■50年以上落ちのランクルがアメリカで3000万円!?
トヨタ「ランドクルーザー」は悪路走破性に優れたモデルとして、世界的に高い信頼度を得ているクルマです。
なかでも「ランドクルーザー40」は、歴代でも象徴的な存在といえます。
【画像】「えっ…!」なぜランクルが3000万円? その理由を画像で見る!(28枚)
元祖ランドクルーザーは1951年に陸上自衛隊での採用を想定したモデルとして登場しました。
そこから約70年以上の歴史のなかで、さまざまな姿の変化を経て、現行モデルである「ランドクルーザー300」に辿り着いています。
なかでも1960年にデビューした「ランドクルーザー40」は、世界にランクルの名を広めた名車であり、その悪路走破性の高さは、当時の他社が展開するオフローダーと比較してもとくに優れていました。
1984年の生産終了まで、24年間に渡り生産され続けた超ロングセラーであり、途上国を中心に業務用車両として大活躍。そのほかにも愛好家からは「ヨンマル」や「フォーティー」の愛称で親しまれるモデルです。
象徴的な丸目のヘッドライトデザインは、初代のジープ系を彷彿とさせるシンプルなデザインに、大きなオフロード用タイヤを装着し、世界の荒野をゆっくりと着実に駆け巡っている姿が目に浮かびます。
そんなヨンマルが、アメリカのオークションに登場し、驚きの価格で落札されました。
今回発見された個体は、1966年式のFJ44系モデルです。外観のカスタムは施されているものの、一見、通常の個体にも見えなくもありません。
しかし、この個体はアメリカ・カリフォルニア州でオフローダーのカスタムを行うICON社の手によって、2018年にリビルドされた特別モデルなのです。
リビルドの内容は、FJ44系のボディを延長し、アルミニウム製の4ドアボディワークへの変更が行われています。
搭載するエンジンもVortec6.2リッターV型8気筒へと積み替えられ、4速ATに組み合わされています。
フロントとリアともにアクスルも変更され、オフロード走行に最適な仕様にもカスタムが行われています。
さらにブレンボ製のブレーキに加えて、18インチのICON製ホイールに大きなオフロード用タイヤを装着。
あらゆる地形での走行にも対応できうる、最強の一台と言っても過言ではありません。
そのほかにも、ブラックのファブリックルーフが取り付けられ、屋根を下ろしたオープンカーとしても楽しめるようになっています。
オリジナルのヨンマルは、あくまでもオフロード性能の高さを重視していたことから、近年のような高級な内装は用意されておらず、必要最低限のインテリアでした。
今回のICONカスタムも、そのシンプルさを受け継ぎながらも、エアコンなどの必需品はしっかりと装備され、シートもよりモダンなデザインのものとなっています。後部座席は2列用意され、合計6人乗りです。
エンジンの積み替えが行われてからの走行距離は、わずか2092kmの走行距離となっており、ここから数十年の活躍が見込まれる状態といえます。
そんな今回の特別なヨンマルは、アメリカのオークションにて19万7500ドル(約2928万円)で落札されました。
※ ※ ※
ヨンマルはデビュー当時から高い人気を誇るロングセラーモデルで、その人気は生産開始から60年以上が経過した現在でも健在です。
その人気の高さと愛好家の多さから、TOYOTA GAZOO Racingは2021年に「GR Heritage Parts」プロジェクトの一環として、40系向け補給部品の復刻を行う事を発表しています。
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