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将来高騰必至!! 「タイプR」を買うなら今でしょ!! 中古車市場のシビックR

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将来高騰必至!! 「タイプR」を買うなら今でしょ!! 中古車市場のシビックR

 2022年7月21日、9月から販売開始される予定の新型ホンダシビックタイプRが世界初公開された。通算5代目のシビックタイプRは、ピュアガソリンエンジン車として最後のタイプRと予想されており、爆発的な人気となるのは必至だ。

 新型シビックタイプRの車両本体価格は500万円を切るという噂もあり、納車までの期間は長期となりそう。そこで、ここでは新型シビックタイプR登場を記念して、これまでのモデルを振り返りつつ、各モデルの最新の中古車事情を紹介する。

将来高騰必至!! 「タイプR」を買うなら今でしょ!! 中古車市場のシビックR

文/萩原文博、写真/本田技研工業株式会社、萩原文博

リッター当たり116psを実現した初代モデル

初代シビックタイプRのフロントスタイル

 「EK9」という型式で呼ばれ、現在でも人気の高い初代シビックタイプRは1997年8月に登場。スポーティハッチバックとして高く評価をされているシビックをベースに走りの楽しさと運動性能を徹底追求した3 ドア・FFスポーツモデルだ。

 シビックタイプRは操る歓びを実現させるために、パフォーマンスロッドの採用などによるボディ剛性の強化をはじめ、車高ダウン、低重心化、ハードチューニングサスペンションの採用。トルク感応型ヘリカルLSDの搭載そしてタイプR専用ブリヂストンポテンザRE010タイヤを装着し、優れた旋回性能と安定性、制動力を確保し、人車一体感のある走りを実現している。

 搭載するエンジンは最高出力185ps、最大トルク16.3kg-mを発生する1.6L直列4気筒DOHC VTEC。当時自然吸気エンジンとして世界最高峰の高出力、リッター当たり116馬力を実現し、ドライバーの意志に即応する高出力、高回転域の痛快な伸びと加速感の良さを実現した。

 さらに、高速安定性を高める空力パーツ(前・後アンダースポイラー&リアスポイラー)をはじめ、ホールド性を高める真っ赤なレカロ社製バケットシート(可倒式)とコーディネイトしたインテリア、ショートストロークチタン削り出しシフトノブなどスパルタンなテイストと洗練された外観&コクピットデザインを採用しドライバーの気持ちを高揚させる装備を満載しているアグレッシブなモデルだ。

 現在、初代シビックタイプRの中古車は、約67台流通していて、平均価格は約269.3万円。中古車の価格帯は約169万~約498万円となっている。

 約1年前の2021年8月当時、初代シビックタイプRの中古車は約53台流通していて、平均価格は約294.3万円。中古車の価格帯は約177.8万~約798万円だったので、良質な中古車が減った影響などで、値落ち傾向となっている。

英国生まれの逆輸入タイプR

2代目シビックタイプRのフロントスタイル

 開発コンセプトは“Dangan(弾丸) Hot Hatch”という2代目のシビックタイプRは2001年10月に登場した。シビックタイプRの特徴である「走る・曲がる・止まる」という高い基本性能と、力強さを表現したデザインを誇るエキサイティングな3ドアハッチバックとして登場。

 この2代目シビックタイプRはホンダ車として初めて、英国・Honda of the U.K. Manufacturingで生産され、日本に輸出されるモデルであるのが特徴だ。
外観デザインは“ニュー・ブリットフォルム”をテーマに、エアロフォルムバンパー(フロント/リア)、ストレイキ一体型のサイドシルガーニッシュ、大型テールゲートスポイラーなどの専用パーツを標準装備し、エキサイティングなハッチバック・スタイルを追求。

 弾丸をイメージした個性的で存在感、躍動感のある力強いデザインの中に空力性能を最大限に盛り込み、高速走行時に優れた走行安定性を引き出すエアロダイナミックなフォルムを実現している。

