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【先代が狙い目??】国産セダン1強時代 クラウン中古車最新事情と戦略

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【先代が狙い目??】国産セダン1強時代 クラウン中古車最新事情と戦略

 トヨタのいや、国産車の高級セダンの代名詞となっているトヨタクラウン。

 1955年に登場した初代クラウンは1957年にオーストラリアで開催されたラリーに参戦し、完走を果たすなど高い耐久性とともにトヨタのレース活動の礎を築いたモデルだ。

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 2018年15代目となる現行モデルが登場。

 先代までのアスリート、ロイヤル、マジェスタという3モデル体制を止めて1モデルに集約したことをはじめ、トヨタのクルマ構造改革であるTNGAを導入し、プラットフォームを一新。それにともない、外観デザインではクラウンとしては初の6ライトウインドウを採用。

 また、全車に車載通信機DCMを搭載し、コネクティド機能を強化するなど、新時代令和に相応しい走行性能、安全性能、そして通信機能を兼ね備えています。国産セダンが不振と言われている中で、安定した人気を誇るクラウン。フルモデルチェンジを行い、旧型となった14代目クラウンを中心に、現行モデルの中古車事情を紹介しよう。
文:萩原文博 写真:TOYOTA

■2012~2018年に販売していた14代目クラウン

「モモタロウ」と名づけられたピンクボディカラーのモデルを発売し、話題となった先代クラウン。

 アスリートシリーズとロイヤルシリーズは2012年12月に登場。そしてマジェスタは2013年9月にフルモデルチェンジを行っている。

2013年7月に販売されたピンクのクラウン。正式名称は特別仕様車 「アスリートG“ReBORN PINK”(600万円)」と「アスリートG i-Four“ReBORN PINK”(570万円)」。1カ月限定販売で、合わせて約650台の受注があったと公表された

 マジェスタはこれまでは専用ボディを採用していたが、このモデルは先代クラウンのロングホイールベースモデルなっただけでなく、従来の独立したモデルからマジェスタシリーズとなりクラウンの1モデルというポジションとなった。

 搭載されているパワートレインはアスリートが2L直4ターボ+8速AT、2.5LV6自然吸気+6速AT、3.5LV6自然吸気+8速AT、そして2.5Lエンジン+モーターのハイブリッド車の4種類。ロイヤルは2.5LV6自然吸気+6速AT、2.5Lエンジン+モーターのハイブリッド車の2種類。マジェスタは2WD(FR)車は3.5LV6エンジン+モーター、そして4WD車は2.5L直4エンジン+モーターで駆動方式によって異なる2種類のハイブリッドシステムを搭載している。

2012年のデビュー時は、特にアスリートの挑戦的なフロントマスクが話題を集めた(最近はもっと過激なグリルが増えて普通に見えるのが面白い)

■昨年のフルチェンジで50万円ほど値下がり

 クラウンは2018年6月にフルモデルチェンジを行っているが、そのフルモデルチェンジから現在までの先代クラウン各モデルの値動きを見てみよう。

 まずは、最も流通台数の多いアスリートだ。アスリートはフルモデルチェンジ前の時点での平均価格は約320万円だった、その後順調に値落ちが進み、現在は約269万円まで下がっている。

 続いてはロイヤル、2018年7月時点では約260万円だったが、その後一気に値落ち。9月頃から緩やかな値落ちへと変わり、現在は約231万円となっている。

 そしてマジェスタは2018年7月の時点では約372万円。モデルチェンジ直後に大きく値落ちし、約350万円まで下がったものの、いったん停滞状態へ移行。こちらも9月くらいから年明けまで順調に値落ちし、現在はやや停滞感はあるものの、平均価格は約298万円をキープしている。それでは、各モデルのグレード構成を見てみよう。

■走行距離の短い新車同然のモデルも

 まず、アスリートから。先代クラウンアスリートの中古車は約1400台と非常に豊富な流通台数を誇っている。その中で最も流通台数が多いのが約44%を占めている2.5ハイブリッドS。次いで2.5ハイブリッドG、そして特別仕様車の2.5ハイブリッドSブラックスタイルだ。価格帯を見てみると最も多い2.5ハイブリッドSは129万~432万円で、400万円以上のクルマは走行距離が1000km未満という物件となる。

