボディサイドを実現。
さらに全モデルがすべてのドアを自動で開閉することが可能だ。車外からも車内からも、全自動での開閉ができ、センサー内臓により、狭いスペースでは適切なドア開度を保持する事ができる。
リヤは、BMW伝統の水平基調とL字型リヤ・コンビネーションライト、さらに、ガソリン&ディーゼル・エンジン搭載モデルはテールパイプをリヤバンパーと一体化させ、すっきりとした洗練された造形となっている。
また特筆点として、ボディカラーは初の2トーン塗装をオプションで選択できるようになっている。この2トーンは、ボディの上部と下部を塗り分けることで、優雅で伸びやかなラインを強調することができる。
ラグジュアリーかつ未来感あふれるインテリア
インテリアは、12.3インチのデジタル・メーターパネルと、14.9インチのコントロール・ディスプレイを一体化させ、ドライバーに向けて湾曲させる事で視認性を高めたカーブド・ディスプレイを採用し、新型7シリーズの特長を表現する圧倒的な存在感を生み出しており、スイッチ類を大幅に少なくし、シンプルな形状のインスツルメントパネルなどに採用により、ミニマル主義のラグジュアリーを再定義したことを表現している。
コクピット周りは最小限のスイッチ類のみとし、クリスタルを多用する事で過装飾ではないすっきりとした新たな高級感を生み出している。
先代モデルに比べ約40%ガラス面積を増やしたパノラマ・ガラスサンルーフを標準装備し、太陽光を車室内に多く取り込め心地良い空間を演出し、さらに後席まで届くスカイルーフをオプション設定することで、より多くの太陽光の取り込みが可能だ。そして夜間は内臓のLEDにより、幻想的な雰囲気のキャビンにすることができる。
また左右のリヤドア部には、スマートフォンを操作する感覚で、様々な設定が可能なタッチパネルを装備しており、機能的で未来感溢れるラグジュアリーなリヤシートとなっている。
オプションの「エグゼクティブ・ラウンドシート」を装備すると、リヤの居住性は格段に向上させることができる。下肢部クッションが座面と一体となったファーストクラスの究極のリラックスシートが装備され、リヤシートのリクライニング角度は42度を実現したことで、BMWシアター・スクリーンとあいまって、エグゼクティブのための究極のラグジュアリーなリヤシートが生み出される。
世界初「BMWシアター・スクリーン」
新型7シリーズは、没入型の劇場体験を車内で実現する世界初の「BMWシアター・スクリーン」を装備することができる。このスクリーンは天井に格納され、必要な時に展開するシステムだ。Amazon Fire TVを搭載したBMWシアター・スクリーンには、5G/8K対応の31インチのタッチスクリーン・ディスプレイ、バウワーズ&ウイルキンスのサラウンドサウンド・システム、オプションで装備可能なシート内のサブ・ウーファー、ドアにあるスマートフォンのようなコントロール・パネル「タッチ・スクリーン・リモート(BMWタッチ・コマンド)」、そしてBMWシアター・スクリーンがオンになると自動で後部座席のシェードが閉じるシステムなど搭載されている。
Fire TV搭載のBMWシアター・スクリーンは、契約することで人気のアプリのコンテンツを4K/UHDの解像度で視聴することが可能で、もちろんストリーミング動画の再生、ゲームや音楽鑑賞、ダウンロードした番組の視聴など、後席で動中にあらゆるエンターテイメントを楽しむことができる。
7シリーズは、ガソリン・モデル、ディーゼル・モデル、BEVのi7の3種類のパワートレインを展開し、グレードは、エクセレンス、Mスポーツが設定されている。なお、アメリカ向けにはV8ツインターボ搭載モデルもラインアップされている。さらに今後はミラーサイクル直6エンジンを搭載するPHEVモデルも追加される予定だ。
740i(ガソリン・モデル)
高効率ガソリン・エンジン搭載モデル「740i」は、最高出力380ps、最大トルク520Nmを発生する高効率な最新型の3.0L・直列6気筒BMWツインパワー・ターボ・ガソリンエンジンに、48Vマイルドハイブリッド・システムが組み合わされ、システム・トータル最高出力380ps、システム・トータル最大トルク540Nmを発生する。トランスミッションは8速AT。0-100km/h加速は5.4秒。
740d(ディーゼル・モデル)