 また、ボディはスポーツ走行時の応答性と限界性能の向上を目指し、ボディ骨格部材の約60%に高張力鋼板を使用。軽量化、ならびに徹底した高剛性化を図った新骨格ボディを採用。加えて優れた運動性とユーティリティを高次元で両立させる3ドアハッチバック専用のパッケージングとなっている。

 大人2名が十分にくつろげるリアシートをもつ広い室内空間を持ちながら、オーバーハング部を徹底的に短くし、高い運動性能を実現。また、ショートノーズながら、世界最高水準の衝突安全性を実現する高効率なパッケージングが特徴だ。

 インテリアは“ダイレクトドライビング”をテーマに、ドライバー優先のスポーティーでパーソナルな空間を創出。個性的なインパネ配置のアルミシフトノブは、操作性向上のため、形状、ストローク、操作荷重に至るまできめ細やかにチューニングされている。

 搭載するエンジンは、高回転時に吸・排気バルブタイミング・リフト量を切り替えるVTECと、吸気バルブタイミングの位相をエンジン負荷に応じて連続的に制御するVTC(Variable Timing Control)を組み合わせた最高出力215ps、最大トルク202N・mを発生する高回転・高出力型2.0L 直列4気筒DOHC i-VTEC。

 組み合わされるトランスミッションは6速MTで、クラッチには超軽量鍛造クロムモリブデン鋼フライホイールを採用し、俊敏なエンジンレスポンスと鋭い加速性能を実現している。2004年1月にマイナーチェンジを行い、内外装を変更すると同時に盗難防止効果の高いイモビライザーを標準装備した。

 現在、2代目シビックタイプRの中古車は約42台流通していて、平均価格は約155.5万円。中古車の価格帯は約79.8万~約248万円だ。

 約1年前の2021年8月当時は約27台流通していて、平均価格は約132.6万円。中古車の価格帯は約98万~約248.9万円だった。中古車の流通台数の増加に伴い値上がり傾向となっている。それでも歴代シビックタイプRの中では最もリーズナブルなモデルだ

シリーズ唯一の4ドアセダンのタイプR

3代目シビックタイプRのフロントスタイル

 3代目となるシビックタイプRは2007年3月に登場。これまでは3ドアハッチバックだったが、3代目シビックタイプRは4ドアセダンとなり、サーキットを含むあらゆる走行シーンで、人とクルマの一体感ある操るよろこびを目指して開発されている。

 シャシーはシビックの高いボディ剛性や優れたレイアウトを活かし、軽量、高剛性ボディを実現。ベース車(シビック2.0GL)に対し、軽量化と剛性力のアップを図り、従来のインテグラ TYPE R比で、ボディ剛性約50%向上させている。

 さらに、専用サスペンションと高性能な専用18インチタイヤ、トルク感応型ヘリカルLSD、耐フェード性に優れた大径ブレーキなどの採用により、中高速コーナーでの高い旋回性能と、操縦安定性を獲得し、操る楽しさを達成している。

 外観デザインは「ピュアスポーツモノフォルム」をテーマに、空気を滑らかに流す面とシャープなエッジで構成。大開口のフロントバンパー&フロントグリル、リアバンパー&リアディフューザー、大型リアスポイラー、サイドシルガーニッシュなど空力性能に優れ、スパルタンな印象を醸し出す専用エアロパーツを採用している。

 インテリアは「サーキットコクピット」をテーマに、全体を黒基調とし、人とクルマの一体感を感じられる、操る楽しさを追求。専用の「Honda R specシート」(フロント)は、バケットシートで、ドライバーを面全体で包むようにし、高いホールド性で運転をサポートしてくれる。

 また、専用メーターパネル「i-VTEC/REVインジケーター」は、マルチプレックスメーター(自発光/レッド照明)の配置を活かし、サーキット走行などの高速走行時でも視線移動を少なく、運転に集中できるように、エンジン回転数を赤いランプの点灯で表示可能だ。

