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新型トヨタ・ノア&ヴォクシー クラス超え「最新」&「初」盛りだくさん レクサス譲りも

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新型トヨタ・ノア&ヴォクシー クラス超え「最新」&「初」盛りだくさん レクサス譲りも

最新システムがモリモリ

これはもう参った!

【画像】じっくり見たい トヨタ・ノア/ヴォクシーの細かい所【詳細画像】 全145枚

人気ミニバンのトヨタ「ヴォクシー」と「ノア」がフルモデルチェンジしたのだが、その概要を知れば知るほど驚くばかり。

新型は「えっ、そんな装備までつけちゃうの!?」という驚愕と同時に、トヨタブランドとして初採用の仕掛けを多く採用していることに唸る。

もっとも驚いたのは、「渋滞時ハンズオフ・アシスト」の採用だ。

ハンズオフ・アシストとは、高速道路運転中にハンドルから手を離すことができる先進の運転アシスト機構。

たしかにトヨタは「ミライ」で日本の制限速度上限まで使えるハンズオフ・アシスト機能をオプション設定しているから、それ自体は「トヨタ初」ではない。新型ヴォクシーやノアの搭載のシステムは使用可能範囲が約40km/h未満の渋滞時に限られ、車線も同一車線内のみにとどまるという違いもある。

とはいえ、ミライのような高価(約80万円)だけど高いタイプではなく、普及タイプのハンズオフ・アシストを他の先進安全装備とセットで10万円台という価格帯とし、一般に広く普及させる最初のモデルにMクラスのミニバンを選ぶなんて誰が予想しただろうか。

「高級ブランドのレクサスでも上級セダンのクラウンでもなく、ミニバンのヴォクシー&ノアから普及させる」という姿勢に驚いた。

さらに先進安全機能は右折時の衝突被害軽減ブレーキ機能を盛り込んだ、レクサスブランドを含めても最新のシステムが投入されている。

小型化しつつも高出力化

そんな新型ヴォクシー&ノアだが、プラットフォームは「GA-C」、つまり現行型プリウスでデビューして「C-HR」や「カローラ」シリーズそして「レクサスUX」など幅広い車種に使われているタイプだ。

しかし、それらとは異なるのがハイブリッドシステム。

「1.8Lエンジン(2ZR-FXE)を組み合わせたストロングハイブリッド」という意味ではプリウスなどと同じだが、「エンジンは設計の約9割が従来どおりだが、電動モジュールはすべて新設計」という最新世代のハイブリッドが組み込まれている。

従来タイプに比べて、モーターは15%の軽量化と小型化しつつ出力は16%向上、リチウムイオンバッテリーは30%小型化しつつ出力は15%向上、パワーコントロールユニットは従来比29%の損失低減といずれも「小型化しつつも高出力化」しているのがポイントだ。

その結果、加速度や加速フィーリング、そして約2割の燃費向上(先代の19.8km/Lに対して新型は23.4km/L)という性能を手に入れた。

トランスアクスルに使われる潤滑油が、これまで初代プリウスの世代からATFとしていたのに変わって電動車専用の超低粘度オイルに切り替わったのも、従来のシステムに対するとてつもなく大きな変更点だ。

このオイルの粘度は常温でATFの半分ほど、低温域では3分の1ほどの柔らかさというサラサラなもの。

狙いはもちろん、エネルギーロスの軽減である。

ハイブリッドシステム新世代へ

また先代モデルには設定のなかったハイブリッドの4WDも追加された。

後輪用のモーターも小型化されたが、その出力は現行プリウスに対して約6倍という、目を疑うような数値だ。

従来は実質的な作動領域が発進から約30km/hほどまで(駆動自体は約70km/hまでおこなわれる)だったのに対して、新型は日本の最高速度を超える150km/hまで対応(輸出も考えた設計)。

それが何を意味するかといえば、後輪をモーターで駆動する4WDの役割が「雪道での発進アシスト」のみにとどまらず、悪条件での高速安定性やドライ路面でのコーナリング性能にまで踏み込んだということになる。

実は、新型ヴォクシー&ノアに採用された新設計のハイブリッドシステムは、トヨタ内では「第5世代」と呼ばれる。

現行プリウスに採用されているタイプが「第4世代」、ヤリス・ハイブリッドやアクアに搭載されているのが通称「4.5世代」と世代が変わった。

それを説明すれば、今回の進化でどれほどの変化が起こったかを理解できるだろう。

また、これまではシステム総称として「THS II」と呼んでいたが、新型ヴォクシー&ノアのリリースにはその表記は見当たらない。

かわりに「シリーズパラレルハイブリッド」と書かれている。最新世代のハイブリッドを皮切りに、トヨタはシステムの表現も切り替えるようだ。

レクサスNX譲りの「初」も

新型ヴォクシー&ノアの「初」は普及型のハンズオフ・アシストや新世代ハイブリッドだけにとどまらない。

たとえばナビは、車載ナビ機能のない「ディスプレイオーディオ」だけの仕様であっても、通信機能の活用によってスマホを接続しなくても「通信ナビ」を利用可能(新車購入から5年間は無料でつかえる)。

そのうえオプションではあるが、車外(クルマの脇3m程度の範囲)からスマホを操作することで車庫入れや車庫出しをする機能も用意している。

いずれも「レクサスNX」の新型には設定されているが、トヨタブランドとしてはこのヴォクシー&ノアが初めてだ。

これが「クラウン」や「アルファード」という上級車種ならまだわかる。

しかし、それらに比べると身近な普及モデルとなるヴォクシー&ノアで、ここまでの先進装備を組み込んできたことに驚かされたのだ。

どんな背景があるのだろうか?

1つは、タイミングが良かったことだ。

たとえばハイブリッドに関しては「開発のタイミングと重なった」という背景がある。

先進機能に関しては、電気装備系の基礎となる「電子プラットフォーム」が昨年秋デビューの新型NXから採用され、何を隠そうそのトヨタブランドでの初採用モデルが今回のヴォクシー&ノア。

だからヴォクシー&ノアには、新型NXで初採用された仕掛けや先進装備が用意されているのだ。

「最新のものを、クラスを超えて」

しかし、それだけでは説明できない。

ハンズオフ・アシストなどヴォクシー&ノアにはあるけれど、NXには搭載のない機能もあるからだ。

何人かの開発者担当者に尋ねてみると「開発責任者が頑張ったから」という声が聞こえてきた。

そんな話を開発担当者に振ると「先代が登場してから、『先進装備がライバルに負けている』という声を多くいただきました」

「そのため新型は、『最新のものを、クラスを超えて充実させよう』と考えたのです。開発コストも一生懸命捻出しました」と打ち明けてくれた。

つまり、開発責任者をはじめとする「よりよいクルマを作ろう」という熱意が、「Mクラスミニバンだからこのくらいでいい」ではなく「Mクラスミニバンだからこそお客様に喜んでほしい」という方向で開花したのだ。

「ミニバンに使われている技術は新しいものではない」という認識は、もうすっかり過去のもの。

そのうえで、トヨタ最新のアイテムをここまで新型ヴォクシー&ノアへ投入したことに関しては、やはり開発陣の熱意に驚くしかない。

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