マツダは11月22日、中期経営計画のアップデートと2030年に向けた経営の基本方針を発表した。
そのなかで、写真2枚および映像で「ビジョンスタディモデル」を公開したことに注目してみたい。
マツダが突如公開した謎の白いスポーツカーの正体を暴く! 次期NE型ロードスターかそれとも新型RX-7後継車(RX-9)か?
マツダはこれまでRXビジョン、ビジョンクーペというスタディモデルを発表してきたが、今回発表されたビジョンスタディモデルの正体は?
はたして、これがNE型と呼ばれる新型ロードスターなのか、それとも別のスポーツカーなのか、迫ってみたい。
文/ベストカーWeb編集部
写真/マツダ
■突如公開されたビジョンスタディモデルの正体は?
公開されたビジョンスタディモデル。思わず欲しいと唸ってしまった
マツダは11月22日、カーボンニュートラルや電動化への道筋となる、中期経営計画のアップデートと2030年に向けた経営の基本方針を発表したが、突如、2枚の写真と映像で、謎の白いスポーツカーを公開した。
公開された写真のタイトルは「ビジョンスタディモデル」としか書かれておらず、説明は一切ない。動画を見ていくと、後半部分で、正面の走り、夜景の街並みを走る様子、女の子が持つスマホのなかに白いスポーツカーが映っている。
写真を見て、一瞬これはロードスターのクーペバージョンかと思ったが、オープンボディでもないし、RXビジョンやビジョンクーペとは、まったく新しいBEVスポーツカーじゃないか!
映像をキャプチャーしたもの。半開きのヘッドライトが見える
半開きのリトラクタブルヘッドライトに新意匠のフロントグリル、ロングノーズ&ショートデッキ、そして低いボンネット……。流麗なボディラインに目を奪われ、思わず見とれてしまった。
低いボンネットやBピラー付近&丸いサイドウインドウは、FD3S型RX-7を彷彿とさせる。サイズ感はRX-7とロードスターの中間くらいか。うーん、いい、カッコいい!
ビジョンスタディモデルのリアスタイル
そのほか、リアフェンダーの出っ張り、月が欠けているような形状の4灯テールランプ、MAZDAのロゴなどを見ることができる。
そして、一番驚いたのは女の子が持つスマホの画面に流れる、フレーム構造だ。ロードスターのパワープラントフレーム(PPF)とも違うし、モノコックボディでもない。そう、 スペースフレームにボディを被せたレーシングカーそのものの構造なのだ。
スマホの画面のなかにスペースフレームにボディを被せている映像が映っていた
さらに見ていくと、左側の運転席に女の子が座っているが、X型をしたスペースフレームの前部分にはパワートレイン、つまりエンジンがない。
運転席後ろ部分はバッテリーを搭載している箱のようなものがあり、見えづらいがおそらくリア部分にモーターを配置していると思われる。
斜め上に開くドア
そしてドアは斜め上に開くタイプ。これはすでにマツダは特許庁に申請しているもので、ここでようやく出てきたかと思った次第。
さらに映像を見ていくと、コーナーをテールスライドしていく様子も映っている。つまり、リア駆動ということを示しているのだろう。
ではこれが噂のロータリーエンジン搭載のRX-9かと聞かれると、言い切れないのが正直なところ。スタイルはFDに似ているのが……。
マツダの電動化に関する道筋の発表会ということを考えると、今のところ、このビジョンスタディモデルは、マツダの新しい「BEVスポーツカー」のスタディモデルというのが最適解ではないだろうか。
一方、次期RX-9はBEVになるのか、ロータリー(orロータリーハイブリッド)になるのか、このビジョンスタディモデルの今後どうなるのかを含め、新情報が入り次第お届けしたい。
■次期NE型ロードスターはいつ登場?
現行ロードスターは2023年にビッグマイナーチェンジを受け、次期型は2026年登場が有力(画像はベストカーによる予想CG)
2030年までのマツダの計画ではBEVは25%で、残り75%はハイブリッド、マイルドハイブリッド、PHEVとなっている。さらに具体的な車種数も公表しており、BEV3車種、PHEV5車種、ハイブリッド(マイルドハイブリッドを除く)5車種という内訳。
わずか3車種のBEVのなかにロードスターが含まれているとは考えにくく、次期NE型ロードスターはハイブリッドになると考えるのが自然。
現行のND型は2023年にも大規模なマイナーチェンジが行われ、少なくとも2025年までは継続販売される見込みで、次期モデルは2026年頃の登場となりそう。
次期NE型は大きくコンセプトを変えてくる可能性は極めて低く、パワートレインは縦置き4気筒2Lクラスの48Vマイルドハイブリッドが有力だ。
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