レクサスは5月13日、コンパクトクロスオーバーSUV「UX」の改良モデルを世界初公開。披露されたのはガソリン車のUX200とハイブリッド車のUX250h。今回の改良には、BEV(電気自動車)のUX300eは含まれていない。発売は2022年夏ごろを予定。
今回発表された改良版UX200/UX250hは、ボディのスポット溶接打点を20点追加することでボディ剛性を強化。さらに電動パワーステアリングやダンパーなどのチューニングを実施するなど、上質さとダイレクト感、レスポンスのさらなる向上によりすっきりと奥深い走りを実現した。また、18インチのランフラットタイヤを新規開発(ブリヂストン製のみ)、トレッドパターンなどの工夫でロードノイズを低減している。
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またFスポーツにはパフォーマンスダンパーとAVS(アダプティブ バリアブル サスペンションシステム)を標準設定。車両後方に装着されたパフォーマンスダンパーによってボディに生じるしなりや微振動を速やかに吸収し、ハンドリングの特性を一層シャープにするとともに乗り心地と静粛性を向上。さらに、減衰力切り替えの応答性にすぐれたAVSによって、大きなうねりと細かな凹凸が複合した路面でもフラットな姿勢の維持とショックの遮断を両立しているという。
また、ステアリングギアにブレースも追加し、操縦応答性をさらに向上。Fスポーツ専用のスポーツシート、ステアリング、シフトノブ、メーター、アルミ製スポーツペダルに加えて今回はアルミ製フットレストとスカッフプレートも新たに設定。
先進装備の面では、予防安全技術「レクサスセーフティセンス+」の機能を下記のように拡充。
・単眼カメラとミリ波レーダーの性能向上により、昼間の自転車運転者や夜間の歩行者も検知可能な「プリクラッシュセーフティ」の対応領域を拡大し、交差点右折前に前方から来る対向直進車や、右左折時に前方から来る横断歩行者も検知可能に。加えてドライバーの操舵をきっかけに車線内で操舵をアシストする緊急時操舵支援などの機能を追加した。
・同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援する高度運転支援機能「レーントレーシングアシスト(LTA)」の車線認識にAI技術を活用することで支援範囲を拡大し、よりスムーズで途切れにくい操舵支援を実現した。
・自動車専用道路などにおいて設定した車速内で前走車との距離を一定になるよう加減速制御する「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」に、カーブの大きさに合わせてあらかじめ減速するカーブ速度抑制機能を追加。
・ドライバー異常時対応システムを追加。LTA制御中にドライバーの無操作状態が継続した場合、音と表示と緩減速による警告でドライバーに操作を促すほか、ハザードとホーンで車外に異常を報知しながら自車線内に減速停車し、自損・加害事故の回避・事故被害低減を支援します。停車後は、ドア解錠やヘルプネット自動接続による救命要請も行い、早期のドライバー救命・救護に寄与する。
そのほか、専用のスマートフォンアプリをインストールすることで、この機能を有する車両に対してスマートフォンをデジタルキーとして使用可能に。スマートフォン画面からの操作によってドアのロック/アンロックが可能になることに加え、スマートフォンを携帯した状態でスタートスイッチを押すことでエンジンスタートが可能。所有するデジタルキーに対応した車が複数ある場合でも1台のスマートフォンだけで操作できる。また、スマートフォン間でデジタルキーの受け渡しが可能なため、家族や友人間で離れた場所での車両の貸し借りも容易に行える。
パノラミックビューモニターも進化版を搭載。前後左右に搭載したカメラの映像を合成してセンターディスプレイに表示するパノラミックビューモニターにおいて、過去に撮影した路面の映像を車両直下に合成表示することで車両下方の路面状況やタイヤ位置などの把握を補助する床下透過表示機能を追加した。
最新のマルチメディアシステムも採用された。大型化/高解像度化した12.3インチ/8インチタッチディスプレイを採用するとともに、直感的な使いやすさを追求した最新のマルチメディアシステムを搭載。また、G-Link機能を大幅に拡充することにより、日常使いに即したサービスを提供。またOTAソフトウェアアップデートによるマルチメディアシステムの最新化も行えるように。加えて、ディスプレイのタッチスクリーン化に伴い、インパネ及びコンソール周辺の形状やスイッチレイアウトを最適化し、充電用USBコネクタ(タイプC)をコンソール前方に2個新たに設定するなど、使い勝手を向上した。
そのほか、マルチメディアシステムとコネクティッドサービスの進化は下記のとおり。
・直感的な使いやすさを追求した最新のマルチメディアシステムを搭載。ナビや音楽、車両設定などの各種メニューの選択スイッチを運転席側に常時アイコンで表示することで優れたアクセス性を実現するとともに、画面全体のレイアウトも情報の粒度に応じて表示エリアを分け、操作フローを統一し使いやすさにこだわった。
・クラウド上の地図情報を活用し、交通情報や駐車場の空き情報をリアルタイムで取得するコネクティッドナビを採用。さらに、12.3インチナビでは従来の車載ナビとコネクティッドナビを組み合わせたハイブリッド型のナビゲーションを採用。
・最新の音声認識機能は、ステアリングのトークスイッチ操作による起動に加え、ディスプレイのマイクアイコン操作や音声による起動が可能。あらかじめ設定された起動ワード(例:Hey Lexus!など)を発話することで、スイッチ操作や再生中の音楽停止をすることなく、音声認識機能の起動が可能とした。さらにクルマと会話するような自然な発話での操作にも対応。
・iPhoneやAndroidデバイスの専用機能を車載機ディスプレイにて使用する、Apple CarPlay、Android Autoを設定。Apple CarPlayは、従来のUSB接続に加え、Wi-Fiによる無線接続にも対応。
・12.3インチナビでは、DCM(Data Communication Module)を活用したインターネット接続により、Webサイト(ニュースやブログ、ストリーミング音楽、YouTube動画など)を閲覧することができるWebブラウザー機能を設定。
・個人設定を車両に登録することができる「マイセッティング機能」では、従来の車両設定(ドライビングポジションなど)に加え、ナビやオーディオなどのマルチメディアの設定にも対応。スマートキーだけでなく、デジタルキーやBluetooth(スマートフォンなど)でもドライバーの特定が可能に。また、G-Linkご契約中は、マルチメディア設定がデータセンターに格納され、別の車両でも利用可能。
・「My LEXUS」により、スマートフォンでクルマの燃料残量や走行距離の確認が可能に。さらに乗車前にエアコンを作動させておけるリモートエアコンなどのサービスが使える。「マイカー始動ロック」では、「My LEXUS」からの操作により任意の期間において車のエンジンを始動できなくすることも可能だ。夜間や長期の旅行・出張等の際に使えば、クルマを使わない時間のセキュリティを高めるられる。
・DCMによる無線通信でソフトウェアの更新が可能となるOTAソフトウェアアップデート機能を採用。マルチメディアの表示内容や操作性の改善に加え、新機能の追加や性能向上などを行える。
〈文=ドライバーWeb編集部〉
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