クリーン・ディーゼルエンジン搭載モデル「740d」は、最高出力286ps、最大トルク650Nmを発生する最新型の3.0L・直列6気筒BMWツインパワー・ターボ・ディーゼルエンジンに、8速AT、4輪駆動システムxDrive、さらに、48Vマイルドハイブリッド・システムが組み合わされ、システム・トータル最高出力300ps、システム・トータル最大トルク670Nmを発生する。0-100km/h加速は6.3秒。
i7(xDrive60:BEV)
i7 xDrive60は、7シリーズ初の電気自動車だ。フロントに最高出力258psのモーター、リヤに最高出力313psのモーターを搭載。システム・トータルでの最高出力は544ps、最大トルクは745Nmで、0-100km/h加速は4.7秒を記録する。
ボディ床下に収納されているリチウムオン電池の容量は101.7kWhと大容量で、一充電での走行可能距離は約600km(ヨーロッパWLTPモード)となっており、日本のWLTCモードでは600kmを上回ると考えられる。
充電は、普通充電と急速充電(CHAdeMO)に対応しており、普通充電は自宅での6.4kWのBMWウォール・ボックス(200V/32A)の利用により約17時間で充電開始時0%の状態から100%まで充電することができる。急速充電(CHAdeMO)では、現在主流となっている90kW充電器の利用により、約60分で充電開始時0%の状態から約80%までの充電が完了する。また、10分の急速充電で最大約80km程度の航続可能距離を伸ばすことが可能だ。
さらに、BMWの店舗に設置予定の高出力の150kWの急速充電器を利用すると約50分で、充電開始時0%の状態から約80%までの充電が完了する。また、10分の急速充電で最大約130km程度の航続可能距離を延ばすことができる。
最新の運転支援システムをフル装備
運転支援システムは、BMWの最新システムをフル装備している。高速道路、自動車専用道路の渋滞時に作動する「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」、安全機能・運転支援システム「ドライビング・アシスト・プロフェッショナル」、完全自動駐車が可能となる「パーキング・サポート・プロフェショナル」を標準装備している。
また従来からのアクティブ・クルーズ・コントロール(ストップ&ゴー機能付)、レーン・チェンジ・ウォーニング(車線変更警告システム)および、レーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告システム)、ステアリング&レーン・コントロール・アシスト、サイド・コリジョン・プロテクションおよび衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付)、クロス・トラフィック・ウォーニング、ペダル踏み間違い急発進抑制機能などを標準装備。
時速35km以下で車両が直前に前進したルート最大50mまでを記憶し、その同じルートをバックで正確に戻ることが可能となるリバース・アシスト機能、駐車時にステアリング、アクセル、ブレーキ操作が一切不要な「パーキング・サポート・プロフェッショナル」が、標準装備となっている。自宅駐車場、勤務先駐車場を車両に登録しておくことで、駐車スペースが近づくと車両が自動で検知し、検知後は、完全自動駐車が実現する。
コネクティビティでは、緊急通報システムの標準装備はもちろん、インテリジェント・パーソナル・アシスタントにより、「OK, BMW」と話し掛けることで、車両の操作、目的地の設定などが可能。Apple CarPlayやSpotifyに対応しており、BMWコネクテッド・ドライブによりスマートフォンで事前に検索した目的地を車両に送信するなどができる。またNTT DOCOMOの契約により車内WiFiによりインターネットも使用することができる。
これからのラグジュアリーカーは、デジタル化、スマートフォン世代という時代のトレンドに向けてどうあるべきかということは重要なテーマだが、新型7シリーズはゼネレーションZのためのBMWの回答であり、デジタル技術だけではなくデザイン面でも、新しい境地を切り開いたということができる。
価格
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みんなのコメント
四駆のBM
買う意味がない
おまけにカッコ悪いです
マイチェン後の最新型3シリーズはグリルも普通のサイズだしスッキリして良くなったのに、7シリーズは何でこんな酷い事になったんだろう。
中国人には受けるのかな〜。