この記事をまとめると
■クルマの新技術には批判の声が挙がることも少なくない
進化すればいいってもんじゃない! オヤジ世代が困惑する使いづらいクルマの最新機能7選
■メーカーはユーザーの声を聞き、テストを繰り返して改良する努力をしている
■今回は登場時は不評だったものの大きな進化を遂げた技術を紹介
初期は「なんじゃこりゃ」と言われた技術も超絶進化
どの業界でも新技術というのは、ユーザの不満を解決したり、製品そのものの弱点を克服したりするために開発されるものですが、ことクルマに関しては地球環境や安全性能、コスト削減といった背景も大きく関係するものが多く、そのためせっかくの新技術でも、いざユーザーが使ってみたところ受け入れてもらえなかったり、批判が出たりすることもしばしば。鳴り物入りで登場したものの、ユーザーにそっぽを向かれて消えていった技術も少なくないのがクルマです。
でも自動車メーカーとしても、それを採用しなければならない理由があるからこそ、時間とコストをかけて開発した技術。ちょっとやそっとのことで終わりにするわけにもいきませんので、ユーザーの声を聞き、テストを繰り返して改良していく努力をしています。でもユーザーのなかには、登場したばかりの頃に「なんじゃこりゃ」とイヤになったのがトラウマになり、その後避けている技術もあるのではないでしょうか。そこで今回は、初期の頃は評判が良くなかったり、評価がわかれていたもので、今では月とスッポンくらい進化した技術や装備をピックアップしていきます。
まず1つ目は、日本独自の進化を遂げているトランスミッションのCVT。トヨタの小型車や日産のマーチなどに早くから搭載されていた記憶がありますが、初期の頃は「なんじゃこりゃ」という声多数。アクセルを踏んでも音ばっかり騒がしくて加速しない感じだったり、ズルズルと伸びたゴムのようなフィーリングが気持ち悪い、という感想が多くて、それ以来CVTには縁遠くなっている人もいるのではないでしょうか。
でもCVTは燃費を稼ぐために有効で、ATと比べても軽量・コンパクトなので、とくに軽自動車では現在、ほとんどのモデルに採用されています。スポーツモデルやSUVでも、ATではなくCVTを採用するモデルが増えてきました。ダイハツのように、スプリットギヤを採用することで低速から伝達力を高め、加速フィールとの違和感がなくなるような「D-CVT」を開発したり、全域でダイレクト感が高まったスバルの「リニアトロニックCVT」、ズルズルとしたゴム感を克服したトヨタのCVTなど、メーカーによる独自のノウハウで制御を煮詰め、走る楽しさが感じられるようなCVTが多くなっています。
2つ目は、EVなど電動化車両に採用されて話題となり、日産が先代のノートe-Powerでモータードライブの大きな特徴として「ワンペダル」と謳ったことで一気に広まった、アクセルペダルのみで加速・減速ができる機能です。リーフなどにも「e-Pedal」として採用されていますが、初期の頃は減速力がとても強く、完全停止までできるようになっていたので、人によっては自分が思うよりかなり強く減速してしまったり、思ったところで停止できなかったりと、「運転しにくい」という印象を持つ人も。また運転している本人は良くても、同乗者から「気持ち悪くなる」とクルマ酔いを訴える人も続出。こりゃダメだと感じて、それ以来いいイメージがない人もいると思います。
でも現行モデルのノートe-Powerでは完全停止ができなくなり、減速力も唐突なものではなくややなめらかな制御に。最新のサクラでは、「e-Pedal Step」という呼び名に変わり、クリープもついて車庫入れなどの際にも低速で進みやすくなっているので、初心者でも比較的扱いやすい機能になっています。
ACCは最新が最良といえる機能