 搭載する2L直列4気筒DOHC i-VTECエンジンはへッドポート処理の伝承により、ポート表面を滑らかにし吸排気抵抗を低減。さらに圧縮比を向上、インテークマニホールド及びエキゾーストマニホールドの最適化により高回転、高出力とともに実用域のトルクを向上したことで、最高出力225ps、最大トルク215Nmを発生している。

 トランスミッションは、6速MTが組み合わされ、ブレーキシステムはフロントに17インチのブレンボ社製のアルミ製対向4ポットキャリパーを採用。さらに専用18インチハイパフォーマンスタイヤ、ポテンザRE070を採用するなど走る楽しさを徹底追求したレーシングテイストを味わえるスポーツモデルに仕上げられている。

 2008年9月に一部改良を行い、電動格納式リモコンカラードドアミラーの標準装備化や新形状のリアコンビネーションランプを装着。そしてボディカラーに新色の3色を追加した。

 現在、3代目シビックタイプRの中古車は歴代モデルの中で最多の約136台。平均価格は約294.7万円。中古車の価格帯は約176万~約660万円。

 約1年前の2021年8月当時、3代目シビックタイプRの中古車は約103台流通していて、平均価格は約266万円。中古車の価格帯は約155万~約1248.8万円だった。1年前には限定車の無限RRが流通していて、最高値が1000万円オーバーとなっていた。

 現在は、こういった無限RRは流通していないが、1年前より平均価格は約30万円アップしている。

ターボエンジンを搭載した初のタイプR

4代目シビックタイプRのフロントスタイル

 ややブランクが空き、4代目のシビックタイプRは2015年10月に日本国内750台限定で販売された。このモデルはFF量産車最速を達成するために、サスペンション、ブレーキ、タイヤ、ステアリングシステムなどを専用設計のシャシーを採用しているのが特徴。

 外観デザインは、強力なダウンフォースを発生するリアウイング、フロントオーバーフェンダーの採用により、直進時の安定感・操縦フィーリングを向上。さらにフロア下面のほとんどをアンダーカバーで覆うとともに、フロントスポイラー、サイドシルガーニッシュ、リアディフューザーなどによって徹底した空力処理を施し、高速走行時の安定感を高めるマイナスリフトを追求している。

 インテリアは、低ヒップポイント化を図った専用設計の「Honda TYPE Rシート」の採用をはじめ、走りを堪能するためのさまざまなコンテンツを表示する「マルチインフォメーションディスプレイ」を搭載している。

 搭載するエンジンはVTECと直噴技術そしてターボを組み合わせた2L直列4気筒VTECターボ。ピストン、コンロッド、クランクシャフトなどエンジン内部の運動部品は徹底的な軽量化をはじめ、排気側にVTEC(可変バルブタイミング・リフト機構)を、吸排気双方に「VTC(連続可変バルブタイミング・コントロール機構)」を採用することで、当時FF量産車トップの最高出力310ps、最大トルク400Nmを発生する。

 組み合わされる6速MTはエンジン特性にマッチしたクロスレシオに設定されクイックで爽快なシフトフィールを実現している。

 ドライバーの操作や車両状態を検知し、リアルタイムかつ連続的に4輪のダンパー減衰力を独立制御するアダプティブ・ダンパー・システムによりフラットな車両姿勢を保ち、4輪に適切な荷重配分を行うことで、高速度域でも安定感のある車両挙動を実現。

 さらに「電子制御システム(アジャイルハンドリングアシスト)」を採用。回頭性やライントレース性を高め、ウエット時など低ミュー路面でも正確な操舵フィーリングに貢献している。

 またブレンボ社製モノブロック4ポッド・アルミキャリパーと大径ドリルドディスクブレーキを採用。そしてタイヤには235/35ZR19というサイズのハイパフォーマンスタイヤを装着している。