 2.5ハイブリッドSで100万円台の物件は80台で、走行距離は2.3万~21万kmと幅広い。走行距離10万kmオーバーというと不安になるかもしれないが、ゴルフなどで高速道路中心に使用しているクルマならば、走行距離が延びていてもクルマへの負荷は小さい。

 あとはキチンとメンテナンスされているかどうかを整備記録簿などで確認したい。走行距離は少なすぎても、クルマへの影響があるので年1万kmと考えて探すと良いだろう。

14代目クラウンアスリート

 続いてはロイヤル。先代クラウンロイヤルの中古車は約770台流通している。そのうち最も多いグレードはハイブリッド2.5ロイヤルサルーンで約51.1%と半数以上を占めている。

 これに続くのがハイブリッド2.5ロイヤルサルーンG、そして2.5ガソリン車のロイヤルサルーンとなっている。ハイブリッド2.5ロイヤルサルーンの価格帯は109万~420万円で、100万円台の物件は132台流通している。

 走行距離は1.7万~15.9万kmで、100万円台の中古車でも走行距離2万kmという物件が多く、アスリートより走行距離の短いクルマが多いのが特徴だ。

こちらは14代目クラウンのロイヤル。アスリートに比べるとまだおとなしいグリルが特徴

 そして、最後はマジェスタ。先代クラウンマジェスタの中古車は約190台とアスリートやロイヤルと比べるとグンと少ない。後席重視のショーファードリブンと使用されることが多かったようで、後席重視仕様の3.5ハイブリッドFバージョンが約74.3%と圧倒的に多い。次いで多いのは3.5ハイブリッドそして2.5ハイブリッドFourだが、かなり探すのには苦労しそう。3.5ハイブリッドFバージョンの価格帯は159万~470万円と非常に幅広くなっており、100万円台の物件はわずか12台。

 いっぽう400万円以上の高価格車の中には走行距離0.2kmという物件も存在する。走行距離は0.2万km~15万kmと幅広いが、メンテナンスの行き届いた法人車も多いので、そういうクルマであれば、走行距離の多さは気にしなくていいだろう。

実質的なクラウンの最高級グレードだったマジェスタ。昨年15代目にフルモデルチェンジしたことでモデル廃止に

■狙い目はズバリ「ロイヤル」

 こうして、先代クラウン3モデルの中古車事情を見てみたが、中古車として探しやすく、バリュー感が高いのはクラウンロイヤルだ。

 前オーナー像を考えても、メンテナンスはしっかりとディーラーで行っていそうだし、荒い運転をしている可能性もかなり低い。アスリート系と比べると人気がないため、中古車の価格も安めというのもオイシイポイントだ。燃費性能の優れた2.5ハイブリッドのロイヤルサルーンや装備の充実したロイヤルサルーンGを狙ってみたい。

■ライバルは日産フーガ、レクサスGS

 先代クラウンのライバルと言えば、国産車では日産フーガ、レクサスGSが当てはまる。2009年に登場したフーガの中古車の流通台数は約330台で最も多いグレードである250GTの価格帯は約55万~398万円。

2009年登場の日産フーガ。中古車市場では流通台数が少なく値落ちも大きい。乗りつぶすつもりなら狙い目かも

 いっぽう2012年に登場したレクサスGSの中古車の流通台数は240台で、最も多いグレードの250 Iパッケージの価格帯は約128万~約395万円となっている。そして、現行型クラウンの中古車も約130台流通していて、価格帯は380万~830万円。最も多いグレードはハイブリッド2.5RSアドバンスとなっている。

 セダン不振と言われているものの、中古車の流通台数を見ると強いブランド力を誇るクラウンはその影響は少ないようであるし、ライバル車との相場を比較してみてもその強いブランド力によって高い残価率を誇っている。まさに国産高級セダンはクラウン1強という状況なのだ。

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