「マズい、飛行機に乗り遅れる…」頼みの綱の“P5”まで満車 羽田空港駐車場の「大混雑」問題 年末年始はどうなる？

「公共交通機関を使えばいい」という意見はごもっともなのだが…

　年末年始が近づき、羽田空港を巡る“ある問題”が再燃しつつあります。

　それは「駐車場が満車で、駐めることができない」という問題です。

　この「駐車場満車問題」は、コロナ禍が明けつつある時期から火が付き、昨年、今年は年末年始や連休以外の週末でも、主に国内線が離発着する第1ターミナル、第2ターミナルに直結するP1～P4に加え、国際線の第3ターミナル最寄りのP5まで、すべての駐車場が朝早い時間に満車となり、時間帯によっては入庫までに3時間以上かかる事態が頻発していました。

　さらに2024年は、夏のレジャーシーズンの入口となる6月中旬以降、平日でさえ午前中から午後にかけての時間、満車状態が続くことが珍しくなくなりました。

　このひどい混雑は11月下旬にはいったん集束しましたが、多くの人が長期休暇をとる年末年始にかけては、また激しい混雑になることが確実視されています。

　2024年は12月27日（金）が仕事納めで、年が明けて2025年は1月6日（月）が仕事初めという人も多く、年内、年明けだけも3日間以上の旅行が可能です。そのため、大晦日、元日を挟んで帰省するという人に加え、そうした年を越さない旅行需要も考えられるため、駐車場の混雑は間断なく続きそうです。

　こうした混雑が確実視される状況に対し、「駐車場が満車になるのはわかっているのだから、公共交通機関を使えばいい」という意見がしばしば見られます。

　ただ羽田空港にクルマで向かうという動機には、「楽だから」「人数がまとまればクルマのほうが安いから」といった理由だけでなく、東京都外からの利用で「始発の電車やバスでは行きの飛行機に間に合わないから」「帰りの飛行機が到着する時間帯には自宅に帰る電車やバスがもう動いていないから」という切実な理由も含まれています。

　もちろん、羽田空港近辺のホテルに出発の前日や帰着当日に宿泊するという選択肢もありますが、都内のホテルの料金水準はこのところ高めに推移しており、比較的予約の取りやすい年末やお正月明け、安価なビジネスホテルを使うとしても、家族4人では少なくとも2万円から3万円の痛い出費が想定されます。

　また帰りの飛行機の予約がやむを得ず仕事初め前日の便となり、後泊して翌日に帰ることができないとすれば、羽田空港にはクルマで向かう以外の選択肢はないでしょう。

この年末年始、満車問題にどう対応？

　では年末年始、どうしてもクルマで羽田空港に行かなければならない場合、この満車問題にどう対応すればいいのでしょうか。

　もっとも確実に駐車する方法は、予約に対応するP2～P5に予約を入れるというものです。

　予約にあたっては、駐車料金のほかにP2～P5は1000円、P5は1400円が必要（P4およびP5の個室駐車料金はそれぞれ2000円、2800円）となりますが、飛行機の搭乗時刻を気にしながら空き待ちの列に並ぶことを考えたら、十分に許容範囲でしょう。

　この記事の執筆時点（12月中旬）では、いずれの駐車場も年末年始はすでに満車となっています。ただキャンセルが出てくる可能性はゼロではありませんし、筆者も過去に何度もキャンセル待ちからの予約に成功しています。そのためには、手間のかかる作業ですが、時間が空いたときにこまめに予約状況を確認するしかありません。

　予約がとれない場合は、とにかく「羽田空港に早く着くこと」を目指すしかありません。

　曜日の並びは異なりますが、2023年の年末は、おおむね午前7時までに羽田空港に着けば、駐車場には問題なく入庫できました。

　また「山の日」がらみの3連休と重なった2024年のお盆はP1～P5まで満車という時間が長く続きましたが、それでも午前5時台の到着ならなんとか駐車できています。

　利用する飛行機が午前早めの時間帯であればもちろん、お昼くらいであっても、「空港到着は午前6時前」を目指すべきでしょう。

　飛行機の出発までに時間がある場合は、空港ターミナル内のショッピングアーケードのほか、ターミナル間無料連絡バスを使って第3ターミナルまで行けば、直結する複合商業施設「羽田エアポートガーデン」も楽しめます。

　早めに搭乗手続きを済ませて、荷物を預けて身軽になれば、そうした行動がいっそう楽になるはずです。

※　※　※

　さて、羽田空港周辺には、民間の駐車場も数多くあります。このうちいくつかは、空港利用者向けに特化して、日単位での預かり、空港までの無料送迎などのサービスを用意しています。

　ただこうした駐車場のなかには、送迎の時間が限られ、朝早い便や夜遅い便での出発や到着に対応していないところもあります。

　また受け入れる車種について、輸入車は一律除外というところもあります。

　さらに一部の事業者は、混雑状況に応じて料金が上下するダイナミックプライシングを採用しており、年末年始の利用では駐車料金が空港駐車場の数倍になるケースも見受けられます。

　すでに利用経験がある事業者を利用する場合以外は、申し込みにあたりそうした条件を細かくチェックし、利用時のトラブルにつながらないよう、気をつけてください。

Comments

[ale********]

タクシーで行けばいいですよ

[BT]

東京に人集め過ぎ