 新装備として、+Rモードを採用。このスイッチを押すことで、エンジン、アダプティブ・ダンパー・システム、VSA(車両挙動安定化制御システム)、EPSの制御がスポーティーに変化。圧倒的な加速性能や高い路面追従感を体感でき、サーキット走行時などでの走る楽しさをさらに高めてくれる。

 750台限定モデルだったこともあり、歴代シビックタイプRの中古車で、流通台数が約9台と最も少ないのが、4代目シビックタイプR。平均価格は約436.6万円、中古車の価格帯は約389.8万~約499.8万円となっている。

 約1年前の2021年8月当時、4代目シビックタイプRの中古車は約11台流通していて、平均価格は約404.6万円。中古車の価格帯は約323万~約499.8万円と平均価格は値上がりしているが、新車時価格からほとんど下がっていない。

限定車のリミテッドエディションは1000万円オーバー

5代目シビックタイプRのフロントスタイル

 6代目となる現行型シビックタイプRは2017年7月に登場。これまでは標準車のシビックをベースにタイプRへとチューニングされてきたが、このモデルは開発当初よりTYPE Rを見据えてプラットフォームを新開発されている。

 シャシー性能は先代モデルに対し、ねじり剛性の向上(+約38%)やボディーの軽量化(−約16kg)、低重心化、ホイールベースとトレッドの拡大などにより、さらに優れた走行安定性を追求しているのが特徴。

 足回りは高いスタビリティーを実現するマルチリンク式リアサスペンションを新たに採用。さらに先代モデルからさらに進化したデュアルアクシス・ストラット式フロントサスペンションや、アダプティブ・ダンパー・システムなど制御技術の進化により、運動性能を大幅に向上させている。

 搭載するエンジンは最高出力320ps、最大トルク400N・mを発生する専用の2L直列4気筒DOHC VTECターボ。ローレシオ化された6速MTや軽量シングルマス・フライホイールの採用により、加速性能をさらに向上させた。

 さらに減速操作に合わせてエンジンの回転数が自動で調整されるレブマッチシステムをホンダ車として初めて採用。これにより減速時のアクセル操作が不要となり、よりステアリングやブレーキに集中した運転が可能となった。

 ドライビングモードには、ベストバランスの「SPORT」、ダイナミック性能を追求した「+R」、さらに、日常の快適性にも配慮した「COMFORT」を追加し、タイプRの新たな世界観を表現している。モードスイッチを操作することでダンパー・ステアリング・スロットルなど制御デバイスのセッティングを瞬時に変更し、サーキットから市街地まで、さまざまなシーンに応じた高いパフォーマンスを発揮する。

 旧型シビックタイプRは2020年10月にマイナーチェンジを行い、内外装の変更と同時に先進の運転支援システム「ホンダセンシング」を装備。また、国内200台限定で、シビックタイプRリミテッドエディションを設定している。

 旧型となった5代目シビックタイプRの中古車は約70台流通していて、平均価格は約546.4万円。中古車の価格帯は約440万~約1099.8万円となっている。ちなみに現在は200台限定のリミテッドエディションは流通していない。流通した場合、相場は1300万円以上となるケースが多い。

 約1年前の2021年8月当時、5代目シビックタイプRの中古車は約78台流通していて、平均価格は約501.4万円。中古車の価格帯は約378万~約1200万円だった。平均価格が約45万円値上がりしているだけでなく、最安値が440万円まで上がっているのは注目だ。

新型の6代目シビックタイプR

 5世代のシビックタイプRの最新の中古車事情を見てみたが、すべてのモデルが値上がり傾向を示している。年式の新しい4~5代目は新車時価格からほとんど下がっていないのが特徴だ。新型もこの世代のモデルと同様にほとんど値落ちしないだろう。

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みんなのコメント

28件
  • 冷蔵庫の残り物カーハチロクよりも、シビックRの方が価値あると思うんだけどねぇ。

    R買う人は最初からR買うから市場は適切価格なのかな?
  • 2世代前より昔のヤツは、部品が出ない可能性大だからなぁ…。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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