3つ目は、追従機能付きACC(アダプティブクルーズコントロール)。高速道路で、前走車との一定の距離を保ちながら追従して走行してくれるという機能です。これも登場してから10年以上経ちますが、初期の頃はやはり制御が今より大雑把で、前走者がブレーキで減速してから、一歩遅れてそれを認識して減速が始まるため、どうしても急ブレーキのようになり、逆に前走車が離れているといきなりこちらはフル加速で一気に速度を上げたり、前走車が車線変更などでいなくなった際には、設定してある最高速度まで全開で加速し始めてしまったりと、オラオラ運転をする人みたいなACCでビックリさせられました。友人の運転するクルマに追従していた時は、あまりにACCの運転が荒いので「なんか怒ってる?」と言われてしまったほど。
当時は「これじゃ怖くて使えないな」と感じたのですが、10年の進化はものすごく、最新のACCの運転はとても紳士的。前に急な割り込みなどがあっても、穏やかに的確に減速してくれるし、前走車がいなくなった時の加速もなめらかです。これなら、安心してACCを作動させておけると思えるので、ぜひ体験してみてほしいと思います。年式が1年違うだけでも性能が進化しているので、最新が最良といえる機能です。
4つ目は、暗くなると自動でライトを点灯してくれるオートライト。2020年4月1日以降に発売された新型車には搭載が義務付けられ、現在は全ての新車に義務化されている機能ですが、こちらも登場から10年以上が経過しています。昔はライトスイッチになかった「AUTO」が付いているのがオートライトの証。ただ初期の頃は、周囲の暗さを感知してからライトが点灯するまでのタイムラグが長く、短いトンネルなどでは通過して明るいところへ出たくらいでようやく点灯したり、「これじゃ役に立たないじゃん」と思った人も多いかもしれません。
でも最新のオートライトはそれを克服しているのはもちろん、それを超える賢いオートライトがたくさん登場しています。トヨタのアダプティブハイビームシステム、ホンダのアダプティブドライビングビーム、日産のアダプティブLEDヘッドライトシステムといったもので、複数の光源で構成されるLEDの特徴をうまく使って、暗いところで点灯してくれるのはもちろん、基本はハイビームで走りつつ、先行車や対向車を検知して、そこに当たってしまう部分のみライトを消すようにコントロールしてくれるのです。
同様のシステムであるアウディのマトリックスLEDヘッドライトで暗い高速道路を走ってみたのですが、いつもより前方だけでなく標識なども見やすく、前走車の上半分、つまり前走車のドライバーが眩しく感じてしまう部分にあたるライトのみ消して、下半分はしっかり照らしてくれるので、すごく走りやすかったです。夜間の運転が不安な方は、ぜひ試してほしい機能です。
5つ目は、車庫入れをアシストしてくれるパーキングアシストシステム。これも初期の頃とは見違えるように進化しています。カメラなどの進化によって、まず最初の駐車枠検知機能が優秀。以前は、駐車枠から一定の距離に止まってボタンを押さなければ検知機能がうまく作動しない場合も多かったのですが、今ではけっこうラフなところで停めても検知してくれます。そして作動中も、以前は前進から後進へのギヤの切り替えを自分で行うなど、手順が多いのでその分モタモタしてしまって時間がかかりましたが、最新のシステムはスイッチさえ押していれば、ハンドルから手を離し、ペダルから足を離していても、スルスルとハンドルが自動で動いてシフトレバーの操作もいらず、後進して駐車枠のど真ん中に入って、最後のパーキングブレーキまでかけてくれるものまであるのです。
三菱のekクロスEVに搭載されている「マイパイロットパーキング」を試したところ、4個のカメラで駐車枠と駐車空間を自動検知し、車庫入れが完了するまでわずか1分弱。これなら実用的ではないでしょうか。
ということで、新しい技術を初期の頃に体験して、「もうこんなの二度と使わない!」と思ってしまった人が、最新版を体験したらきっとそのトラウマを克服できるはずと思えるものをご紹介しました。初期の頃に評価が低かった技術こそ、ユーザーの声を聞いて真摯に改良されているものも多いです。食わず嫌いになってしまっている人も、そろそろもう一度体験してみてはいかがでしょうか。
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まあ無理か。