日産ルークス、ハイグレードが人気
text:Kenji Momota(桃田健史)
【画像】デイズ・ルークスとルークス 内外装はどう違う? 発表時のようす【ディテール】 全110枚
日産「ルークス」は、厳しい社会情勢の中での船出となった。
今年(2020年)2月25日に発表されたルークス。その時点ですでに、新型コロナウイルス感染拡大の影響が出始めていた。
横浜本社ショールームで開催予定だった記者発表会は急きょ、会場内に報道陣を入れない状態でインターネット動画配信のかたちをとった。
発売は3月19日とした。
全国軽自動車協会連合会によると、新型ルークスの販売台数は、2020年3月が7633台、続く4月は7日に全国が緊急事態宣言の対象に。
販売店の営業自粛やユーザーの外出自粛の影響で2868台と伸びず。3月と4月の合計は1万501台にとどまる。
これらの内訳について、日産広報部に回答を求めた。
それによると、グレード別の人気順は、
第1位:ハイウェイスターGターボ プロパイロットエディション(2WD)
第2位:ハイウェイスターXプロパイロットエディション(2WD)
第3位:ハイウェイ―スターX(2WD)
と、ハイグレードモデルが売れ筋となっている。
色別では、
第1位:ホワイトパール
第2位:ブラック
第3位:アッシュブランド
となった。
2WDと4WDの販売比率は9:1である。
こうした基礎データを踏まえて、日産として、いや自動車メーカーとして多分初であろうオンラインでの詳細な商品プレゼンテーションに参加した。
コロナ禍「通常パターン」使えない
一般的に、自動車メーカーによる新車の訴求活動は、新車発表の数週間から1か月後あたりに、報道陣向け公道試乗会を開催する。
なかには、新車発表前にプロトタイプ試乗会を、サーキットやメーカーの走行試験場などのクローズドエリアで行う場合がある。
ルークスでは、発表が2月末なので、3月後半から4月上旬あたりに公道試乗会が開かれるはずだったに違いない。
だが、緊急事態宣言が5月14日に39県で解除されても、日産の本拠地である神奈川県および東京都は宣言を継続中だ。
日産社員も原則在宅勤務が継続され、報道陣向け広報車両も取り扱えない状況が続いている。
そこで5月18日、テレビ会議システムを活用して、日産側と自動車ジャーナリストらが情報交換する場が設けられた。
日産から参加した技術者は、ルークスのチーフエンジニアである齊藤雄之氏と車両実験部の永井暁氏だ。
プレゼンは通常の新車試乗会と同じく、商品コンセプト、車両の特長、さらに技術詳細へと進んだ。
この中で、実際のモデル名を記載していないが競合各車や先代モデル、さらにプラットフォームなどを共有化するデイズとの比較などから、ルークスの優位性を強調した。
そもそも、ルークスとはどういうクルマか?
ふたたびルークス名乗るも中身は別物
ルークス誕生は2009年。
この頃、日産はスズキから軽のOEM(相手先ブレンド生産)供給を受けており、中身はスズキ「パレット」である。
日産としてはディーラーからの要望として、一家に日産ブランド車との複数所有を念頭に日産のバッジがついた軽が必要だった。
なかでも、スーパーハイト系、またはトールワゴンとも呼ばれる車高が高い軽自動車は、ダイハツ・タントとスズキ・パレットの2強体制にあり、軽市場の主流になりそうな気配があった。
ルークス登場はホンダNボックス登場の2年前のことである。
初代ルークスは2013年まで生産され、累計販売台数は約17万3000台(日産調べ)となった。
2014年誕生の2代目は「デイズ・ルークス」を名乗った。OEMという発想を改め、連携相手をスズキから三菱に変更。
その上で、軽自動車の企画とプロダクトマネージメントに特化した合弁企業NMKV(エヌ・エム・ケー・ブイ)を、初代ルークスを発売中の2011年に設立した。
背景には、日本市場全体での軽シフトが鮮明になり、日産ブランド車からのダウンサイジングを含めて、「日産としての軽」を求める声がさらに高まったことにある。
結果、2020年までの累計販売台数は約43万3000台と初代に比べて2.5倍と一気に増えた。
そして迎えた3代目は再びルークスを名乗るが、その中身とは?
デイズ/ルークス どう違うのか?
2代目デイズ・ルークスでは、企画は日産、開発は三菱主体、生産も三菱。
一方、3代目ルークスは、企画/開発は日産主体、生産は三菱。兄弟車は、ekクロスだ。
今回のオンラインプレゼンでは、デイズとの違いに注目してみた。
ボディ寸法は、ルークスとデイズ、全長と全幅は同じで、全高が140mm違う。それに伴いボディ補強や、スライドドアやスライド量が大きい後席アレンジなどの内装品充実。
さらに、プロパイロットはデイズではカメラのみ対応だったが、ルークスではミリ波レーダーも搭載。
坂道での追従時に車間距離維持が正確になったり、大型車の脇を走行して横風にあおられた際に操舵補正が入るなど、様々なシチュエーションでデイズを凌ぐ性能を有する。
こうした各種装備によって、車両重量はハイウェイスターターボXプロパイロットエディション比で120kg増となった。
エンジンとCVTはデイズを継承するが、走行中のロール量を抑えるため、サスペンションのスタビライザー大径化やショックアブソーバー改良など、走りのチューニングを施した。
日産が新型ルークスで目指したもの。それは、ミニバンの使い勝手と軽の運転のしやすさを両立した新しいカタチ。
着座した時のアイポイントは、「セレナより少しだけ低いていど」という。
実車でのデイズとの比較が待ち遠しい。
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